ジメチコン配合の化粧品の安全性は?毛穴を塞ぐってホント?効果や注意点を解説
メイクアップ化粧品やヘアケア製品などに配合されているジメチコン。
ポピュラーな成分ですが、「毛穴に詰まる」「ニキビができる」などとネガティブな噂もあるようです。
実際、ジメチコンは肌に有害なのでしょうか?
そこで今回は、気になるジメチコンの安全性にクローズアップ。
ジメチコンのメリット・デメリットや使用の際の注意点について、解説していきたいと思います。
  • ジメチコンはシリコン?
  • ジメチコンの効果は?
  • ジメチコンが配合された化粧品の危険性は?
  • ジメチコンの化粧品で肌荒れする?
  • ジメチコンでニキビは悪化する?
以上のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みくださいね。

1.ジメチコンとは?

ジメチコンとは?
ジメチコンとは、一体どのような成分なのでしょうか。
その概要を確認していきましょう。

1-1.シリコーンオイルの一種

ジメチコンは、シリコーン系化合物のひとつ。
シリコーンオイルとも呼ばれることがあります。
化粧品や医薬品など、さまざまな製品に配合されているポピュラーな成分です。

1-2.ジメチコンが配合されている製品

ジメチコンは、次のような製品に配合されています。

・スキンケア製品

  • クリーム
  • 乳液
  • 化粧水
  • 日焼け止め など

・メイクアップ化粧品

  • 化粧下地
  • ファンデーション
  • コンシーラー
  • リキッドアイライナー など

・ヘアケア製品

  • シャンプー
  • トリートメント
  • ヘアオイル
  • ヘアスプレー など

・医薬品

  • 軟膏
  • 消化器系医薬品
  • 目薬 など

2.【結論】ジメチコンは安全な成分

ジメチコンは安全な成分
以上のように、さまざまな製品に配合されているジメチコン。
シリコーンの一種と聞くと、「肌に悪いのでは?」と考える方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、結論から申し上げますと、ジメチコンに毒性はなく、むしろ安全な成分です。
その理由として、次のことが挙げられます。

2-1.医薬品としても使われている

ジメチコンが配合されているのは、化粧品やヘアケア製品だけではありません。
皮膚保護剤や消化器系医薬品など、医薬品にも配合されている成分です。
人体に悪影響を与えるとは考えにくく、安全性は高いと言えるでしょう。

2-2.アレルギーを起こしにくい

ジメチコンは、通常アレルギー反応を引き起こしにくい成分。
敏感肌やアレルギー体質の人も、比較的安全に使うことができます。

2-3.浸透性が低い

ジメチコンは分子が大きく、皮膚のバリアを通り抜けにくいため、肌の表面にとどまる性質があります。そのため、肌に対する深刻な影響が少ないと考えられています。

2-4.医薬部外品の成分表示名リストにも載っている

ジメチコンは、医薬部外品の成分表示名リストにも掲載されています。
厚生労働省も認めている成分であり、危険性は低いと考えます。

3.ジメチコンが化粧品に配合される理由

.ジメチコンが化粧品に配合される理由
危険性が低いと考えられるジメチコンですが、どのような目的で化粧品に配合されているのでしょうか。詳しくチェックしていきましょう。

3-1.スキンケア製品への配合目的

ジメチコンがスキンケア製品に配合されるのは、次のような目的があります。

・保湿効果

ジメチコンは、肌の表面にバリアを形成。
水分の蒸発を防ぐことで、肌を長時間保湿します。

・保護作用

肌の表面にバリアを形成することで、皮膚を汚染物質や摩擦、紫外線などの外的刺激から守ります。

3-2. メイクアップ化粧品への配合目的

またジメチコンは、次のような目的でメイクアップ化粧品に配合されています。

・テクスチャーの向上

化粧下地やファンデーションにジメチコンを加えると、テクスチャーがなめらかに。
肌に伸びやすくなり、均一にムラなく仕上げることができます。

・凹凸をカバーする

ジメチコンは、皮膚の表面を一時的になめらかにして、毛穴や小じわを目立たなくする効果があります。化粧下地やファンデーションに加えることでカバー力をアップします。

・メイクの持ちをよくする

ジメチコンは、撥水性のある成分。肌の表面に薄いフィルムを形成し、水や汗を弾くことで、メイクの持ちをよくします。

3-3.ヘアケア製品への配合目的

また、ジメチコンはヘアケア用品に、次のような目的で配合されています。

・髪をなめらかにする

ジメチコンは、髪をコーティングすることで、なめらかな質感を与えます。
それにより髪の光沢が増加。つやのある髪に導きます。

・ダメージの防止

ジメチコンは髪をコーティングすることで、摩擦や熱ダメージから保護。
切れ毛や枝毛を防ぐ効果があります。

・髪の絡まりを防止

ジメチコンは髪の絡まりを防ぎ、指通りをなめらかにします。

4.ジメチコンのメリット・デメリット

メリット・デメリット
次に、ジメチコンのメリット・デメリットを見ていきましょう。

4-1.メリット

ジメチコンは、次のようなメリットがあります。

・安定性が高い

ジメチコンは非常に安定している成分。
熱や光、酸素に対して安定しており、製品が長期間保存されても品質が保たれやすいというメリットがあります。

・皮膚刺激性が低い

ジメチコンは皮膚に対する刺激性が非常に低いとされており、比較的安心して使用できます。

・無味・無臭で化粧品製品に使いやすい

ジメチコンは、無味であるため、リップのような口に触れる可能性がある製品でも使用しやすいというメリットがあります。
また無臭であることから、他の成分の香りを邪魔することがありません。

