近年、ハトムギやツボクサなどの植物成分で作られた化粧水に人気が集まっています。
ハトムギ化粧水は今やどこでも手に入りますし、ツボクサもシカアイテムとして有名ですよね。
そんな植物の中で新たに注目を集めているのが「ドクダミ」です。
ドクダミと言えば、日陰に咲いている雑草というイメージが強いですが、実は優れた美肌効果があるんですよ。
今回はそんなドクダミの効能について徹底解説します。
さらに、ドクダミを使った化粧水の作り方もご紹介。簡単に作れるので、ナチュラルな化粧水を使いたい方は参考にしてみてくださいね。
私たちに身近な存在のドクダミ。賢く活用して美肌を手に入れちゃいましょう♪
1.ドクダミってどんな植物?
知っているようで意外と知らないドクダミについて紐解いていきましょう。
1-1.生薬として使われてきた万能薬
ドクダミは、薄暗く湿った半日陰地に生息している多年草の植物で、特有の匂いがあります。
「ただの雑草」というイメージがありますが、実は古来から生薬として使われてきた万能薬なんですよ。
ドクダミの葉や茎を乾燥させたものは「十薬」と呼ばれ、利尿作用や抗炎症作用などのさまざまな効果があります。
「1つで10の効果がある」ことが十薬と呼ばれる由来になったと言われています。
ちなみに、ドクダミは「毒を矯(た)める=正しく治す」という意味からドクダミと呼ばれるようになった説があるそうです。ドクダミ自体に毒はないので安心してください。
1-2.ドクダミの注目すべき成分
ドクダミにはさまざまな成分や栄養素が含まれていますが、中でも注目すべき成分は次の3つです。
1-2-1.ケルセチン(またはクエルセチン)
ケルセチンはフラボノイドの一種で、抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用などのさまざまな生理作用があります。
生活習慣病の予防に効果があるだけでなく、肌や細胞の老化に影響する活性酸素から守る働きがあるため、エイジングケアにも効果的です。
1-2-2.クエルシトリン
クエルシトリンには強い利尿作用があり、体の毒素を排出する手助けをしてくれます。
また、毛細血管を強化する働きがあるため、血行を促進して肌のすみずみにまで栄養を届けることができます。
1-2-3.デカノイルアセトアルデヒド
デカノイルアセトアルデヒドは、ドクダミの香りの元になっている成分です。
抗菌・解毒作用があり、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制します。
デカノイルアセトアルデヒドは乾燥すると揮発してしまうため効果がなくなります。
2.ドクダミの効能・効果
十薬と呼ばれるほど効能の多いドクダミ。そのさまざまな効果をご紹介します。
2-1.からだに嬉しい効果
ドクダミの効果を、からだと美容の2種類に分けてご紹介します。まずはからだに嬉しい効果から。
2-1-1.血圧を下げる効果
ドクダミには血圧を下げる効果があります。これは、ドクダミに含まれるカリウムが、体内の余分な塩分の排出を手助けするためです。
毛細血管の強化にも効果的なので、動脈硬化をはじめとする血液に関するさまざまな疾患の予防に役立ちます。
2-1-2.むくみを改善する効果
ドクダミの強い利尿作用によって、体内の余分な水分の排出が促されることでむくみの改善に繋がります。
デトックス効果が高く、ダイエットにも効果的と言えるでしょう。
2-1-3.便秘を改善する効果
ドクダミに含まれるマグネシウムが腸に水分を集めて便をやわらかくし、流しやすくしてくれます。
また、カリウムなどのミネラルが腸を刺激して動きを活発にし、便秘を改善することができます。
2-2.美容に嬉しい効果
続いて、美容に嬉しい効果をご紹介します。
2-2-1.肌荒れを予防する効果
ドクダミの抗菌作用によって、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制することができるため、肌荒れに効果的です。
シカアイテム同様の整肌効果があることから、韓国では「シカの次はドクダミ」と言われているそうですよ。
ニキビなどにお悩みの方には頼もしい存在ですね。
2-2-2.毛穴の炎症を抑える効果
毛穴周りの炎症を鎮め、毛穴の目立ちを抑える効果も認められています。
これはドクダミが持つ抗炎症作用による効果で、毛穴が目立つ根本原因にアプローチすることで、毛穴の目立ちにくい肌へ導くことができます。
2-2-3.くすみへの効果
ドクダミには、毛細血管を強化したり、血流を促す作用があります。
肌の血行促進につながるため、血行不良によるくすみに効果的と言えます。
2-2-4.肌細胞を活性酸素から守る効果
ドクダミに含まれるフラボノイドには高い抗酸化作用があります。
活性酸素は老化に深く関係しているため、抗酸化力のあるドクダミは年齢肌のスキンケアにもぴったりです。
3.ドクダミを使った化粧水の作り方
美容にも嬉しい効果がたくさんあるドクダミ。そんなドクダミで化粧水を手作りできます。
今回は、葉っぱを使って作る方法と、ドクダミエキスを使って作る方法の2種類をご紹介します。
お好きな方法でお試しください。
3-1.葉っぱを使って作る方法
もしご自宅の庭にドクダミが生えているなら、それを収穫して化粧水を作ることができます。
少し手間はかかりますが、材料費を安く抑えたい方はこちらの方法がおすすめです。
- ドクダミの葉っぱ・・・100枚くらい
- ホワイトリカーまたは焼酎(アルコール度数35度程度)・・・葉っぱが浸かるくらい
- 消毒済みの保存瓶
- グリセリン・・・小さじ1
- ドクダミの葉っぱを洗って選別し、水分が抜けるまで乾燥させる。
- 消毒済みの保存瓶に葉っぱをすべて入れる。
- 葉っぱが浸かるくらいにホワイトリカーまたは焼酎を注ぎ、密閉して冷暗所に置く。
- 半年~1年放置して、液体が濃い茶色になればドクダミエキスの完成。
- 化粧水として使うときはエキスをガーゼで漉し、200mlにつきグリセリン小さじ1を加えてスプレーボトルに移して使う。
3-2.市販のドクダミエキスを使って作る方法
もっと手軽にドクダミ化粧水を作りたい方は、市販のドクダミエキスを使うとよいでしょう。
- ドクダミエキス・・・10ml
- 精製水・・・100ml
- グリセリン・・・10ml
- 消毒したスプレーボトル(120ml)
4.実際にドクダミ化粧水を作ってみた
私もドクダミ化粧水を手作りしてみました!
