今年2月に最終回を迎えたNHKの長寿番組『ガッテン!(ためしてガッテン)』。
主に健康がテーマですが、美容をテーマにした回もあり、話題になっています。
なかでも、多くの女性の興味を引き付けたのが2016年1月放送の「戻れ!シミの消えた肌 冬こそ徹底対策」。シミを消す特効薬があるといい、話題となりました。
そこで今回は、『ガッテン!』で紹介されたシミ対策方法をはじめ、シミに効果があるスキンケアやインナーケアなどをご紹介。
シミでお悩みの方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
Contents
1. 『ガッテン!』で紹介されたシミ対策とは?
「戻れ!シミの消えた肌 冬こそ徹底対策」は、どのような内容だったのでしょうか。
1-1.冬こそシミを薄くできる季節
『ガッテン!』は、シミを薄くするには、冬こそしっかりお手入れすることが大事だと言います。
たしかに、紫外線の強い夏には美白化粧品を使用したり、UVケアに精を出したりと、美白に意識が向いていますよね。しかし、本当にがんばるべきは「冬」とのこと。同じケアをしても、冬は効果が出やすいと言います。
1-2.自分のシミのタイプを見極める
お手入れをする前に大切なのが、自分のシミを見極めること。
自分のシミ種類に適したケアをすることで、効果を得られると言います。
見極めのポイントはシミの色。
シミには、赤いシミと茶色いシミがあるそうです。
茶色いシミは、知っていますが、「赤いシミって何だろう?」と思いますよね。
実は、その赤いシミは早急に対処すべきシミのようです。
2.赤いシミの正体は?
「赤いシミ」とはどのようなシミなのでしょうか。詳しく掘り下げていきましょう。
2-1.赤いシミは「日光角化症」の可能性あり
顔面や手の甲などにある、赤いザラザラしたシミ。
その正体は、「日光角化症」である可能性が高いそうです。
日光角化症とは、紫外線を浴び続けてきたことにより発症する皮膚疾患のひとつで、オゾン層の破壊が進む現代で患者が急増しているのだとか。
放置しておくと、皮膚がんに進行することがあるので早期発見をして適切な処置を行うことが大切とのことです。
「シミ」と聞くとつい美容に意識が向いてしまいますが、病気のひとつなんですね。
2-2.日光角化症の特徴とは?
日光角化症は、次のような特徴があります。
- 高齢者に多い
- 顔や手の甲など、紫外線が当たりやすい部分にできる
- 表面が赤くザラザラしている
- 症状が2~3ヶ月以上続く
- 冬でも赤みが増えていく
高齢のご家族がいらっしゃる場合は、これを機にご自身のシミと併せてご家族のシミもチェックしてみてくださいね。
2-3.日光角化症の治療法
日光角化症には、液体窒素による凍結療法や外科的切除などのほかに、あるクリームを塗布する方法があるといいます。
それが、「イミキモドクリーム」。
ちょっと期待外れでしたが、これが「シミを消す特効薬」だそうです。
作用が強く、副作用もある薬で、病院の処方がなければ手に入りません。
一般的な茶色いシミの対処法に関しては後ほど詳しく解説しますね。
2-4.日光角化症の予防にはUVケアを
そんな恐ろしい赤いシミの正体・日光角化症を防ぐには、どうしたらいいのでしょうか。
それはずばり、UVケア。
日光角化症は、紫外線が細胞を傷つけることによって起こるため、紫外線から肌を守ることが大切です。
地表に届く紫外線には、UV-AとUV-Bがあります。
日光角化症を予防するには、この両方の紫外線から肌を守ることが大切。
日焼け止めには、UV-Bのカット率を表すSPFとUV-Aのカット率を表すPAという2つの指標が載っています。それぞれの効果があるものを、正しく使っていきましょう。
2-5.なぜ冬のケアが大切なのか
なぜ番組は「冬」に焦点を当てているのでしょうか。
紫外線が強いのは夏。冬なら紫外線を気にしなくてもいいような気がしますよね。
しかし、そんな考えが落とし穴!
