ぐっと老けた印象を与える「ほうれい線」。
長引くマスク生活で、「なんだかほうれい線が深くなってきた……」なんて思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな憎きエイジングサイン・ほうれい線を消す方法が、あらゆるメディアで紹介されています。
なかでも今回ピックアップしたのは、今年2月に最終回を迎えたNHKの長寿番組『ガッテン!(ためしてガッテン)』で紹介された方法。
なんと「顔に触れないリンパマッサージ」で、ほうれい線をケアしていく方法だそうですよ。
今回は、そんなためしてガッテンで紹介された方法をはじめ、ほうれい線のケアについて詳しく紹介していきたいと思います。
- ほうれい線ができる原因は?
- ためしてガッテンで紹介されたほうれい線の消し方とは?
- 顔に触れないリンパマッサージのやり方とは?
- でもやっぱり顔に触れるリンパマッサージも知っておきたい!
このような疑問をお持ちのあなた。
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
Contents
1.ほうれい線とは
まずは、ほうれい線がどのようなものなのか、チェックしていきましょう。
1-1.鼻の両脇から下に伸びる2本の線
ほうれい線とは、小鼻の脇から唇に向かって伸びる線のこと。
あるとないとでは大きく印象が変わり、老けた印象を与えるエイジングサインのひとつです。
1-2.ほうれい線は「しわ」と「たるみ」からできている
初期のほうれい線は浅いしわで、表皮のうるおい不足などによって、溝が目立ち始めます。
しかし、進行すると本格的な深いしわに。
これは、単なるしわではなく「頬のたるみ」が原因です。
試しに、手鏡を持ち寝転がって顔を覗いてみてください。
もし鼻から伸びる2本の線が消えているようであれば、それは立派なほうれい線。
頬の脂肪が重力で顔の横に流れることで、溝が見えなくなったのです。
そのため、ほうれい線をケアするには、頬のたるみを解消することが大切です。
2.頬がたるむ原因
では、ほうれい線を深く刻ませる「頬のたるみ」は、なぜ起きてしまうのでしょうか。
詳しく掘り下げていきましょう。
2-1.真皮層の衰え
ほうれい線の主な原因は、コラーゲンやエラスチンの変性や減少です。
本来、私たちの皮膚は、左図のような構造をしております。
真皮層には、コラーゲンやエラスチンが存在。
これらは肌のハリや弾力を保っているものです。
しかし、加齢や紫外線、喫煙などでコラーゲンやエラスチンがダメージを受けると、右図のように、深いしわとなってしまうのです。
これがほうれい線の正体。
表皮のうるおい不足によってできる浅いしわとは違い、真皮にダメージが加わってできるしわは深く、目立ちやすいのです。
2-2.表情筋の衰え
また表情筋の衰えも、頬のたるみを引き起こす要因。
加齢などによって、顔のパーツを動かす筋肉が衰えると、真皮層や皮下組織の構造が変化。
皮膚や脂肪を支えきれなくなって、肌がたるんでしまうのです。
肌がたるむことで、溝に脂肪が覆いかぶさり、ほうれい線がより一層深く刻まれてしまいます。
3.『ガッテン!』で紹介されたほうれい線ケアとは
そんなほうれい線をケアする方法が、ある番組で放送されて話題となりました。
それがNHKの長寿番組『ガッテン!』(『ためしてガッテン!』から『ガッテン!』に番組名が変更されています)。
健康にまつわる情報が多い番組ですが、過去にほうれい線をテーマにした回があったらしく、話題になったようです。
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3-1.「顔に触れないリンパマッサージ」が話題に
『ガッテン!』でほうれい線ケアが紹介されたのは、2019年とのこと。
すでに動画などは削除されていました。
しかし、放送の内容を記載したサイトはいくつか存在しています。
それらの情報によると、紹介されたのは「顔に触れないリンパマッサージ」。
ほうれい線のケアですが、顔自体には触れないで行う方法のようです。
3-2.どうして顔に触れちゃダメないの?
なぜ顔に触れずに行うのでしょうか?
実は、間違ったマッサージが頬をたるませる原因になってしまうから。
顔には、リガメントと呼ばれる靭帯が存在します。
これは、皮膚や筋肉を骨とくっつける役割を果たしているもの。
しかし無理なマッサージを続けていると、この靭帯が引き伸ばされてしまい、頬がたるんでしまうのです。
頬のたるみをなくしたくて行うマッサージで、逆に頬をたるませてしまうなんて、恐ろしいですよね……!
