肌悩みを抱える敏感肌の方の中には、悩みを改善するためにネットで調べている中で「肌のバリア機能」という言葉を見たり聞いたりしたことがある方も多いと思います。
しかし実際のところ、
「肌のバリア機能って何?」
「敏感肌はバリア機能が低下しやすいって本当?」
などのように、肌のバリア機能についてよく分からないと感じる方が多いのではないでしょうか。
そこで今回この記事では。
- 肌のバリア機能とは
- バリア機能を低下させる原因
- バリア機能を回復させる方法
などを分かりやすく紹介・解説していきますよ。
ぜひこの記事を最後まで読んで肌のバリア機能について詳しくなり、健やかな肌をキープしていきましょう!
Contents
1.肌のバリア機能とは
「肌のバリア機能」と言われてもいまいちピンと来ない方も多くいるかもしれませんが、実は人間の肌には外部の刺激から肌を守るためのバリア機能が備わっているんです。
具体的には、肌の表面にある「角質層」が肌の水分を一定に保ったり肌内部への異物混入を防いだりしていて、さまざまな刺激から守ってくれています。
そんな肌のバリア機能(角質層)には、
- 皮脂膜
- 天然保湿因子(NMF)
- 細胞間脂質
といった3種類の保湿因子が存在し、それぞれが肌のうるおいを守っているんです。
そこでここからは、以上3つの保湿因子について詳しく解説していきます。
それでは順番に詳しく見ていきましょう。
1-1.皮脂膜
まず最初に「皮脂膜」について。
皮脂膜とは、肌が分泌する汗と皮脂によって構成されるバリア機能の一つであり、乾燥や摩擦、皮膚の常在菌などから肌を守ってくれます。
また、角質層にある水分を蒸発しないようにキープする蓋のような役割も担っており、肌にみずみずしい弾力を生み出すことも大きな特徴ですよ。
1-2.天然保湿因子(NMF)
次に「天然保湿因子」について。
天然保湿因子とは、角質層内にある天然の保湿成分のことであり、Natural Moisturizing Factorの略称である「NMF」と呼ばれることもあります。
この天然保湿因子はアミノ酸を主成分とし、吸水性が高いことから角質層の水分を保つ役割があり、角質層を整えるためにも必要な保湿因子ですよ。
1-3.細胞間脂質
最後に「細胞間脂質」について。
細胞間脂質とは、主にセラミドや脂肪酸などから構成される保湿因子であり、角質細胞と角質細胞の隙間を埋める役割を持っていることが特徴。
角質細胞どうしの隙間を埋めることで角質層の水分が保持され、肌内部の水分が蒸発するのを防いでくれるため、肌のうるおいをキープするための重要な保湿因子といえますよ。
2.肌のバリア機能が低下する原因
前章では肌のバリア機能の解説をしてきましたが、実はこのバリア機能はあらゆる要因で低下する恐れがあるんです。
そこでここからは、肌のバリア機能が低下する原因の中でもとくにやってしまいがちなものを3つご紹介していきますよ。
また、とくに敏感肌の方は肌のバリア機能が低下しやすい特徴があるので、バリア機能を低下させている原因を作っていないかチェックしてみてくださいね。
それではさっそく見ていきましょう。
2-1.間違ったスキンケアを続けている
まず1つ目の原因は、「間違ったスキンケアを続けている」です。
間違ったスキンケアは乾燥の原因になり、角質層の水分が不足することで結果的に肌のバリア機能の低下につながってしまうんです。
具体的には、
- 頻繁にピーリングをしている
- 肌をこするように洗顔をしている
- 十分な保湿ケアをしていない
などといったスキンケアは肌への負担が大きかったり十分なケアとは言えないため、当てはまる方はこれらがバリア機能低下の原因かもしれません。
また、洗顔料の洗浄成分が【石油系】界面活性剤のアイテムを使っている場合、敏感肌の方には刺激が強すぎて肌の乾燥につながることもあるため、洗顔料の洗浄成分にも注意しましょう。
2-2.乱れた生活習慣
次に2つ目の原因は、「乱れた生活習慣」です。
人間の肌は摂取した食べ物でつくられ、睡眠をしている間に回復をするため、栄養バランスの取れていない食生活や慢性的な睡眠不足は肌のバリア機能低下の大きな原因となります。
その中でもとくに肌のターンオーバーのサイクルの正常化に深くかかわっている「ビタミン」や「ミネラル」といった栄養素の不足はバリア機能の低下に直結するので注意が必要です。
また、現代人に多くある運動不足やストレスの多い生活をすることも肌にとって悪影響を与えてしまいますよ。
2-3.紫外線によるダメージ
最後に3つ目の原因は、「紫外線によるダメージ」です。
