シアバターでシミが消えるはウソ!?顔や髪への効果、使い方まで徹底レポート

全身に使える保湿剤として大人気のシアバター。

シアバター入りの化粧品も、あらゆるメーカーから販売されていますよね。

最近では、シアバター加工された「シアバターマスク」なども発売されているほどです。

人気の秘訣は、なんといってもその優れた保湿力。

また、「シアバターでシミが消えた!」なんていう口コミもあるようで、シアバターがいろいろな使い方をされているのがわかります。

一方、シアバターに対して「肌に悪いものなのでは?」とネガティブなイメージを持っている人も少なくないようです。

そこで今回は、筆者がシアバターを実際に使い、シアバターについて徹底的にレポートしてみました!

実際使ってみて「これはいい!」と思う点や、「この使い方はイマイチ」と感じることもあったので、すべてご紹介したいと思います。

  • シアバターって、そもそもなに?
  • シアバターはどんな効果があるの?
  • シアバターでシミが消えるって本当?
  • おすすめのシアバターが知りたい!

このように考えている方は、ぜひ読んでくださいね♪

世界中で愛されるシアバターで、全身をうるうるにしていきましょう。

1.シアバターとは

シアバターとは

シアバターとは、一体どんなものなのでしょうか?
まずはその正体を、詳しく探っていきましょう。

1-1.シアの木からとれる油脂

シアバターとは、シアの木の実の種子から抽出される油脂のこと。

シアバターは、西アフリカから中央アフリカに生息しているシアの木に、長い歳月をかけて実った種子から作られます。

出来上がったシアバターは、原産諸国で古くから食料やスキンケアに使用されてきました。

スキンケアでは、火傷や虫さされケア、筋肉痛の緩和、日焼け止め、赤ちゃんの肌の保湿など幅広い用途で使われています。

1-2.体温で液体へ

シアバターの融点は、約36℃。

シアバターの融点は、約36℃。
通常はこのように固形になっています。硬めでこっくりしたテクスチャーです。

肌になじませると、このように体温で溶けて液状になります。

肌になじませると、このように体温で溶けて液状になります。

外気によっても変化し、冬は硬めのテクスチャー、夏は比較的やわらかい状態になります。

1-3.未精製のシアバターと精製のシアバター

シアバターには、未精製のものと精製されたものが流通しています。

不純物などを取り除いて、使いやすくしたのが精製されたシアバター。
牛脂のように白く、独特の匂いが少ないのが特徴です。

精製のシアバターは刺激となる成分も減らされているので、敏感肌の方でも使いやすいというメリットがあります。

ちなみに上の写真は、nanzenのオーガニック シアバター。
精製されているので、香りは気にならず、白い色をしています。

一方、未精製のシアバターは、スキンケア効果の高さが魅力。

有効成分が取り除かれずにそのまま配合されているので、高いスキンケア効果を期待できます。
やや茶色がかっており、独特な香りも強いのが特徴。

どちらがいいというわけでなはなく、それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の肌の状態に合わせて選ぶようにしましょう。

1-4.酸化しにくい

シアバターは、一般的な植物油脂に比べて酸化しにくいという特徴があります。
その秘密は、シアバターに含まれる油脂の成分にありました。

シアバターの約80%以上は、飽和脂肪酸のステアリン酸、不飽和脂肪酸のオレイン酸で占められています。これらはとても安定性が高いため、酸化しにくいのです。

ただし、直射日光に当たる場所での保管や、蓋を開けっ放しにして空気に触れされるなど、保存状態が悪いと早く酸化してしまいます。

酸化すると、未精製のシアバターであっても油っぽい匂いになってしまうので気をつけましょう。

直射日光の当たらない、常温の涼しい場所で保管してください。

1-5.赤ちゃんや妊婦さんのデリケートな肌にも

シアバターはデリケートな肌にも使われています。

原産諸国では、古くから赤ちゃんのスキンケアに使われてきました。
また妊娠線の予防にも、活用されています。

老若男女、安心して使えるのがシアバターの大きな魅力のひとつといえるでしょう。

2.シアバターの効果

シアバターの効果

このように、世界中で愛されてきたシアバター。
具体的に、どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
詳しくチェックしていきましょう。