4-2.デメリット

一方で、次のようなデメリットがあります。

・手軽に落とせない

ジメチコン配合のメイクアップ化粧品は、肌に膜を形成するため、洗顔だけでは落ちにくい製品が多く見られます。
クレンジングが不十分で、メイクアップ化粧品が肌に残ってしまうと、ターンオーバーが乱れ、肌荒れやニキビ、くすみなど、あらゆる肌トラブルの原因になってしまう可能性も。
ジメチコン配合の製品で肌が荒れたと感じている人は、クレンジングが不十分である可能性が考えられます。
クレンジング剤でしっかりと落とし、メイク残りや毛穴詰まりを防ぐことが重要。
クレンジングのポイントについては、次章で詳しく解説します。

・重く感じる

ジメチコンを含む製品を重ね塗りすると、膜が何層にもなり、重い感じがする場合があります。
とくに、軽い仕上がりが好きな方は不快と感じる可能性も。
ジメチコンを含む製品を限定して、塗りすぎないよう注意しましょう。

5.ジメチコンが配合された化粧品を使う際の注意点

注意点
ジメチコンが配合された化粧品を使う際、次のような点に注意して取り入れましょう。

5-1.クレンジングをしっかり行う

ジメチコン配合のメイクアップ化粧品は、落としにくいため、しっかりクレンジングをすることが大切です。

・帰宅後すぐにクレンジングを

ジメチコン配合のメイクアップ化粧品は、皮膜感があり、長時間使用すると、毛穴が詰まりやすくなり、これが原因でニキビや黒ずみができる可能性も否めません。
帰宅後は速やかにクレンジングをするようにしましょう。

・メイクに合わせたクレンジング剤を使う

使用するクレンジング剤は、メイクアップ化粧品に合わせてセレクトしましょう。
ジメチコン配合で、とくに落ちにくいメイクは、洗浄力が高いクレンジングオイルやクレンジングバームなどがおすすめです。

・乳化させてすすぎを

クレンジングオイルやクレンジングバームがメイクとなじんだら、少量の水を加えて乳化させてからすすぎをしましょう。そうすることで、メイクがふわっと浮いて、すすぎがしやすくなります。

5-2.洗顔

クレンジングをした後は、洗顔をして、肌に残ったクレンジング剤や汚れをしっかりオフしましょう。

・洗いすぎない

ジメチコン配合のメイクアップ化粧品は落ちにくいとお伝えしましたが、洗いすぎは禁物。
長い時間をかけて洗う、ゴシゴシ洗う、などは肌を乾燥させてしまいます。
次のように、肌にやさしい洗顔を行いましょう。
  1. 顔を水かぬるま湯で予洗いする
  2. 洗顔をしっかり泡立てる
  3. 指が直接触れないように、泡でモフモフと押し洗いする
  4. ぬるま湯ですすぎをする。
  5. 清潔なタオルで、肌をやさしく押さえるように水分を拭き取る。

・毛穴の詰まりが気になる方は、酵素やクレイ洗顔もおすすめ

毛穴の詰まり、黒ずみが気になる方は、酵素やクレイ洗顔もおすすめ。
毛穴に詰まった皮脂や古い角質を分解し、吸着することで、すっきりとした毛穴に導いてくれます。
パックタイプの洗顔であれば摩擦も防げるので、ついゴシゴシ洗ってしまう方にはおすすめです。

5-3.保湿

メイク落ちの強いクレンジングを使うことで、肌の保湿成分も多く流されてしまいます。
それにより、肌は乾燥しやすい状態に。
肌は乾燥しすぎると過剰な皮脂を分泌してニキビを誘発してしまうこともあるので、いつも以上に入念に保湿することが大切です。
なかでも、次の2つの成分を意識して補うとうるおいをキープしやすくなります。

・NMF(天然保湿因子)

NMFは、角質細胞の中にあり、水分をしっかりつかんでうるおいを保持する成分。
しかし、洗顔や加齢などで減少してしまいます。
主成分は、アミノ酸。
PCA-Naや乳酸Naなど、基礎化粧品にもよく配合されている成分なので、チェックしてみてくださいね。

・セラミド

セラミドは、水分を挟み込んで蒸発を防ぎ、バリア機能の要として働いている成分。
スキンケアで補う事でバリア機能をアップさせ、うるおいのある肌を目指すことができます。
なかでもヒト型セラミドは肌なじみがよく、保湿力が高いので有効です。

6.まとめ

今回は、ジメチコンの安全性についてクローズアップしてきました。
ジメチコンは、シリコーンの一種で、化粧品やヘアケア製品、医薬品など、さまざまな製品に配合されている成分。安全性は高く、問題なく使用できます。
しかし、ジメチコン配合のメイクアップ化粧品は密着性が高く落としにくいため、しっかりクレンジングすることが大切。肌に残っていると、肌荒れやニキビの原因となってしまいます。
また洗浄力の高いクレンジングをした後は、入念な保湿を行ない、肌を乾燥させないように心がけましょう。
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