人間の肌は紫外線を浴びることで体内に「活性酸素」がつくられ、この活性酸素が皮脂を酸化させることによって肌のバリア機能を低下させてしまいます。
そのため、毎日外で活動する方や紫外線ケアを意識できていない場合は、紫外線によるダメージで肌のバリア機能が低下していることが考えられますよ。
また紫外線によるダメージはバリア機能の低下だけでなく、シミやシワ、たるみの原因になるほか、肌の老化も促すといわれています。
以上に挙げた原因のほかにも加齢やストレス、花粉なども肌のバリア機能を低下させる要因になっていますよ。
3.肌のバリア機能を回復する方法5選
ここまでは、肌のバリア機能が低下する原因などをお伝えしてきましたが、「低下したバリア機能は具体的にどうやって改善すればいいの?」と気になりますよね。
そこでこの章では、敏感肌の方が取り入れたい肌のバリア機能回復のためにできることを厳選して5つご紹介していくので、実践できそうなものからぜひ取り入れてみてください。
それでは順番に詳しく見ていきましょう。
3-1.肌に刺激の少ない洗顔をする
まず1つ目の方法は、「肌に刺激の少ない洗顔をする」です。
洗顔は肌の状態を大きく左右する行為であるのにもかかわらず、多くの方が肌への負担や刺激の多い間違った方法で洗顔をしているんです。
また肌への刺激が大きい洗顔は、乾燥を引き起こしてバリア機能低下の要因になるだけでなく、肌荒れやシミの原因にもなってしまいます。
肌への刺激が少ない洗顔のポイントとしては、
- ゴシゴシこすらない
- お湯は32℃程度のぬるま湯を使う
- 洗浄成分が「脂肪酸石けん」のアイテムを選ぶ
などが挙げられるので、ぜひ意識してみてくださいね。
また、クレンジングも成分次第では肌の負担になってしまうため、とくに敏感肌の方は「石油系合成界面活性剤」などの刺激が強い洗浄成分が配合されているアイテムは避けるのがベターといえるでしょう。
3-2.成分にこだわったスキンケアアイテムを選ぶ
次に2つ目の方法は、「成分にこだわったスキンケアアイテムを選ぶ」です。
肌のバリア機能が低下している状態は肌がうるおっていない状態でもあるため、バリア機能を回復するにはとくに保湿成分を意識したスキンケアアイテムを選ぶことが重要。
具体的には3大保湿成分と呼ばれている「セラミド」、「コラーゲン」、「ヒアルロン酸」といった成分が配合されたスキンケアアイテムを選ぶことがおすすめですよ。
また記事上部では、”バリア機能の一つである細胞間脂質は主にセラミドや脂肪酸から構成されている”ということをお伝えしましたが、その中でもとくに保湿力の高い「ヒト型セラミド」が配合されたスキンケアアイテムを取り入れることで、より肌のバリア機能回復を促すことができます。
そんなヒト型セラミドが配合されたアイテムの中でもおすすめなのが、「ピュアセラ美容オイル」です。
ピュアセラ美容オイルは、ヒト型セラミドよりさらにバリア機能を高める効果の高い「天然ヒト型セラミド」を配合しているだけでなく、成分の中には「脂肪酸」も豊富に含んでいるため、いきいきとうるおった素肌に導いてくれます。
また着色料や香料、防腐剤など肌への刺激になる6つの成分が無添加であることから、肌への刺激が少なく使いやすいことも敏感肌の方にとってはうれしいポイントといえるでしょう。
3-3.必要な栄養素を摂取する
次に3つ目の方法は、「必要な栄養素を摂取する」です。
ターンオーバーによって生まれ変わる角質細胞は、毎日の食事から摂れる栄養素がつくっているため、健やかな肌状態をキープするためには肌に必要な栄養素をしっかり摂取することが効果的です。
肌のバリア機能回復に効果的とされる栄養素は主に以下の4種類が挙げられますよ。
【ビタミンA】…ビタミンAには皮膚や粘膜の水分量を保ち、角質層内の天然保湿因子(NMF)の産生を促す働きがあります。ビタミンAが多く含まれる食品にはレバーや卵黄、ほうれん草、ニンジンなどがあります。
【ビタミンB6】…ビタミンB群の一種であるビタミンB6は、角質細胞を新しく作り出すために必要な栄養素であり、皮膚や粘膜の状態をキープする役割があります。ビタミンB6が多く含まれる食品にはニンニクやゴマ、マグロや鶏むね肉などがあります。
【ビタミンE】…ビタミンEには強い抗酸化作用を持っている特性があり、バリア機能の低下を促す活性酸素の働きを抑えることや、肌の老化を遅らせることなどを期待できる栄養素です。ビタミンEが多く含まれる食品にはアーモンドや豆乳、ツナ缶やうなぎなどがあります。