『ガッテン!』で紹介された顔に触れないリンパマッサージは、このリガメントが伸びるリスクを避けていると考えられます。
3-3.顔に触れないのに効果があるの?
「顔に触れないのに、効果があるの?」
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回ご紹介する「顔に触れないリンパマッサージ」は、耳や首、鎖骨などのリンパに詰まっている老廃物や余分な水分を流す目的があります。
そうすることで、フェイスラインもすっきりしてむくみも解消。
頬の脂肪がつきにくくなり、ほうれい線の予防効果が期待できるのです。
リガメントが伸びる危険を避けながら、ほうれい線を予防していくのが狙いですね。
4.「顔に触れないリンパマッサージ」のやり方
それではさっそく、顔に触れないリンパマッサージを行ってみたいと思います。
4-1.準備するもの
マッサージを始める前に、準備しておきたいものがあります。
それは、ボディクリームやマッサージ用オイル。
顔のかわりに首や鎖骨をさする工程があります。
その際、何もつけないでやると摩擦が起きてしまいます。
肌の摩擦は、色素沈着の原因になるので避けましょう。
また私が通っている皮膚科の先生は、摩擦が首イボの原因にもなるとおっしゃっていました。
首イボは、化粧品では治らないので、一度できてしまうと美容皮膚科での治療が必要。
顔に触れないリンパマッサージで、うっかり首イボを作ってしまわないように、必ずボディクリームやマッサージ用オイルなどを使用しましょうね。
4-2. 顔に触れないリンパマッサージのやり方
それでは行ってみたいと思います。
- 肩回し
最初にやるのは肩回し。
両肩を後ろ側へ引くようにしながら、ぐるぐる回します。
これだけで、肩回りがぽかぽかしてきました。 - 鎖骨をさする
次に鎖骨をさすっていきたいと思います。
サイトによって、「鎖骨のくぼみをさする」と書いてあるものと「鎖骨の下をさする」と書かれているものがありました。
実際の放送を確かめられなくて申し訳ないのですが、どちらもリンパをしっかり流すためには大切なので、今回は両方行っていきたいと思います。
まずは、鎖骨のくぼみから。
鎖骨の上部をさわるとくぼんでいる部分があるので、3回円を描くようにさすります。
鎖骨の内側から肩に向かって、数か所行いましょう。
同様に、鎖骨の下をさすっていきます。
ここにも老廃物がたまりやすいので、しっかり流していきましょう。
肩に向かって、数か所行います。 - 首のリンパを流す
首に手を当てて、鎖骨に向かってやさしく流していきます。 - 耳の下をさする
耳周りもリンパが集中している部分。
人差し指と中指で耳を挟んでやさしくさすります。 - 耳の下から鎖骨へ流す
耳の下から鎖骨に向かってやさしくなでていきます。 - 肩から鎖骨に流す
肩の端から鎖骨に向かって手を滑らせます。 - 肩甲骨から鎖骨に向かって流す
最後に、肩甲骨から鎖骨へ向かって手を滑らせて終了です。
とても簡単ですが、首や肩回りがすっきりして気持ちよかったです。
デスクワークの合間に行ってもよさそうですね。
5. 顔に触れてケアしたい方は
「顔に触れないリンパマッサージもいいけど、ちょっと物足りない……」
そのような方のために、今回はプラスアルファの情報をお届けしたいと思います。
参考にさせていただいたのは、こちらの書籍。
『ホントによく効くリンパとツボの本』加藤雅俊 (著)
人差し指、中指、薬指の3本を使って、あごから耳に向かってフェイスラインをマッサージします。
おでこやこめかみ、頬を上げるマッサージを加えるとより効果的だそうですよ。
この際ゴシゴシこすらずに、乳液やクリームを塗って、やさしくマッサージしてくださいね。
6. ほうれい線は予防が大切
これまでご紹介したリンパマッサージは、ほうれい線がこれ以上深くならないように予防してくれます。
しかし、一度深く刻まれてしまったほうれい線は、完全に消すことができません……。
ほうれい線の原因である「たるみ」を目立たなくさせるには、美容医療に頼るしかないのが実状です。
そのため、次のポイントを意識して、日頃からほうれい線が深くならないようにしっかり予防していきましょう。