2-1.優れた保湿効果

シアバターの魅力は、なんといってもその優れた保湿効果。

成分の80%を占めているのがオレイン酸とステアリン酸という保湿効果の高い脂肪酸です。

これにより、水分の蒸発を防いで、潤いを持続させる効果に優れています。

2-2.エイジングケアに

シアバターは、エイジングケアにも最適です。

すぐれた保湿効果によって肌のバリア機能を整えたり、シワやしみのできにくい肌を目指すことができるでしょう。

またシアバターに含まれるステアリン酸は、抗酸化作用にも優れた成分。肌の酸化を防止して、老化しにくい肌へとサポートしてくれます。

さらに抗酸化作用のあるビタミンEも、シアバターに含まれています。

2-3.シミは消えない

一方、気になるのが「シアバターでシミが消えた!」という口コミ。

シアバターの成分をチェックしてみましたが、メラニンの生成を抑制する働きはないので、シミを消す効果は期待できないでしょう。

実際、私も頬のシミに塗っていましたが、とくに変化を感じませんでした。

シミを消すには、やはり医薬部外品でシミ予防の化粧品などがおすすめです。

ちなみに私は現在、皮膚科で購入したトレチノインとハイドロキノンのクリームでホームケア中。

皮膚科で購入したトレチノインとハイドロキノンのクリーム

シアバターの効果に期待するよりも、実際にメラニンに働きかけてくれる成分でケアしたほうが、確実だと思います。

ただし、シアバターが全くシミに意味がないとは言い切れません。
保湿効果でキメが整って肌にツヤがでることで、シミが目立ちにくく感じる可能性もあるからです。

シミを消すアイテムではなく、シミを目立たせないためのスキンケアアイテムのひとつとして、捉えておきましょう。

ちなみに、シアバターには若干の紫外線防止効果があります。
ただし十分な日焼け止め効果はないので、日中は別途UVケアをするようにしましょう。

3.シアバターは肌に悪い?

「シアバターを塗ったら肌が赤くなった!」
「乾燥しているところに塗ったら余計にカサカサに…(泣)」

こんな経験をしたことがある方はいませんか?

せっかくスキンケア効果を期待して塗ったのに、こんな風になってしまったら、「もしかして肌に悪いのかも…」と不安に思いますよね。

しかし、これはシアバターが肌に悪いのではなく、シアバターに含まれる不純物が原因である可能性が高いです。

シアバターには、精製されたものと未精製のものがあります。
精製されたものは不純物を取り除いて使いやすく加工してありますが、未精製のものは手を加えずに有効成分を残しています。

未精製のものはスキンケア効果の高さが魅力ですが、いろいろな成分が残っているが故に、不純物も残ってしまっていることも。

敏感肌の方は精製シアバターを選ぶとよいでしょう。

なお、精製シアバターであっても、肌に異変が現れた場合はすぐに使用を控えてくださいね。

4.シアバターの使い方~フェイス編~

シアバターは全身あらゆるところに使えるのも大きな魅力。
まずは、顔への使い方をご紹介しますね。

どの部分に使用する際も、まずはこのように手に取ってあたためてから使います。

手に取ってあたためてから使います。

硬いテクスチャーだったシアバターが、柔らかくなったら塗りましょう。

4-1.化粧水のあとに

シアバターは化粧水のあとの保湿剤として使うことができます。

しっかり化粧水を塗布した後、手にシアバターをとって温めてから塗布。
シアバターが蓋となり、水分の蒸発を防いでくれます。

ややベタつきはありますが、徐々になじんできます。

ただ人によってはやや重いと感じることも。
皮脂の多いTゾーンは、できるだけ少なめに塗るようにしましょう。

もし、もう少し軽いテクスチャーの植物油脂をお探しであれば、アルガンオイルやホホバオイルがおすすめ。

十分な保湿力もありますが、シアバターほど重くないのでどのような肌タイプの方も比較的使いやすいオイルだと感じています。

ちなみに私は、アルガンオイルとホホバオイル、マカダミアナッツオイルがブレンドされたオイルを愛用中♪

軽いテクスチャーのわりに保湿力が高いので、夕方まで乾き知らず。
季節を問わず、顔に使いやすいので重宝しています。

4-2.唇パックに

シアバターは唇のパックにもおすすめ。
乾燥でガサガサになった唇も、パックをすることでふっくらやわらかくなります。

パックの仕方は次のとおりです。

  1. 唇についた口紅や食べカスなどをしっかりとオフして、清潔にしておきます。
  2. シアバターを多めに唇全体に塗布します。オーバーリップ気味に塗るとより効果的です。
  3. 唇よりも大きくラップをカットして、唇にのせて密閉します。
  4. そのまま5分放置します。

