化粧水と乳液、どっちが先?スキンケアの正しい順番を知ることが美肌へのカギ

あなたは化粧水と乳液、どちらを先に使っていますか?

「先に化粧水でしょ、当たり前じゃん」
「でも乳液を先に使った方が、肌がやわらかくなるらしいよ?」

そんな風に、化粧水と乳液の順番について、意見が分かれることがあります。

さらに美容液やブースター、クリームなど、アイテムが増えていくと、順番も複雑になってきますよね。

そこで今回は、化粧水や乳液をはじめとした、スキンケアの順番について詳しく解説!

  • 化粧水と乳液、どっちが先?
  • 先行乳液って何?
  • 化粧水や乳液は、どんな役割があるの?
  • 基礎化粧品はライン使いしたほうがいい?
  • ライン使いしていないときの順番がわからない
  • 複数の美容液を使いたいけど、どんな順番で塗ればいい?

このような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

毎日使う化粧品。
正しい順番で使って、効果を最大限に引き出しましょう♪

1.化粧水と乳液の役割

化粧水と乳液の役割

スキンケアの基本である。化粧水と乳液。
どちらも肌を保湿してくれるアイテムですが、両者にはそれぞれ全く異なる「役割」があります。
まずは、それぞれの役割がどのようなものなのか理解しておきましょう。

1-1.化粧水の役割

化粧水の役割は、「角質層に水分を与えて、うるおいのある状態にすること」。

私たちの肌は、次のような構造をしております。

角質層

皮膚の一番外側にあるのが、角質層。
角質層はバリア機能によって、水分を保持して、外的刺激から内部を守っています。

しかし洗顔後に何もつけないでいると、水分はどんどん蒸発。
そこで化粧水で水分を与えることで、柔らかくうるおいある状態にするのです。

さらに柔らかくなった肌は、次に使用する美容液などの浸透を高めるという効果もあります。
うるおいを与えるのはもちろん、「導入」という役割も担っているのが化粧水なのです。

1-2.乳液の役割

乳液は、水分の蒸発を防ぐという役割があります。

化粧水や美容液の水分は、時間が経過すると蒸発してしまうのが実状。

そこで乳液で蓋をすることで、水分の蒸発を防ぐことができるのです。
人工的な皮脂膜のようなもので、うるおいをキープする「エモリエント効果」があります。

また、乳液には保温効果もあります。
化粧水だけ塗ると、気化熱によって肌表面の温度が下がります。

しかし、乳液を塗っておけば、気化熱による温度低下を防ぐことが可能。
とくに寒さを感じやすい秋、冬にはうれしい効果のひとつです。

2.基本は、「化粧水→乳液」

化粧水→乳液

水分を与える化粧水と、水分の蒸発を防ぐ乳液。
どちらを先に塗るべきなのでしょうか。

その答えは、「化粧水→乳液」。

まずは、洗顔後にすぐ化粧水を塗布して、角質層に水分を与えます。
すると、肌は柔らかくみずみずしい状態に。

しかし、そのままではせっかく与えた水分が蒸発してしまうので、乳液で蓋をします。

化粧品の多くは、このような順番で使用されることを想定して製造されています。

3.製品によっては、「乳液→化粧水」の場合もある

製品によっては、「乳液→化粧水」

ただし例外として、先述した順番と全く逆の使い方をする製品もあります。

3-1.先行乳液とは

それは、先行乳液と呼ばれるもの。

一般的なスキンケアとは真逆の「乳液→化粧水」という順で、塗布します。

乳液と先行乳液は、一般的な保湿目的の乳液と違う役割があります。

3-2.先行乳液の役割

あえて先に塗るように開発されている先行乳液。
主に、次の2つの役割があります。

・ごわつきを解消して、化粧水や美容液の浸透を高める

先行乳液は、肌のごわつきを解消して、化粧水の浸透を高めてくれます。

肌が乾燥しているとき、化粧水がなかなか入っていかないな、と感じたことはありませんか?

