ワセリンを顔に塗って寝るのはOK?メーカーに訊いて44歳の乾燥肌で試してみた

リーズナブルで安全な保湿剤、ワセリン。
毛穴の黒ずみやリップケアなど、いろいろなスキンケアに使える人気のアイテムですよね。

そんなワセリンですが、顔に塗って寝てもいいのでしょうか?

インターネット上には、ワセリンを顔に塗って寝るとシミやしわが改善するとか、逆にニキビが悪化するなど、いろいろな噂が飛び交っています。

そこで今回は、大手ワセリンメーカーのユニリーバ様にメールを送って、その真相を確かめてみましたよ!

その質問と回答を一挙公開。
併せて、ワセリンの正しい使い方を解説していきたいと思います。

ちなみに私は44歳、乾燥肌。
ワセリンを使ってより保湿力をアップさせる秘策も、写真付きでレポートしていきます。

  • ワセリンを顔に塗って寝るのはOK?
  • ワセリンを顔に塗って寝ると、ほうれい線やシミを改善できる?
  • ニキビの上にワセリンを塗っても大丈夫?
  • 洗顔後、すぐにワセリンを塗ればいいの?
  • 他の化粧品と一緒に使いたいけれど、順番がわからない

以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までお読みくださいね!
庶民の味方・ワセリン。正しい使い方を身につけて、美肌を目指しましょう♪

1.ワセリンとは

ワセリンとは

今回、取り上げている「ワセリン」とは一体どのようなものなのでしょうか。
まずはその概要をチェックしていきましょう。

1-1.赤ちゃんでも使える安全な保湿剤

ワセリンとは、石油由来の保湿成分です。

「石油」という響きから肌に悪いような印象を受けますが、実はとても安全な保湿剤。
石油から肌に刺激の強い不純物を徹底除去して作られているため、肌にやさしいのです。

生まれたばかりのデリケートな赤ちゃんや、アトピー性皮膚炎の方でも使えるほど、刺激が少ないのがワセリンの最大の特徴です。

1-2.ワセリンは4種類

ワセリンは次の4つの種類に分類されます。

・黄色ワセリン

4つの中で一番安価な黄色ワセリン。しかし精製度が低く、肌が敏感な方には不向きというデメリットがあります。

・白色ワセリン

白色ワセリンは、ドラッグストアにも置かれている私たちにとって最も身近なワセリン。
黄色ワセリンの純度を高めたもので、赤ちゃんや敏感肌の方でも使えます。

・プロペト

白色ワセリンの純度をさらに高めたのがプロペト。市販されていますが、医療機関でも処方されます。より刺激が弱いため、皮膚の薄い目の周りやデリケートゾーンにも使用できます。

・サンホワイト

4つの中で最も純度が高いのがサンホワイト。インターネットで購入するか、医療機関での処方が必要です。

2.人気ワセリンメーカーにスキンケア法を訊いてみた

ワセリンのメーカーに質問を投げてみた

私たちにとって身近なワセリンといえばこちら。

ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー

『ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー』

たいていのドラッグストアには置いてあるので、みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

今回はこの『ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー』の製造メーカー、ユニリーバ・ジャパン様に、ワセリンを使ったスキンケアについて質問をしてみましたよ!

公式ホームページにあるお問い合わせフォームから送信したところ、ユニリーバお客様相談室様から、その日のうちにご丁寧な回答をいただきました。迅速なご対応、ありがとうございます。

2-1.『ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー』はどのタイプのワセリン?

そもそも、『ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー』は、4種類のワセリンの中で、どれに該当するのか、サイトによって情報がまちまちなので、その点を確認しました。

 

『ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー』は、黄色ワセリンですか?それとも白色ワセリンですか?


そしていただいた回答がこちら。

メーカー

こちらの商品は、日本では黄色ワセリンに分類されますが、原産国であるアメリカ合衆国では、白色ワセリンに分類されています。

日本の基準は、アメリカ合衆国よりも厳しいため、黄色ワセリンとなっております。

しかし、十分に生成されておりますので、お顔にも安心してお使いいただけます。

 

2-2. ワセリンを塗って寝てもいい?

ワセリンを塗って寝てもいい?

私は乾燥肌で、いろいろな保湿化粧品を試しています。
ワセリンを塗って寝ることはよいことなのか、次のような質問してみました。

 

乾燥肌ですが、ワセリンを肌に塗って寝るのは保湿効果的に良いですか?

 

そして、いただいた回答はこちら。

メーカー
ヴァセリン製品は乾燥肌の方にもご利用いただけます。
寝る前に限らず、肌に塗っていただく事でうるおいが保たれる処方がされておりますため、ぜひご安心下さいませ。

 

というわけで、OKでした!乾燥肌ときどき敏感肌の私には、うれしい答えです。

ただし洗顔後にすぐにワセリンを塗るのではなく、あるものをプラスすることが大切だと私は考えています。後ほど詳しく解説しますので、参考になさってくださいね♪

2-3.ワセリンでエイジングケアはできる?

