レチノールは朝塗っちゃだめ?夜にレチノールを塗ったら朝洗い流す必要がある?気になる疑問を解決
気になるエイジングサインにアプローチしてくれるレチノール。
医薬部外品の有効成分としてしわ改善効果が認められた、近年大注目の成分です。
そんなレチノールですが、朝は使ってはいけないという噂があるのをご存じでしょうか。
実際、「朝は使わない方がいい」という意見もあれば、「日焼け止めを塗れば問題ない」という意見もあり、どうしたらいいかわからないという方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、レチノールの朝の使用について徹底解説。
朝に使うと肌に悪影響を及ぼすのか、それとも問題はないのか、詳しく解説していきたいと思います。
  • レチノールを朝使うとどうなる?
  • レチノールはいつ使えばいい?
  • レチノールは毎日使ってもいい?
  • 夜塗ったレチノールは、朝の洗顔で落とすべき?
  • レチノールを毎日塗ると、ビニール肌になる?
  • レチノールを塗って紫外線に当たるとどうなる?
  • レチノールは光毒性がある?
  • 日焼け止めを塗れば、朝もレチノールを塗っていい?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考になさってくださいね。

1.結論:ものによっては朝も使えるが、基本的に夜の使用がおすすめ

結論
それではさっそく「レチノールは、朝に使えるか」という疑問について、結論からお伝えしていきます。

1-1.ものによる

レチノールが朝使えるかどうかは、ものによります。
あいまいな答えで申し訳ございませんが、実際、配合されているレチノールの種類や量も、製品によって違うため、使用制限にも違いがあります。
私もこれまでさまざまなレチノール製品を使ってきましたが、朝の使用の制限については、メーカーによって違いがありました。
  • 朝は使ってはいけないもの
  • 日焼け止めを使えば、朝も使っていいもの
  • 3日間くらいは夜だけにして、強い反応が出てなければ、朝から使っていいもの
など、製品によって、実にさまざまな使い方が推奨されています。

1-2.メーカーの推奨に準ずる

では、実際どうしたらいいのか。
私は、「メーカーの推奨に準ずる」という方法がよいと思います。
近年では、安定性を発揮するレチノール誘導体を配合した製品も増えており、朝でも問題なく使えるものも多く存在します。
「常にレチノールが肌に乗っている状態の方が、より効果的なので、ひどい反応が出てしまわなければ朝晩の塗布を推奨します」と言うメーカーもあります。
一方で、純粋レチノールのように比較的効果の高いレチノールは、紫外線による変質が起こりやすいのも事実です。
このように、製品によって安定性が異なるため、「メーカーの推奨に準ずるのがよい」と考えます。
メーカーの推奨に関しては、製品のホームページやパッケージに、記載されています。
よくわからない場合は、メーカーに問い合わせてみるのもおすすめ。
たいていのメーカーはお問い合わせ窓口を設けており、ユーザーはメールや電話で問い合わせをすることができます。
皮膚科で処方してもらったトレチノインについては、皮膚科の指示に従って使うようにしましょう。

1-3.基本的には夜の使用がおすすめ

とはいえ「メーカーがいいと言ったからといって、本当に大丈夫?」「肌が敏感だから心配」と不安になる方もいらっしゃいますよね。
そのような方にお伝えしたいのが、レチノールは基本的に夜の使用がおすすめだということ。
配合されているレチノール成分によって違いがあるので、あえて朝には使わずに、夜だけの使用することで、より安全に使うことができると言えます。
その理由について、詳しく次章で解説していきますね。

2.レチノールは基本的に夜の使用がおすすめの理由

基本的に夜の使用がおすすめ
先述したとおり、レチノールは、ものによっては朝も使えますが、基本的に夜の使用がおすすめです。
その理由は次の2つです。

2-1.レチノールは紫外線が当たると不安定になる

その理由は、レチノールが紫外線に当たると、酸化されて不安定になる特性があるから。
「不安定になる」というのは、レチノールが分解されたり、変性したりすることを意味します。
レチノールが分解されたり、変性されることで、次のようなデメリットが生じます。

・効果が薄れる

レチノールが分解されたり、変性することによって本来の効果が発揮されず、効果が弱まってしまう可能性があります。
せっかく高価なレチノール製品を使っても、効果を発揮できないのであれば、意味がないでしょう。

・肌への刺激が強まる

レチノールが分解されたり、変性することによって肌への刺激が強まる可能性も考えられます。
レチノールは、人によってピリピリしたり、赤みや皮むけなど刺激を感じることがある成分。この刺激が強まってしまう可能性があるのです。

2-2.肌は睡眠中に生まれ変わる

また、肌は睡眠中に生まれ変わるという点も、理由のひとつ。
傷ついた皮膚の修復に関係する成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されるため、肌のターンオーバーは夜に活発になります。
レチノールは、皮膚の再生や修復を促進してくれる成分。
そのため、寝る前にレチノールを塗ることで、より効果を発揮しやすくなると考えられます。

3.レチノールを使う際の注意点

レチノールを使う際の注意点
基本的には夜の使用がおすすめのレチノール。
他にも次のような注意点があります。

3-1. 日焼け止めを徹底する

レチノールを使っている間は、日焼け止めを徹底することが重要です。
これは夜のみ使っている場合も同じ。
レチノールを使っている間は光感受性が高くなっているので、日焼けしやすい状態になっています。
たとえ夜だけ使って朝にしっかり洗顔をした場合でも、肌が日焼けしやすい状態になっているという事実は変わらないため、必ず日焼け止めを徹底するようにしましょう。
ちなみに、紫外線は窓ガラスを通過して屋内にも差し込んできます。
そのため、外出しない日も日焼け止めは必須。
また日陰にいても、地面や空気中の塵などに反射して肌に届いてしまいます。
どのような環境でも油断はせず、朝のスキンケアの最後に、必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。