そんなとき、水分と油分がバランスよく配合されている先行乳液を塗ることで、角層が柔軟に。その後に塗布する化粧水や美容液が浸透しやすくなるのです。

・残った汚れを落とす

また先行乳液は、肌に残った汚れを落とすという目的もあります。

クレンジングや洗顔をした後でも、肌に細かい汚れが付着している場合があります。先行乳液をコットンに浸して拭き取ることで、肌に残った汚れや古い角質をオフすることができます。

3-3.先行乳液のデメリット

一方で、先行乳液には次のようなデメリットも考えられます。

・コットンによる摩擦が起きる

多くの先行乳液は、コットンでの使用が推奨されています。
そのため、どうしても摩擦が起きてしまいます。

摩擦をできるだけ軽減するためには、先行乳液をケチらないことが大切。
たっぷりコットンに含ませて塗布しましょう。

私も以前、先行乳液を使用していたのですが、コットンの摩擦が気になってやめてしまいました。とくに肌が敏感になっている時期には、注意して使いましょう。

・コストが高い

また先行乳液は、一般的な乳液に比べてコストが高いというデメリットもあります。

洗顔後すぐに乳液を塗る場合、どんな乳液でもいいわけではありません。
先行乳液として製造されたものを使う必要があります。

先行乳液を発売しているブランドは、いわゆるデパコスが主流。
日頃プチプラの乳液を使っている人にとっては、高価に感じてしまうでしょう。

3-4.先行乳液は、最終的に蓋をするアイテムが必要

先行乳液は、最終的に蓋をするアイテムが必要

先行乳液は、一般的な乳液のように蓋をする役割はありません。
そのため、化粧水の後にクリームで蓋をするのが一般的。

クリームが必ず必要かどうか、先行乳液を販売しているALBION様に問い合わせをしたところ、次のような返信を頂きました。一部を抜粋してご紹介します。

弊社の乳液は、一般的な乳液の特徴である「膜を作る(蓋をする)」タイプとは異なり、「うるおし、やわらげる」タイプでございます。
洗顔後のデリケートな肌に優しくとろけるようになじみ、お肌に必要な水分・油分・保湿成分をバランスよく整えます。
使用後は、しなやかな肌となり、その後にお使いいただくスキンケアがなじみやすくなります。

(中略)

お手入れの最後(化粧水の後)には、保護膜を作り乾燥を防ぐ役割とともに、肌の活性を積極的に助ける効果のある「美容液」や「クリーム」をご使用いただきますと、環境に左右されない、うるおいのあるお肌をご実感いただけます。

以上のことから、乳液が先でも、化粧水が先でも、最終的に「蓋」の役割をするアイテムが必要だということがわかりました。

4.その他のスキンケアアイテムの役割

その他のスキンケアアイテムの役割

スキンケア製品には、化粧水や乳液以外にも、たくさんのアイテムがありますよね。
それぞれどのような役割を持っているのか、詳しくチェックしていきましょう。

4-1.クレンジング

クレンジングは、メイクアップ化粧品を落とすアイテム。

メイクアップ化粧品は、時間が経つと皮膚が分泌した皮脂や汗と結びついて「過酸化脂質」に変化します。過酸化脂質は、毛穴の黒ずみやニキビなどの肌トラブルの原因になるので、メイクをした日は必ずクレンジングをしましょう。

4-2.洗顔

洗顔は、肌に付着した汚れを落とすアイテム。

朝の洗顔は、寝ている間に分泌した汗や皮脂、顔に付着したほこりなどを落とすのが目的。
夜の洗顔は、肌に残ったクレンジングやメイク汚れ、ほこりや汗、皮脂、古い角質などを落とすのを目的としています。

ただし「ダブル洗顔不要」と記載されているものは、クレンジングと洗顔の両方の機能を兼ね備えたアイテム。軽いメイクのときは、ダブル洗顔不要の洗顔料だけでメイクも汚れも落とすこともできます。

4-3. ブースター(導入美容液・導入化粧水)

ブースターは、洗顔後すぐに塗布するアイテム。

先行乳液のようにごわついた肌を柔らかくして、通り道を作ることで、化粧水の浸透を高める効果があります。

またホホバオイルやアルガンオイルなどの近年人気の美容オイルも、ブースターとしての使い方が可能です。洗顔後に塗布することで肌が柔らかくなり、化粧水の浸透力がアップしますよ。

4-4.美容液

訴求成分を多く配合しているのが美容液。

保湿、美白、しわ改善など、商品によってあらゆる目的があります。

基剤の縛りはなく、水っぽいものから、こっくりしたクリーム状のものなど、テクスチャーもさまざまです。

4-5.クリーム

クリームは、乳液と同じく水分蒸発を防ぐ役割があります。
両者の違いは、油分と水分の配合バランスです。

水分と油分がバランスよく配合されているのが乳液。
一方、クリームは油分が多く配合されており、保湿効果が持続するという特徴があります。

乳液とクリーム、どちらを使うかは肌質によって判断しましょう。

  • オイリー肌……軽いテクスチャーの乳液
  • 普通肌……乳液またはクリーム
  • 乾燥肌……乳液またはクリーム。乾燥する季節は乳液とクリームの併用もOK。
  • 敏感肌……乳液またはクリーム

