レチノールの効果とは?種類や副作用、トレチノインによる皮ムケ体験談も告白!

エイジングケアで注目を集めている「レチノール」。

しわ改善やシミ予防などのケアができる成分として、年齢肌と戦う世代には気になる存在ですよね。

実はレチノールにはいくつか種類があり、それによって効果、購入できる場所も違います。

そんなレチノールの基礎知識である種類や効果について解説します。

今回はさらに、気になるレチノールの「副作用」についてもご紹介。

私は半年ほど前から、レチノールの中でも一番強い「トレチノイン」を皮膚科で処方してもらって塗布していましたので、そこで実際に肌に起こった反応について、詳しくお話したいと思います!

  • レチノールはどんな効果がある?
  • レチノールには種類があるの?
  • レチノールの副作用ってどんな感じ?
  • レチノールを使うときに気をつけるべきことは?
  • レチノールとハイドロキノンを併用するってどういうこと?

このような疑問をお持ちの方は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.レチノールとは

レチノールとは

レチノールとは、一体どのような成分なのでしょうか。
まずはその正体を詳しく探っていきましょう。

1-1. ビタミンAの一種

レチノールとはビタミンAの一種です。

角質の代謝をサポートしたり、ハリをもたらしてくれる成分。

シミ、しわ、ニキビ、くすみなどあらゆる肌トラブルへの効果が期待できるとして、大きな注目を集めています。

1-2.レチノールの種類

レチノールには、次のようにいくつかの種類があります。

主に化粧品に使われている成分ですが、一番右のトレチノインだけは医薬品となり、医療機関にて処方されます。

表の左が肌への刺激が少なく、右に行くほど刺激が強くなります。それに伴い、効果も上がり、副作用も強くなります。

パルミチン酸レチノール プロピオン酸レチノール 酢酸レチノール レチノール レチナール トレチノイン(レチノイン酸)
特徴 刺激が少なく、よく化粧品に配合されている 刺激が少なく、よく化粧品に配合されている 安定性はやや落ちるが、浸透性にすぐれている 「純粋レチノール」と呼ばれるもの。効果が高いが、化粧品への配合が難しい 熱や光に対して不安定なため、化粧品にはほぼ使われていない 医薬品。
効果が高く副作用も強い
刺激性 ★★ ★★★ ★★ ★★★★★
浸透性 ★★ ★★★★★ ★★★★ ★★ ★★★
安定性 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★

効果が高い方がよさそうですが、その分副作用も強くなるので、一概にいいとは言い切れません。

そのため、ご自身の肌の状態をしっかり見極めることが大切。

肌が敏感な方や肌がゆらぎやすい方は、刺激が少ない製品から使い始めたり、肌の調子がよいタイミングで使い始めるなどして、できるだけ肌トラブルが起きないようにしましょう。

