馬油とワセリン、どっちがいい?併用はできる?価格、テクスチャー、肌への効果などを徹底比較

ドラッグストアで購入できる身近な保湿剤、「馬油」と「ワセリン」。

どちらも肌に優しく、いろいろなスキンケアに使える万能保湿剤ですが、両者には、どのような違いがあるのでしょうか?
今回はその違いについて、詳しく解説していきたいと思います。

  • 馬油とワセリンの違いが知りたい
  • 馬油とワセリン、どっちが安い?
  • 馬油とワセリンは、それぞれどんな効果がある?
  • 肌を保湿してくれるのはどっち?
  • 馬油とワセリンは併用できる?

このような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

1.馬油とワセリンの概要

馬油とワセリンの概要

まずは、馬油とワセリン、それぞれの特徴についてチェックしていきましょう。

1-1.馬油

まずは、馬油の特徴を見ていきましょう。

・馬由来の動物油脂

馬油は、馬のたてがみや腹部から採取される動物油脂です。

その歴史は古く、ここ日本でも400年前くらいから食用やスキンケアに使われてきました。

・固形と液状がある

多くの馬油は固形で、肌に乗せるとすぐに溶けていきます。
また液状のものも販売されています。

・人の皮脂に似ていて、肌なじみがよい

馬油の最大の特徴は、人の皮脂に似ているという点。
人の皮脂の構造と酷似しているので、肌になじみやすいというメリットがあります。

加齢などにより、皮脂が減ってきている乾燥した肌に、よい効果をもたらしてくれるでしょう。

・価格

メーカーや容量にもよりますが、平均して1,500~2,000円ほど。

有名なソンバーユ70mlはAmazonにて1,418円で販売されていました。

・テクスチャーはやや重め

テクスチャーは、やや重め

テクスチャーは、やや重め。
ワセリンに比べると伸びはよく、体温で溶けて肌にするするとなじんでしっとりします。

1-2.ワセリンの特徴

次にワセリンの特徴を見ていきましょう。

・石油由来の保湿剤

ワセリンは、石油由来の保湿剤。

石油と聞くと肌に悪そうな感じがしますが、余計な鉱物油や刺激になる成分などはしっかり除去されています。生まれたての赤ちゃんの肌にも使えるほど、安心・安全です。

・4つの種類がある

ワセリンは、精製度によって次の4つに分類されます。

4つの種類がある

スキンケアには、精製度の高い白色ワセリン以上のものがおすすめ。
プロペトやサンホワイトは、非常に精製度が高く、デリケートな部分にも使うことができます。

・価格

ワセリンの価格は、メーカーや容量によって異なりますが、たいてい500~1,300円ほどで馬油に比べてリーズナブル。

精製度が高いワセリンの方が、高額になります。

・こっくりとしたテクスチャー

こっくりとしたテクスチャー

ワセリンは、こっくりとしたテクスチャー。
やや伸びが悪いのが特徴です。

製品によっては、伸びがよく塗りやすいテクスチャーのものもありますが、オイルや馬油に比べると伸びが悪いと言えるでしょう。

2.肌に浸透するか、しないか

肌に浸透するか

このように馬油とワセリンは、由来やテクスチャーなど、さまざまな違いがあります。
なかでも大きな違いは、「肌に浸透するか、しないか」という点です。

2-1.馬油は肌に浸透する、ワセリンは浸透しない

馬油は肌に浸透します。
浸透することで角質層を柔軟に保ち、保湿してくれます。
また膜を貼ることで、水分の蒸発を防ぐという効果も。

角質層と、肌の表面、両方から保湿をサポートするといったイメージです。

一方で、ワセリンは肌に浸透しません。あくまで肌の表面に膜を張るだけです。
分子が大きく、肌に浸透しない代わりに、膜となってしっかり水分の蒸発を防ぎます。

2-2.浸透することのメリット

馬油は、人の皮脂と大変似た構造をもちます。

そのため肌へのなじみがよく、角質層にしっかり浸透。
浸透することで、角質層はやわらかくなり、ごわついた肌の改善に期待ができます。

また抗炎症作用や血行促進作用など、有効成分が肌に浸透することで得られる作用も。

以上のことから、次のようなシーンにおすすめです。

  • 肌がごわついているとき
  • 肌のくすみを改善したいとき
  • やけどのケア
  • しもやけの改善
    など

2-3.浸透しないことのメリット

肌に浸透しないワセリンは、あまりよくないように感じてしまいますが、一概にそうとも言えません。

浸透しないからこそ、重宝されるシーンもあるからです。

たとえば、軽い傷の処置。
ワセリンは、しっかり膜を張って内部を保護することで、自然治癒力を高めて傷の回復のサポートをします。

また肌が非常に敏感になっている場合、皮膚科でワセリンのみが処方されることも。
浸透する成分が刺激となるほど敏感になっているときに、浸透しないワセリンが重宝されるのです。

馬油は肌に浸透して一緒に肌を元気づけてくれるとしたら、ワセリンはひたすらやさしく肌を保護して、皮膚が回復するのをじっと見守ってくれているようなイメージですね。

以上のことから、次のようなシーンにおすすめです。

  • 赤ちゃんのスキンケア
  • デリケートゾーンの保湿
  • 敏感肌のスキンケア
  • マスクの摩擦軽減
  • 軽度の傷の保護
    など

3.馬油とワセリンは併用できる?

馬油とワセリンは併用できる?

さて、肌に浸透する馬油と浸透しないワセリン、両者を併用することはできるのでしょうか。
チェックしていきましょう。

3-1.併用できる

馬油とワセリンは、併用することができます。

・馬油→ワセリンの順で塗布

もし併用したい場合は、肌に浸透する馬油が先、最後にワセリンを塗るようにしましょう。

馬油は肌に浸透しますが、ワセリンは浸透しません。
ワセリンを先に塗ってしまうと、せっかく肌なじみの良い馬油も浸透することができないのです。

・べたつきが気になることも

ただし、馬油とワセリンを併用すると、けっこうベタっとした仕上がりになります。
ひどく乾燥した肌の方にはよいかもしれませんが、もともと皮脂の多い方には、かなり重く感じられると思います。

べたつきやニキビなどの肌トラブルを引き起こさないように、量を調整しながら、適切に取り入れるようにしましょう。

3-2.併用するなら水分と

馬油もワセリンも、油分ですので肌自体の水分量をアップさせることはできません。

いずれも、化粧水でしっかり保湿したあとに、使用するようにしましょう。

化粧水→馬油
化粧水→ワセリン
化粧水→馬油→ワセリン

このように、最初に水分をしっかり入れ込んで、馬油やワセリンで蓋をすることで、保湿効果がアップします。

4. まとめ

今回は、馬油とワセリンの違いについて、詳しく解説してまいりました。

どちらも肌の保湿に効果的。
馬油は肌に浸透して、角質を柔らかく保ちながら保湿します。
ワセリンは肌に浸透せず、膜を張って水分の蒸発を防止するという特徴があります。

肌の状態や行いたいお手入れに合わせて、適切なものを選んでくださいね。

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