4-3.グロス代わりに

シアバターは、リップグロスの代用にもなります。
マットな口紅に少しつやをもたらしたいときや、乾燥が強い冬場などにおすすめです。

  1. 口紅を塗ったあと、少量のシアバターを手に取ります。
  2. シアバターが柔らかくなったら、ちょんちょんと指で乗せていきます。グロス代わりに

もちろんマスクをしていてノーリップのときは、リップクリームの代用にも♪
同様に、柔らかくしてから少量を塗布してくださいね。

4-4.メイク直し

シアバターは、メイク直しにも重宝します。

マスカラが目の下に付いて、パンダ目になってしまった場合は、次のように直しましょう。

  1. 綿棒に手であたためて柔らかくなったシアバターをつけます。
  2. 目の下をくるくると綿棒でなぞり、落ちてしまったマスカラをオフします。
  3. フェイスパウダーを軽くはたくか、ファンデーションを薄く重ねます。

4-5.髭剃り後の保湿に

男性の肌にも使えるシアバター。
うちの主人は、髭剃り後の保湿に使っているそうです。

とくに、T字のカミソリを使うと肌がカサカサになってしまうので、シアバターを薄く伸ばして塗布しています。

男性の方も、部分的な乾燥やカミソリ負けなどに、ぜひ試してみてくださいね。

4-6.マスク荒れ対策に

最近では、マスクで肌荒れを起こしてしまう人も急増していますよね。

その原因のひとつは、摩擦。

マスクと肌がこすれて、肌のバリア機能が低下すると、肌が刺激に弱くなりデリケートな状態に。水分も蒸発しやすくなってしまいます。

さらに、マスク内の蒸れもマスク荒れを引き起こす原因のひとつ。
マスク内が蒸れていると、一見保湿されているように感じますが、マスクを外した際に、急激に乾燥してしまうのです。

このようなマスク荒れを予防する方法のひとつとして、シアバターを取り入れることができます。

方法は簡単。
マスクが当たる部分に、あたためてやわらかくなったシアバターをやさしく塗布して、肌を保護します。

摩擦や乾燥を防ぐことができるので、マスク荒れが気になる方はトライしてみてくださいね。

マスク荒れについては、こちらの記事に詳しく書かれています。
興味のある方は、ぜひご覧になってくださいね。

5.シアバターの使い方~ヘア編~

ヘアにも使うことができるのが、シアバターのうれしいところ。
次のように、いろいろな使い方ができます。

5-1.アウトバストリートメントとして

パサつきがちな髪には、アウトバストリートメントとしての使い方がおすすめ。
タオルドライ後、このように毛先に少量のシアバターを揉み込みます。
その後、いつも通りにドライヤーをかければOK。

アウトバストリートメントとして

ドライヤーの熱から、髪を守りうるおいのある髪に仕上がります。

ただし、根元に塗るとべたついてペタンコになるので要注意!
毛先に少量だけ塗るようにしてくださいね。

5-2.スタイリング剤として

また、シアバターは、スタイリング剤としても使えます。
スタイリング剤の強い香りが苦手な方も、精製のシアバターならほぼ無臭なのでおすすめです。

両手に少量のシアバターを取って、柔らかくなったら、手櫛でざっくりとなじませていきましょう。

自然なツヤが生まれて、パサついた毛先もまとまるようになるので、束感を出したいときにも使えます♪

ただし、アウトバストリートメントのときと同様、根元に塗るとこのようにペタンコに。

根元に塗るとこのようにペタンコに。

ウェットスタイルというよりは、髪を洗っていない人のような感じになるので、気をつけてくださいね(苦笑)

ちなみに、主人はシアバターで髪をセットしています。

さらに、2歳の娘のヘアセットにも愛用中。

手に余った微量のシアバターを、娘の髪になじませてから結んでいます。
子供の髪はサラサラすぎて結びにくいので、シアバターのようなこっくりしたクリームを塗ると、適度にまとまりやすくなりますよ。