実は、紫外線は冬にもしっかり降り注いでいます。
UV-Aは冬でも夏の50%くらいは降り注いでおり、UV-Bも夏の20%くらいは地表に届いているとのこと。
『ガッテン!』は冬に油断してしまうと、シミができてしまうことに警鐘を鳴らしているのです。
一年を通してしっかりケアしていくことが大切ですね。
3.茶色いシミは摩擦も原因になる
次に一般的な茶色いシミについて見ていきましょう。
3-1.日常のちょっとしたクセが茶色いシミを作る
番組曰く、茶色いシミは日常のちょっとしたクセによってあることが原因で作られてしまうと言います。
そのあることとは、「摩擦」。
番組では、
- クレンジングでこすっている
- 髪が顔に触れている
- ファンデーションを重ね塗りしている
などのポイントを指摘していました。
他にも、
- 頬杖をつく
- マスクによるこすれ
- 服の着脱
など摩擦を引き起こすことは、日常にたくさん潜んでいます。
摩擦が起きている行動をしていないか、チェックしてみてくださいね。
3-2.摩擦がシミを作るメカニズム
では摩擦がシミを作るメカニズムを見ていきましょう。
肌は強い摩擦を受けると、紫外線を浴びたときと同様に、活性酸素が発生します。
活性酸素が健やかな細胞を傷つけて、そこに「炎症」が起こります。
その炎症から肌を守ろうと、生成されるのがメラニン。
本来であれば、メラニンはターンオーバーによって排出されていきますが、ターンオーバーが乱れていたり、生成されるメラニンが過剰であると、表面に蓄積してしまいます。
これがシミとなって目に見える形として残ってしまうのです。
肌の奥で起こる炎症は目に見えないので油断しがちですが、摩擦がシミにつながることを念頭に置いて気をつけて過ごすことが大切ですね。
4.シミを予防する摩擦レスなスキンケア
紫外線ケアとともに、摩擦を減らすことがシミのケアには大切だということがわかりました。
では具体的に摩擦レスのスキンケアはどのようにしたらよいのでしょうか。見ていきましょう。
4-1.クレンジング・洗顔
まず見直したいのが、クレンジングと洗顔。
次のポイントを意識して、クレンジングや洗顔を行ってみましょう。
- クレンジング剤はたっぷりと使う
- やさしくメイクとなじませる
- 洗顔料はしっかり泡立てる
- 指が触れないように、泡でモフモフと押し洗いする
- すすぎはぬるま湯を手にすくって、やさしく行う
- タオルは肌触りのいいものを
- やさしくタオルを押し当てて、水分を拭き取る
摩擦レスといえば、美容家の石井美保さんが有名ですよね。
こちらの記事には、石井美保さんおすすめのプチプラスキンケア製品を載せていますよ。
「洗顔を泡立てるのが面倒」「泡がヘタって摩擦が起きてしまう」という方には、パックタイプの洗顔料もおすすめ。
肌の上にクレイパックを乗せて洗い流すだけなので、こする動作は一切入りません。
まさに、摩擦レス洗顔。
4-2.スキンケア製品
スキンケア製品を塗布する際も、こすらないようにしましょう。
・ハンドプレスしながら塗布
スキンケア製品は、ハンドプレスをしながらやさしく包み込むように、浸透させていきましょう。
推奨の量をしっかり塗布することも、大切です。
・ニベアでシミは消えない
過去に、「ニベアに〇〇を混ぜるとシミが消える」という噂を検証するために、実際に試したことがあります。
メーカーにも確認したところ、シミ消しの効果はないことが判明。保湿としてスキンケアに取り入れるのが正しいことがわかりました。
クリームの「ガッテン塗り」についても触れていますので、こちらの記事も参考になさってくださいね。
4-3.メイク
メイクをするときも、こすらないのが鉄則。
シミを隠そうと、ファンデーションを何度もこすって厚塗りしていると、そこに摩擦が起こってしまいます。
やさしくこすらずに塗布するようにしましょう。
またパフやブラシなどを柔らかいものに変えることも、摩擦を軽減するポイントです。
5.シミを消す美容皮膚科メニュー
現在40代である私も、茶色いシミに悩まされてきたひとり。
これまでに美容皮膚科で次の2つの施術を受けたことがあります。
5-1.シミ消しレーザー
シミのある部分にレーザーを照射する方法。
かさぶたになり、一週間程度で剥がれ落ちることでシミがなくなります。
即効性がありますが、やや痛みを伴うことと、値段が高いというデメリットがあります。
また施術後、一週間は紫外線に当たらないようにテープを貼っておく必要も。
紫外線が少なく、人に合う機会が少ない時期に行うことをおすすめします。
5-2.塗り薬
塗り薬を処方してもらいホームケアを行う方法もあります。
私は美容皮膚科でハイドロキノンとトレチノインを処方してもらい、半年ほど朝晩塗り続けました。
毎日塗布するという手間がありますが、広範囲にも効果があるので、小さなシミが多発している年齢肌にはおすすめです。
6.シミを消すインナーケア
また美白のインナーケアという方法もあります。
インナーケアはスキンケアに比べて、次のような利点があります。
- 全身のケアができる
- 飲むだけなので手軽
- すでにできてしまっているシミや肝斑にアプローチできる
美容皮膚科で処方してもらう飲み薬のほかに、手軽に手に入れられるサプリメントなどもたくさんあります。
錠剤やカプセル、ドリンクなど、形状はさまざまなのでご自身に合ったものを見つけてみてくださいね。
7. まとめ
今回は、『ガッテン!』で話題となった、シミを消す方法をご紹介しました。
シミには、赤いシミと茶色いシミがあります。
赤いシミは、日光角化症といって、放置すると皮膚がんに進行する可能性も。
早期発見して、適切な処置を行いましょう。
また茶色いシミは、紫外線だけでなく、摩擦も原因のひとつに。
日常のちょっとしたことで摩擦が起きている可能性があるので、気をつけましょう。
シミ予防には、UVケアと摩擦レスのスキンケアに加え、美容皮膚科での施術、インナーケアなど、さまざまなケアがあります。ご自身に合ったケアを取り入れてみてくださいね。