1-3.酸化しやすい

肌への副作用とは別に、レチノールは「酸化しやすい」というデメリットがあります。

そのため、開封したらなるべく早めに使いきるなどの注意が必要。

商品を選ぶ際に、酸化しにくいパッケージ(エアレスポンプなど)になっているかも、併せてチェックするとよいでしょう。

2.レチノールの効果

レチノールの美容効果

レチノールの効果として、

  • シミの予防
  • しわ、たるみの改善

以上の2つの効果が主に認められています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.シミの予防

ターンオーバー

レチノールの代表的な効果が「シミの予防」です。

レチノールは角質層の代謝をサポートするため、メラニンを含んだ細胞の排出をスムーズにして、シミを予防することができます。

ターンオーバーが正常化することで、肌のキメが整う効果も期待できますよ。

2-2.しわ、たるみの改善

コラーゲンやエラスチンの働きを活性化

そしてもう一つの注目すべき効果は、しわ、たるみの改善。

レチノールは、肌のハリに欠かせないコラーゲンやエラスチンの働きをサポートします。

コラーゲンやエラスチンの働きを活性化することで、肌に弾力が甦り、しわやたるみの改善を目指すことができるのです。

参考)ビタミンA(レチノール)による自然老化肌の改善

2-3.効果が出るまでには時間がかかる

シミの予防やしわの改善など、嬉しい効果がたくさんあるレチノールですが、どれくらいで効果が出るのか気になりますよね。

レチノールは速効性があるものではないため、効果を感じるには数週間から数ヶ月の継続使用が必要な場合がほとんど。

実際、私がトレチノインを使用したときも、効果を実感できたのは3ヶ月目以降でした。

レーザー治療などの美容医療とは異なるため、コツコツ地道に使い続けることがポイントです。

3.レチノールの副作用

レチノールの副作用

レチノールには優れた美容効果がありますが、使用上注意したいのが副作用。

レチノールは、赤みや皮ムケ、かゆみなどの反応が起こります。これは「レチノール反応」と呼ばれ、一時的に肌に起こる症状です。

ただしこのレチノール反応には個人差があり、使用するレチノールの種類によっても変わります。

副作用が出やすい種類については、「1-2.レチノールの種類」をご参照ください。

3-1.赤み

レチノールを使用すると赤みが出る可能性があります。

特に肌が敏感な方は、ごく少量から塗り始めて、赤みが出なければ少しずつ塗る量を増やしていくなど、十分注意して塗るようにしましょう。

赤みが強く出た場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。

3-2.皮ムケ

レチノールは皮ムケが起こる可能性があります。

実際、私もトレチノインを使用して皮ムケが起こりました。
(体験談についてはのちほど詳しく解説しますね。)

皮ムケも一時的な反応で、やがて治まります。

あまりにも皮ムケがひどい場合や、痛み、かゆみを伴う場合は皮膚科を受診することをおすすめします。

3-3.紫外線に弱くなる

レチノールを使用している間は、紫外線に弱くなります。

レチノールを使用しているときは、必ずUVケアをするようにしましょう。

ちなみに、トレチノインを皮膚科で処方してもらった際、医師に、

「紫外線の強い夏は塗布しない方がいいですか?」

と質問したところ、

「しっかり日焼け止めを塗っていれば、問題ありません」

とのご回答をいただきました。

シミのレーザー治療ほど神経質になる必要はないと思いますが、しっかり日焼け止めを塗る必要はあるようです。

参考)皮膚のrejuvenation:レチノイドの作用機序

 

4.レチノールのなかでも一番強烈な「トレチノイン」を使ってみた!

トレチノイン

冒頭でもお話したように、私はレチノールの中でも一番効果が高く、副作用が強いといわれる「トレチノイン」をこの6ヶ月間塗布してきました。

後半、だいぶ塗布することを怠けてしまいましたが、6ヶ月間の肌の変化、そして実際に肌に起こった副作用もレポートしますね。

4-1.シミ改善のために処方してもらった

まずは、トレチノインを処方してもらった経緯について。

半年前の2021年5月。2歳の娘に頬をひっかかれて、皮膚科を受診しました。

その皮膚科は美容医療も行っていたので、傷の治療のついでに

「このシミ、レーザーでどうにかなりますかね〜?」

と質問したところ

「レーザーでも消えるけど、シミは消してもまた別のところから出てくるから、塗り薬がおすすめですよ」

と言われました。

そこで紹介してもらったのが、ハイドロキノンとトレチノインの併用でした。

シミには、ハイドロキノンとトレチノインを併用することで、目立たなくなるとのこと。

過去にレーザーでシミを除去したことがありましたが、また別のところにできてしまい、結局またレーザーをすることに……。

費用も高いため、繰り返すことができず、現在では新たにできたシミをコンシーラーで必死に隠す日々でした。

「本当に塗り薬で消えるのかな〜。」

と半信半疑でしたが、物は試しに、ハイドロキノンとトレチノインを処方してもらうことに。

ハイドロキノンとトレチノイン

ちなみに診察代とは別に、ハイドロキノン代として約2,000円、トレチノイン(0.025%)代として約3,000円がかかりました。

4-2.トレチノインの使い方と注意点

ハイドロキノンとトレチノインを皮膚科で処方してもらう際に、トレチノインの使い方や注意点について、以下のような説明を受けました。

  • 化粧水と乳液を塗ってから使う
  • ハイドロキノンを先に2週間塗って、問題なければトレチノインも塗り始める
  • トレチノイン→ハイドロキノンの順番で塗る
  • 赤みが出るかもしれないので、初めはごく薄く、少量から塗る
  • 治療期間中は必ず日焼け止めを塗る
  • あまりに赤みが強く出るようだったら、再度受診する
  • 冷蔵庫保存する
  • 開封後3ヶ月しか使えない
  • 徐々に配合量を増やしていくので、3ヶ月経ったら受診して再購入する
  • 長く使い続けられないので、治療自体は半年で一旦休止する

赤みなどの副作用のことや、日焼け止めの必要性、保管の仕方や保管期限など、通常の化粧品ではないポイントがあったのでドキドキしましたが、指示通りにトライしてみることにしました。