6-1.UVケア
ほうれい線を予防するうえで、何より大切なのがUVケア。
紫外線は肌を黒くしたり、シミを作るようなイメージがありますが、実はしわやたるみを引き起こす原因でもあるのです。
紫外線は
- UV-A
- UV-B
- UV-C
の3つに分類されます。
シミを作るのはUV-B。
夏に多く降り注ぎ、肌に炎症を起こすので、私たちも警戒しやすい紫外線です。
一方、UV-Aは、ハリや弾力をつかさどるコラーゲンやエラスチンにダメージを与えてしまう紫外線。
UV-Aを浴びた肌には弾力がなくなり、しわやたるみが引き起こされることに。
ほうれい線を予防するためには、UV-Aにも細心の注意を払う必要があります。
・UV-Aは雲や窓ガラスを通過する
波長が長いUV-Aは、雲や窓ガラスも通過します。
そのため、曇りの日や屋内にいる日もUVケアは必要。
天候や外出の予定にかかわらず、毎朝日焼け止めを塗るようにしましょう。
・UV-Aは夏だけじゃない
UV-Aは4~9月という、長い期間、多く降り注ぎます。
そのため、夏だけUVケアをしているとUV-Aのダメージを受けてしまうことに。
一年を通してUVケアをするようにしましょう。
・日焼け止めでは「PA」の値をチェック
日焼け止めには、「SPF」や「PA」などと表記されている指数がありますよね。
SPFはSun Protection Factorの略でUV-Bの防止効果を表す数値です。
赤くヒリヒリする日焼けを起こすまでの時間を何倍に延ばせるか、ということを示したもの。
一方、PAはSun Protection Grade of UV-Aの略でUV-Aの防止効果を表すものです。
PA+……効果がある
PA++……かなり効果がある
PA+++……非常に効果がある
PA++++……極めて高い効果がある
といったように、効果の度合いをプラスで表しており、プラスが多いほど効果が強くなります。
散歩や買い物などの日常生活ではPA+~PA++、炎天下での活動ではPA++++など、シーンに合わせて選んでみてくださいね。
ただし、どんな数値のものを使っても日焼け止めの塗り直しは必須。
こまめに塗りなおすことで、効果を得ることができます。
6-2.口角を上げる
またほうれい線を予防するには、口角を上げて過ごすことも大切。
笑うとほうれい線が深くなってしまう感じがしまいますが、実は無表情こそがほうれい線の大敵です。
その理由は、表情筋の衰え。
無表情で過ごしていると、口角を下げる筋肉が、頬の皮膚を下へとひっぱり、たるみを後押し。
日々、口角を上げて過ごすことで、口の周りにある口輪筋が鍛えられて、頬のたるみを予防してくれます。
マスクをしていると、つい無表情になってしまいがちですが、口角をキュッと上げる癖をつけ過ごしていきましょう。
6-3.過度なマッサージをしない
先述したように、過度なマッサージも、ほうれい線を作る原因。
顔のマッサージをやりすぎると、先述したように、顔の靭帯を引き伸ばしてしまう可能性があるからです。
また肌の摩擦による色素沈着の原因にもなります。
もちろん、むくみがひどい日にはやさしくマッサージをして老廃物を流してあげることも大切です。しかし、毎日行ったり、強い力で頬をひっぱってしまうと、それがほうれい線を深めてしまうことになるので注意が必要。
もし顔をマッサージする場合は、クリームなどを使って摩擦が起こらないようにして、やさしく短い時間で行いましょう。
頻繁にマッサージをしなくてもいいように、過度な飲酒を控えたり、塩分を控えめにするなどして、日ごろからむくみに気をつけておくことも大切です。
7. まとめ
今回は、「ためしてガッテン!」で話題となった、ほうれい線を予防する顔に触れないリンパマッサージをご紹介しました。
顔に触れないことで、顔の靭帯を伸ばすことなく、余分な老廃物や水分を流すことができます。
またほうれい線は、一度できてしまうとなかなか改善が難しいのが実状。
日々、UVケアや表情筋を鍛えておくことが有効です。
老けた印象を与えてしまうほうれい線。
マスク時代が終わりを告げる頃、しっかり差を出せるように、今から地道にケアしていきましょう♪