このように、家族で使いまわせるのもシアバターの魅力のひとつです。

6.シアバターの使い方~ボディ編~

シアバターは、ボディにも大活躍!
重めのテクスチャーなので、顔に使うよりも私は以下のようにボディケアに使う方が気に入っています。

6-1.ひじやかかとのケアに

まずおすすめしたいのが、ひじやかかとのケア。

保湿力の高いシアバターが、カチコチになった角質をやさしくうるおしてくれます。
ちなみに、左側だけ塗った状態がこちら。

ひじやかかとのケアに

艶っぽくしっとりなっているのがおわかりでしょうか。

鼻から遠いので、匂いが気にならないのもうれしいポイント。
肌なじみがいいので、少量ならば「すぐに靴下を履かないと床がベタベタになる!」という心配もありません。

かかとのガサガサを本格的にケアしたいのであれば、次のようなかかとパックもおすすめ。

  1. 清潔にしたかかとに、シアバターを多めに塗布します。
  2. 薄いビニール袋をかぶせます。
  3. そのまま寝るか、テレビを観るなどして、足を休ませたまま1時間以上放置します。

つるつるのかかとで夏を迎えたい方は、ぜひやってみてくださいね。

6-2.手指のケアにも

シアバターは、手指のケアにも有効!

新型コロナウイルスの流行により、頻繁な手洗いやアルコール消毒で、手荒れに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

  • ささくれができやすい
  • 爪の表面に筋が入っている
  • ネイルが剥がれやすい

このような方は、シアバターでこまめに保湿することで改善することができます。

シアバター入りのハンドクリームも多数発売されていますが、とくに香りへのこだわりがなければ通常のシアバターで充分♪

肌なじみがいいので、塗布したあとにすぐ家事や仕事ができるのも嬉しいポイントです。

手になじませると、ツヤツヤに仕上がり、徐々になじんでさらっとしていきます。

爪に塗った直後は、このように自然なツヤがでます。

爪の周りをこまめに保湿すると長持ちします。

ジェルネイルやポリッシュネイルをしている方は、爪の周りをこまめに保湿すると長持ちします。
ぜひやってみてくださいね。

6-3.妊娠線の予防に

シアバターは妊娠線の予防にも効果的♪

妊娠線は、急激に大きくなるお腹に皮膚の伸びがついていけず、裂けたり、ひび割れたように見える線のこと。
しっかり保湿しておくことで、予防に繋がります。

ちなみに私は本格的にお腹が大きくなる妊娠4ヶ月くらいから、保湿をはじめました。
そのおかげで、妊娠線はできずに済みましたよ♪

また妊娠後期になると、パンパンに膨らんだお腹が痒くなることがありますよね。
私は臨月に入ってから、かゆくてどうしようもない日々を過ごしました。

医師に相談したところ
「なんでもいいからたくさん保湿して。それしかないよ。」
と言われて、せっせと保湿して乗り切った覚えがあります。

妊娠線の予防はもちろん、このような妊娠中の皮膚のかゆみにも、シアバターは大活躍。

ただし、シアバターは匂いが独特です。
匂いに敏感になる妊娠期には、精製されたシアバターでも臭いと感じる人がいるかもしれません。

匂いが苦手だと思ったら無理をせず、無香料のものや、お好みの香りの保湿剤を使うようにしましょう。

7.まとめ

今回は、保湿力の高さで人気のシアバターについて、解説してまいりました。

世界中で愛されるシアバター。
顔にも髪にもボディにもうるおいを与えくれる万能オイルです。

ただし残念ながら、直接シミを消す効果はありません。
シミを消したいのであれば、医薬部外品でシミ予防の化粧品などを使ってケアしてくださいね。

「シアバターは肌に悪いのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、シアバター自体は肌に悪いものではありません。
シアバターの使用で肌が荒れてしまった場合は、シアバターに含まれる不純物が刺激になってしまった可能性が高いです。
敏感肌の方は精製シアバターを選ぶといいですよ。

またマスク荒れや、繰り返す手洗いやアルコール消毒による手荒れにも、シアバターはお助けアイテム。
コロナ禍を乗り切るアイテムとして、ひとつ手元に置いておくのもいいかもしれません。

今回ご紹介したいろいろな使い方を楽しんで、全身うるうるに仕上げてみてはいかがでしょうか。

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