4-3.実際使ってみた肌の変化

実際、使ってみた半年間の肌の変化は、以下のとおりです。

シミがだんだん薄くなってきてからは、サボりがちになってしまいましたが、気になる方は参考にしてみてくださいね。

【1日目】
ハイドロキノンを、朝晩ごく少量塗る。特に肌の変化はなし。

【2週目】
ハイドロキノンを2週間塗り続けても特に問題がなかったので、トレチノインを開始。

ごく少量を薄く塗布して、その後にハイドロキノンを塗布。特に肌の変化はなし。

ごく少量を薄く塗布

【3週目】
赤みは気にならないが、ほんの少しピリピリするような気がする。
シミが若干、濃くなっているように見える。
洗顔の際、垢が落ちていくような感じで、皮がポロポロむけはじめる。

【4週目】
皮ムケが継続。ピリピリ感はなくなっていく。

【2ヶ月目】
徐々に皮ムケが落ち着いてくる。
だんだんシミが薄くなっているような気がする。

【3ヶ月目】
皮ムケや赤み、ピリピリ感はだいぶなくなる。
確実にシミが薄くなっているように感じる。

皮膚科を再度受診。
前回のクリームは、開封後3ヶ月しか使えないので、新しいクリームを処方してもらう。

トレチノインは前回の0.025%より濃度の高い0.05%を処方してもらう。

【4ヶ月目】
このあたりから、朝は省いて夜のみ塗布するようになる。
(だいぶシミが薄くなってきたのと、面倒くさくなってきたので……)

塗布前と4ヶ月経過したあたりの肌を比較。だいぶシミが薄くなっているのがわかる。

塗布前と4か月経過したあたりを肌の比較

【5ヶ月目】
夜のみ塗布。塗布をサボる日も出てくる。肌もあまり変化なし。

【6ヶ月目】
サボっているせいもあり、肌は変化なし。
でもコンシーラーがいらないくらいシミが気にならなくなっている。

半年経過したので、塗布を休止。

4-4.ハイドロキノン+トレチノインのシミ治療を終えた感想

最初の1、2ヶ月、一時的にシミが濃く見えたり、皮がポロポロむけた時期は、皮膚が薄くなっていくようで少し怖い感覚を覚えました。

しかし、心配していた赤みやかゆみはあまりなかったので、反応が強く出てしまう方ではなかったと思います。

最終的には、確実にシミが薄くなったのを確認できて、治療してよかったと思います。

個人的には、シミ消しに高いお金をかけてレーザー治療を繰り返すよりも、毎日地道にクリームを塗った方が、結果的によいと感じました。

ひとつ失敗したな、と思っているのは塗布する時期。私は5月〜11月というとても紫外線が強い時期に治療をしてしまいました。

皮膚科の先生は、「UVケアをしていれば問題ない」とおっしゃっていましたが、できることなら秋冬に始めればよかったかなと反省しています。

ちなみに、ハイドロキノン+トレチノインの治療は、半年で一旦中止しなければならないそうです。次にまた塗布したい場合は、半年以上の間隔を空けるとのことでした。

半年後、また新たなシミがたくさんできていたら、今度は紫外線の少ない時期を選んで、再度トライしようと思います♪

ちなみに、トレチノインはしわ改善効果も期待できますが、今回はあまり効果を感じませんでした。

というのも、もともとシミができていた場所に、目立つしわがなかったので、あまり変化がわからなかったのです。

しわの改善については、また後日レチノールクリームを気になる目元や口元のしわに塗布して、詳しくレポートしてみたいと思っています。

5.まとめ

今回は、レチノールの効果や副作用について解説してきました。

ビタミンAの一種であるレチノールは、シミを予防したり、しわやたるみを改善する効果が期待できます。

また、レチノールには、いくつか種類があり、それによって効果の大きさや副作用、購入できる場所なども違います。

今回は、一番効果が高く、副作用も強く出ると言われる「トレチノイン」を皮膚科で処方してもらい、その体験談などもお話してきました。

私の場合、赤みは特に出ず、一時的に皮ムケは起こりましたが、その後シミが確実に改善。効果の大きさを実感しています。

次回は、トレチノインよりも効果が穏やかですが、化粧品として購入できるレチノールクリームを実際に使用してみる予定です。

詳しい使用感や肌の変化などもレポートしていく予定なので、そちらも楽しみにしていてくださいね!

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