ちなみに、今回はお手軽なドクダミエキスを使って作りましたよ♪
せっかくなので、配合割合を変えて2種類の化粧水を作りました。
ここでは、120mlの化粧水を作った時の様子をご紹介します。
まずは材料。たったこれだけで化粧水が作れちゃいます。
消毒した容器に材料を量って入れていきます。最初は精製水から。
次にドクダミエキスを入れていきます。
最後にグリセリン。ドクダミエキスもグリセリンも少量なので慎重に量りましたよ。
全部の材料をボトルに入れたら蓋をして振って混ぜ合わせます。
じゃ~ん!完成しました!
作るというか材料を計量しただけですが、これで立派に化粧水として使えます◎
5.手作り化粧水を使ってみた
作った化粧水を実際に使ってみましたよ。
5-1.手作り化粧水はこんな感じ
私の作った化粧水はこちらです。
50mlの方は【ドクダミエキス10ml・精製水40ml・グリセリン0.5ml】で、120mlの方は【ドクダミエキス10ml・精製水100ml・グリセリン10ml】となっています。
手に吹きかけると水のようにシャバシャバです。
保湿力はグリセリンの配合量によると思いますが、どちらもかなりさっぱりとした使用感です。
脂性肌の方やニキビが気になる方には心地よい使用感だと思います。
逆に、乾燥肌の方やしっとり・もっちりした使い心地、肌感が好きな方には物足りないかもしれません。
5-2.実際に1ヶ月使ってみた感想
ドクダミ化粧水についてネットで調べると「シミが消える」「色白になる」などの噂が出てきますが、さすがに1ヶ月ではそのような効果は体感できませんでした。
さっぱりした使い心地なので、秋冬よりも春夏に使いたくなります。
私はニキビができやすい肌質ですが、刺激になることもなく使えたのは嬉しい点でした。
また、シカアイテム同様の整肌効果があることも安心感につながりました。
匂いについて、私は特に気になりませんでしたが、敏感な方はアロマオイルを追加したり、ドクダミエキスをもう少し薄めて使うとよいでしょう。
思っていたよりも簡単に作れましたし、ドクダミエキスがあれば量産できるのでコスパもいいと思います。
保湿力はほとんどないので、保湿力がほしい方は、水分を抱え込む性質がある「セラミド」を一緒に取り入れるのがおすすめです。
セラミド配合の美容液をブースターとして使えば、ドクダミ化粧水の水分を肌の内側にギュッと閉じ込めることができますよ◎
私もこの方法で使っていましたが、ブースターの美容液自体に保湿力があるので、ドクダミ化粧水のさっぱり感を損なうことなく保湿力をプラスできてとてもよかったです♪
5-3.手作り化粧水を使用する上で気をつけるポイント
手作り化粧水は余計なものが入っていないので安全に使えそうなイメージがありますよね。
しかし、使用上気をつけなければいけないポイントもいくつかあります。
5-3-1.使用前は必ずパッチテストを
市販の化粧水はあらかじめ刺激性について試験を実施したものもあります。
しかし、手作りとなるとそういった試験はおこなえませんよね。
ですので、使用前に自分自身でパッチテストをすることをおすすめします。
二の腕の内側などに化粧水を塗布し、24時間後と48時間後の皮膚反応を見ます。
赤みなどが出ていなければ使っても問題ありませんが、肌に異常が現れた場合は使用を中止してください。
また、肌が敏感な方は精製水の割合を増やし、ドクダミエキスを規定より薄めて使うのもよいでしょう。
5-3-2.作ったらなるべく早めに使い切る
手作り化粧水は市販の化粧水のように防腐剤が入っていないので、できるかぎり速やかに使い切りましょう。
配合物が多くなればなるほど腐敗しやすくなるので、1週間以内には使い切りたいところですね。
冷蔵保存すれば多少日持ちしますが、それでも1ヶ月以内には使い切ることをおすすめします。
6.まとめ
ドクダミの効能や手作り化粧水の作り方について解説しましたが、いかがでしたか?
ドクダミは十薬と呼ばれるほど効能の多い植物です。
血液に関する病気の予防やむくみ、便秘の改善に役立つだけでなく、肌荒れ予防や毛穴の炎症を抑える効果、くすみに対する効果などさまざまな美容効果があります。
シカアイテム同様の整肌効果があるので、ニキビなどの肌荒れが気になる方には特におすすめです。
そんなドクダミを使った化粧水も簡単に作ることができます。
お庭などにドクダミが生えている場合はそれらを収穫して作ることもできますし、市販のドクダミエキスを使えばより手軽に作れますよ。
防腐剤が入っていないので、こまめに作って早めに消費することをおすすめします。
ドクダミが気になる方、ナチュラルコスメに興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね♪