ワセリンでエイジングケアはできる?

次に、ワセリンを使った年齢肌ケアに関しての質問をしました。

アラフォーになると、肌悩みって一つでは終わりません……(泣)
ほうれい線やシミなどのエイジングサインにもワセリンは効果があるのか、次の質問をしてみましたよ。

ほうれい線やシミケアに効果は期待できますか?

 

そして、いただいた回答はこちら。

メーカー
ほうれい線やシミをケアする処方はされておりません。

……そうですよね。

ワセリンは、あくまで保湿剤。
エイジングサインに効果を発揮する有効成分は、残念ながら配合されていないのです。

・ほうれい線とシミのケアについて

では、ほうれい線やシミなどのエイジングサインはどのようにケアしたらよいのでしょうか。
ここで併せて解説させていただきますね。

・ほうれい線の原因と対策

ほうれい線は、皮膚に弾力がなくなり、たるむことで目立ちます。

原因は、加齢や紫外線ダメージによる真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少、表情筋の衰え。

そのためワセリンを塗っても、コラーゲンやエラスチンが増えるわけでもなく、ほうれい線の解消には繋がらないのです。

まずは、しっかり紫外線対策をしてコラーゲンやエラスチンへのダメージを減らして、これ以上ほうれい線が深くなるのを防ぎましょう。またこまめに表情筋のトレーニングをしておくことも、ほうれい線の予防に繋がります。

すでにくっきり刻まれてしまったほうれい線には、美容皮膚科などによるコラーゲンやエラスチンの修復を助けるケアが有効です。

・シミの原因と対策

シミの主な原因は、紫外線です。

紫外線を大量に浴びることによって、メラニンが大量発生。それが排出されずに肌にとどまってしまうことでシミとなります。

ワセリンは紫外線をカットする効果はないので、シミの予防には必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。

一方で、摩擦もシミを引き起こす原因になります。

この点においては、ワセリンが一役買ってくれると考えます。

たとえば夜寝る前にワセリンを塗ることで、寝具との摩擦の軽減ができるでしょう。

また、近年必須になった「マスク」の擦れにも効果的。
ワセリンがクッションとなって摩擦を防ぐことができます。

以上のことから、摩擦によるシミの予防にはなると考えます。

ただし、すでにできてしまったシミは、ワセリンを塗っても消えません。

できたばかりのごく薄いシミであれば美白化粧品が効果的。しかし定着してしまった濃いシミは、美容皮膚科で次のようなケアが有効です。

  • レーザー治療
  • ハイドロキノンとトレチノインの2種類の塗り薬

・ちりめんじわには効果はある?

ちなみに、乾燥が原因で起こる「ちりめんじわ」は、ワセリンで消すことができるのでしょうか。

それも残念ながら、不十分。

セラミドやヒアルロン酸など、角質層の水分量をアップさせてくれる成分が必要だからです。

またナイアシンアミドやレチノールなどしわの改善に効果を発揮する有効成分をプラスすることで、より積極的なケアに繋がります。

ちりめんじわとワセリンに関しては、こちらの記事に詳しく記載しておりますので併せてチェックしてみてくださいね。

2-4.ワセリンはニキビの上に塗ってもいい?

ワセリンはニキビの上に塗ってもいい?

最後に、ワセリンを使ったニキビケアについて質問をしました。

ワセリンを塗っても、ニキビは悪化しませんか?

 

そして、いただいた回答はこちら。

メーカー
ニキビの上に塗っていただく事は肌荒れなどお肌の悪化に繋がる可能性がございますため、
お控えいただけますと幸いです。

 

やはり、ニキビのような炎症を起こしている上に塗るのはNG。
悪化させないように、ニキビ部分は避けて塗るようにしましょう。

・ニキビのケアについて

ニキビは、皮脂の過剰分泌で毛穴に皮脂が詰まったり、角質肥厚によって毛穴が塞がってしまうことによってできてしまいます。

そこにさらにワセリンで油膜を張ると、ニキビを悪化させる可能性があるのです。

できてしまったニキビは、余計な刺激を与えないことが大切。
洗顔による皮脂の取りすぎや、摩擦などの刺激に注意しましょう。

皮脂抑制や抗炎症作用のある洗顔でやさしく洗顔をして、ニキビ用の基礎化粧品を塗るなどして、適切にケアしましょう。

またニキビの炎症が強くなってしまった場合は、自己判断せずに、皮膚科に相談することをおすすめします。

3.ワセリンをスキンケアに取り入れるポイント

ワセリンは化粧水とセットで使うべし

以上のような特徴があるワセリンですが、どのように取り入れるのが効果的なのでしょうか。ポイントをお伝えしていきたいと思います。

3-1.選び方

ワセリンを顔のスキンケアに取り入れる場合は、純度の高い白色ワセリン以上のものがおすすめ。

とくに肌が敏感な方は、白色ワセリン、プロペト、サンホワイトのいずれかをお使いいただくとよいでしょう。

3-2.使うタイミング

使うタイミングは化粧水の後がおすすめ。

ワセリンはコーティングすることで水分の蒸発を防ぐことはできますが、水分を与えることはできません。そのため、先に化粧水でたっぷり水分を肌に与えてからワセリンを使うことが大切です。