3-2.濃度の低いものから使う

レチノールを初めて使う場合は、濃度の低いものから取り入れるのもおすすめ。
製品によってレチノールの種類や濃度もさまざまです。
濃度が高いレチノール製品は刺激も強いため、濃度の低いものから徐々に慣らしていくのがよいでしょう。
レチノールの種類や、A反応の様子はこちらの記事に詳しく記載しておりますので、併せてチェックしてみてくださいね。

3-3.用法用量を守る

用法用量を守ることも大切。
早く結果を出そうとして、多めに塗布してしたり、頻度を上げて塗布してしまうと、強いA反応が出てしまう可能性も考えられます。
製品の説明書に記載されている用法用量を守るようにしましょう。

3-4.肌の様子を見ながら使う

レチノールは、肌の様子を見ながら取り入れることも必要です。
皮ムケで顔がボロボロになったり、赤みや痒みが強く出すぎてしまっている場合は、一旦中止をして、落ち着いてから使用頻度を下げて再開するなど、肌の様子を見ながら取り入れましょう。

3-5.早めに使いきる

レチノールは、開封後、早めに使い切ることも大切。
酸素や紫外線に弱い成分なので、開封後は2~3ヶ月を目安に使い切ることをおすすめします。

3-6.製品によっては冷蔵保存

レチノールは、製品によって冷蔵保存が推奨されているものもあります。
メーカーがそのように推奨している場合は、必ず開封後に冷蔵保存をし、使用後は速やかに冷蔵庫に戻しましょう。
メーカーが冷蔵保存を推奨していない場合は常温でOK。
そのような製品は、パッケージが工夫されており、光や酸素を通しにくくなっていると考えられます。

4. レチノールに関する気になるQ&A

レチノールに関する気になるQ&A
最後にレチノールの使い方について気になる疑問と、それに対する答えをまとめておきます。

4-1.夜にレチノールを塗ったら朝洗い流す必要がある?

「夜に塗った場合、しっかり洗い流す必要があるのではないか」と考える方もいらっしゃいますよね。
しかし、先述したように、使用する時間帯に限らず、レチノールを使っている間は、光感受性が高くなります。
夜に塗ったレチノールを朝にしっかり洗い流したとしても、光感受性が高くなっている肌という状態は変わりません。
洗い流しても流さなくても、光感受性が高い状態であることは確かなので、しっかりUVケアをすることが大切です。
とはいえ、寝ている間に分泌された皮脂や付着した汚れを、洗い流すことも、肌作りには欠かせません。
肌に残ったレチノールを洗い流す、というよりは、寝ている間に分泌された皮脂や付着した汚れを洗い流すという目的で、朝の洗顔は徹底することをおすすめします。
また洗顔後のスキンケアでは、日焼け止めをしっかり塗布することもお忘れなく。

4-2.ビタミンCと併用できる?

レチノールは基本的にビタミンCとの併用はOK。
その際、先にビタミンCを塗り、後にレチノールを塗るのが望ましいとされています。
しかし、重ね使いOKのビタミンCアイテムとNGのアイテムがあると提示しているメーカーもあります。
製品の説明書をよく読み、メーカーの推奨に準ずるようにしましょう。
レチノールとビタミンCの併用については、こちらの記事にてより詳しく解説しております。併せてチェックしてみてください。
レチノールとビタミンCは併用しちゃダメ?塗る順番や相性のいい成分を紹介

4-3.レチノールには光毒性がある?

レチノールは、ベルガモットやレモンなど柑橘系の精油のように光毒性があるのではと考える方もいらっしゃいますよね。
光毒性とは、光にさらされることで有害な反応を引き起こす現象のこと。
たしかに、レチノールは紫外線に当たると不安定になる性質があります。
しかし、これは光毒性とは別のもので、レチノールに光毒性は認められていません。
レチノールは、ビタミンなので、混同してそのようなイメージを持たれているのかもしれませんが、光毒性のある「ソラレン」も含まれていないのです。
とはいえ、レチノールは紫外線によって変性するおそれがあることはたしかなので、それを防ぐためにも日焼け止めは必ず塗るようにしましょう。

4-4.レチノールでビニール肌になることはある?

製品を正しく使えば、通常、レチノールでビニール肌になるとは考えられません。
しかし、レチノール製品を塗布量や頻度を守らず、過剰に使ってしまうと、角質層が薄くなり、肌も乾燥して、ビニール肌のように見えてしまう可能性も考えられます。
メーカーが推奨している用法用量を守り、過剰に使わないようにしましょう。
また、レチノール製品を使っている間は、入念に保湿を心がけることも大切です。

5. まとめ

今回は、「レチノールは朝に塗らない方がいいの?」という疑問にクローズアップしてきました。
レチノールの朝の使用ついては、製品やメーカーによって異なります。
しかし、紫外線に当たると不安定になるという特性があることや、肌のターンオーバーは夜に活発になるという点を鑑み、夜に使うという方法をおすすめしています。
レチノールを使っている時期は光感受性が高くなるため、日に焼けやすい状態になります。
たとえ夜のみ使う場合も、レチノール製品を使っている時期は入念にUVケアを行いましょう。
また、いつも以上に保湿を心がけることや、メーカー推奨の正しい使い方を守ることも大切です。
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