【必須脂肪酸】…必須脂肪酸は肌表面を保護する皮脂のもとになる栄養素で、体内で生成できないことから、食事で補うことがとくに重要な栄養素でもあります。必須脂肪酸が多く含まれる食品にはコーン油や鶏もも肉、サンマ、アジなどがあります。
これらの栄養素を毎日の食事メニューに積極的に取り入れることで肌のバリア機能回復が期待できるので、ぜひ意識してみてください。
また、食事で補いきれない栄養素はサプリメントなどを使って補給することもおすすめですよ。
3-4.睡眠の質を向上する
次に4つ目の方法は、「睡眠の質を向上する」です。
現代人は理想的な睡眠時間である7~9時間を確保できている人が少ないとされていることから、十分な睡眠時間を確保したり睡眠の質を向上させることが肌のバリア機能回復に効果的といえます。
具体的な睡眠とバリア機能回復の関係としては、「成長ホルモン」と「睡眠ホルモン」の働きが深くかかわっており、人間の肌は睡眠中に成長ホルモンが活発に分泌されているとされ、この成長ホルモンが肌の新陳代謝を促すことで肌が受けたダメージを回復し、バリア機能の低下を防いでくれます。
また睡眠ホルモンといわれているメラトニンは、成長ホルモンの分泌を促す役割があるほか、体の中の老化を抑える強力な抗酸化力があり、肌のバリア機能回復にも大きな効果を発揮します。
ほかにも、成長ホルモンと睡眠ホルモンには以下の役割がありますよ。
【成長ホルモンの役割】
- 抗利尿作用で体内の水分を保持し、肌のうるおいをキープする
- 肌が蓄えられる水分量を増やす
【睡眠ホルモン(メラトニン)の役割】
- 体内時計を管理して質の良い睡眠をもたらす
- バリア機能低下の原因である活性酸素を除去する
以上のことから、成長ホルモンと睡眠ホルモンの効果を実感するために、毎日7?9時間の睡眠をとるように心がけましょう。
3-5.紫外線ケアをする
最後に5つ目の方法は、「紫外線ケアをする」です。
前章でお伝えしたように、肌は紫外線からのダメージで活性酸素の生成が促され、肌のバリア機能低下につながってしまいます。
しかし、正しい紫外線ケアを身に着けることで紫外線からのダメージは大きく減らすことができるんです。
具体的な紫外線ケアの方法としては、
- 日焼け止めクリームを塗る
- 日差しが強い日は日傘や帽子を使って対策をする
などといった基本的なことを徹底することで紫外線からのダメージは軽減できますよ。
また、「日焼け止めクリームを塗るのは晴れている日だけでいい」と思っている方もいるかもしれませんが、実は紫外線はくもりの日や雨の日でも地表まで届いていることから、天気に関係なく日焼け止めクリームは塗ることを意識しましょう。
4.自分の肌のバリア機能をチェックするには?
先ほどは肌のバリア機能を回復させる方法をご紹介してきましたが、「バリア機能が回復しているかどうかはどうやって分かるの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの章では、自分の肌のバリア機能が働いているか簡単に確認する方法をご紹介していくので、自分の肌状態をチェックしながら見ていきましょう。
◇バリア機能が正常に働いている肌の特徴
- 肌のキメが細かく整っている
- 肌を触ったときにしっとりとしている(うるおっている)
- 透明感のあるきれいな肌
- 毛穴の黒ずみがない
◇バリア機能の働きが低下している状態の肌の特徴
- 肌荒れやカサつきなどの肌トラブルをくりかえす
- 肌が全体的にくすんでいる
- かゆみを頻繁に感じる
- 化粧品がしみることがある
- 角栓の黒ずみが改善しない
これらの項目をチェックして肌のバリア機能の状態を知ることで、自分が行っているバリア機能の改善方法が合っているのか答え合わせができるので、ぜひ定期的にチェックしてみてください。
5.まとめ
今回この記事では、肌のバリア機能について詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
最後にもう一度、肌のバリア機能を低下させる原因と改善策をまとめるので、一緒に振り返っていきましょう。
◇肌のバリア機能を低下させる原因
- 間違ったスキンケアを続けている
- 乱れた生活習慣
- 紫外線によるダメージ
◇肌のバリア機能を回復する方法
- 肌に刺激の少ない洗顔をする
- 成分にこだわったスキンケアアイテムを選ぶ
- 必要な栄養素を摂取する
- 睡眠の質を向上する
- 紫外線ケアをする
ぜひこの記事を参考に毎日のスキンケアや生活習慣を見直し、肌本来のバリア機能を手に入れましょう!