3-3.使う量

使う量は、少量。

量が多すぎると、べたつきの原因になってしまうので気をつけましょう。

3-4.塗布の仕方

手のひらにワセリンを伸ばして、やさしくハンドプレスするように、薄く伸ばしましょう。

その際、皮脂の多いTゾーンは少なめに、乾燥しやすい頬などは、多めに塗布すると、バランスがよくなります。

4.ワセリンを使ったスキンケアレポート

ワセリンを使ったスキンケアレポート

それではここから、ワセリンを使ったスキンケアを44歳の乾燥肌で試してみた様子をお伝えしていきます。

4-1.化粧水とワセリンのスキンケア

まずは、化粧水とワセリンだけのスキンケアを試してみました。

化粧水とワセリンのスキンケアレポート

今回使用したのは、こちらの2点です。

  • 肌美水(保湿化粧水)
  • ヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー

まずは乾燥が強い、手の甲で試してみますね。

手の甲

手に保湿化粧水を塗って、よくなじませます。

少量のワセリンを綿棒に取ります

少量のワセリンを綿棒に取ります。
(ボトルタイプのワセリンは、菌の繁殖を防ぐために、綿棒かスパチュラを使うことをおすすめします。)

化粧水の上に、ワセリンを伸ばします

化粧水の上に、ワセリンを伸ばして完了です。

スキンケア後の肌はペタペタした感触で、表面は保湿されている気がします。ただ、内側からしっかりうるおっている感じに乏しいのが本音。

忙しいときのスキンケアにはよいかもしれませんが、年齢肌&乾燥肌のわたしにとっては、やや物足りない印象です。

4-2.セラミドと化粧水とワセリン

次に化粧水とワセリンだけではやや物足りなかったので、ブースターにセラミド配合の美容液を追加してみました。

セラミドは、私たちの肌に本来存在する成分。
角質層の細胞間脂質の主成分で、水分をはさみ込んで保持する性質があります。
そのためセラミドが十分にある肌は、水分が蒸発しにくく、外的刺激にも強くなります。

しかしセラミドは加齢とともに減少。
30、40代で肌が乾燥したり、敏感になってしまうのは、セラミド不足が原因と言えるでしょう。

化粧水+ワセリンのスキンケアにセラミド配合の美容液

今回使用したのは、一番左の「ピュアセラ美容オイル」。
肌なじみがよく保湿力が高い「ヒト型セラミド」が配合されたオイルです。

セラミドオイル

まずスキンケアの最初に使うのが、セラミドオイル。伸びがいいので1~2滴でOKです。
洗顔後すぐにオイルを塗ることで、肌のごわつきが解消されて、化粧水の浸透がアップしますよ。

化粧水

次に化粧水。500円玉大の化粧水をハンドプレスしながらやさしく押し込んでいきます。
乾燥肌の方は、これを2~3回繰り返しましょう。

かなり重いテクスチャー

最後にワセリンで蓋をします。
かなり重いテクスチャーなので、米粒1~2つ分くらいでOK。
両手をこすり合わせて、手のぬくもりでやわらかくしてから、顔をやさしく包み込むように塗ります。

乾燥しやすい目元や口元も、重ねてやさしく塗布しました。

Tゾーンは、手に余った油分を軽く伸ばすくらいがおすすめ。

スキンケアは完成

これでスキンケアは完成です。
セラミドオイル、化粧水、ワセリンの3点セットでかなりしっとりしました。

まとめると、次のようになります。

  1. セラミドオイル1~2滴
  2. 保湿化粧水 500円玉大×2
  3. ワセリン 米粒1~2つ分

オイルとワセリンは少量でOKなので、コスパもgood。

このまま寝てみましたが、寝起きの肌もしっとりしていました♪
乾燥を防ぎたい方には、おすすめのナイトケアです。

またこのスキンケアを朝に行う場合は、必ず日焼け止めを追加しましょう。

5. まとめ

今回は、ワセリンを顔に塗って寝るスキンケアについて、解説してきました。

ワセリンの製造メーカーに問い合わせをしたところ、夜寝る前に塗っていいとの回答をいただきました。

またほうれい線やシミの改善にはならず、ニキビの上に塗ると肌荒れを引き起こす可能性があるので避けた方がよいとのことでした。

ワセリンはうるおいを保ってくれる効果はありますが、うるおい自体を与えることはできません。

そのため、化粧水はもちろん、保水力をアップさせてくれるセラミド化粧品と組み合わせると、保湿力がぐんとアップします。

ワセリンによるスキンケアをしたい方は、ぜひ参考になさってくださいね。

 


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