5.スキンケアの順番

スキンケアの順番

このように、たくさんの種類があるスキンケアアイテム。一体どのような順番で使うとよいのでしょうか。
ここで、基本的なスキンケアアイテムの順番をチェックしておきましょう。

5-1.朝のスキンケア

朝の基本のスキンケアは次のようになります。

朝のスキンケア

赤色で囲ったアイテムは、マストアイテム。
緑色で囲ったものはスペシャルアイテムですので、必要に応じて取り入れてください。

朝はメイクをしていないので、クレンジングは省いて洗顔からスタート。
ただし、皮脂は水では落としきれないこともあるので、洗顔料を使うことをおすすめします。

ブースターは使っても使わなくてもどちらもでもOKですが、肌のごわつきが気になるときにはおすすめです。

その後、たっぷりと化粧水で保湿。

美容液もマストアイテムではありませんが、美白やしわ改善など、特定の美容効果を得たい方は
取り入れましょう。ただしレチノールクリームなど、製品によっては、朝に使えないものもあるので注意してくださいね。

その後、乳液またはクリームで蓋をして、水分の蒸発を防ぎます。
化粧崩れを防ぐために、Tゾーンは少なめに塗布しましょう。

朝のスキンケアの最後には、必ず日焼け止めを。

ちなみに私は、日焼け止め効果のある朝用乳液を一年中使用しています。
紫外線は季節や天候に関わらずいつでも降り注いでいるので、毎日塗るようにしましょう。

また、紫外線は窓ガラスやマスクも通過します。
屋内にいる日やマスクをしている日も、必ず塗ることが大切です。

5-2. 夜のスキンケア

夜のスキンケア

夜のスキンケアも、汚れを落とすことからスタート。
まずは、メイクをしていたらクレンジングをしましょう。

その後、残ったクレンジングやメイク、皮脂や角質などを落とすために、洗顔をします。

洗顔が終わったら、ブースターを。先述したようにブースターはマストアイテムではありませんが、化粧品の浸透を高めたいときに使用すると効果的です。

その後、化粧水で肌を保湿します。

肌がうるおったら、次に美容液を。
夜、寝ている間に肌の修復が行われるので、夜のスキンケアで美容液を使用するとより効果的ですよ。

最後は、乳液やクリームで蓋をして完成です。

6.スキンケアの気になるQ&A

.スキンケアの気になるQ&A

さらにスキンケアにおいて、気になる質問を集めてみました。併せてチェックしてみてくださいね。

6-1.ライン使いはしたほうがいいの?

よくデパートカウンターに行くと、ライン使いをお勧めされますよね。
けれど、全てを買い揃えるにはお金がかかるし、他のブランドの化粧品も使いたい……。

そんなときは、ライン使いをしなくても大丈夫です!

たしかにライン使いをすると、化粧品同士の相性も良く、順番もわかりやすいというメリットもあります。とくに先行乳液を使う場合は、相性の良い化粧水をセットで購入するとより効果的でしょう。

しかし、いろいろなブランドのものを組み合わせても、問題はありません。

順番がわからなくなってしまったときは、「水っぽいものから順につける」ということを意識して使ってみてくださいね。

6-2.複数の美容液を使いたいときの順番は?

美白美容液も使いたいし、しわ改善クリームも使いたい……。
肌悩みがたくさんある年齢肌世代は、美容液選びにも迷ってしまいますよね。

複数の美容液を、重ねて使用したい場合は、テクスチャーで判断を。

水っぽいものからつけて、重くクリーミーなものを後に塗るようにしましょう。

7. まとめ

今回は、化粧水と乳液を塗る順番について解説してきました。
基本的には、化粧水が先、乳液を後に塗布します。

ただし、先行乳液を使う場合は、乳液→化粧水→クリームの順になります。

また、クレンジングや洗顔、美容液などすべての基礎化粧品に、それぞれに役割があり、適切な順番があります。

毎日使うアイテムだからこそ、正しく使うことが大切。
適切な順番で、アイテムの効果を最大限に引き出して、美しい肌を目指しましょう♪

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