火傷やあかぎれの治療薬として広く知られている『オロナインH軟膏』。
そんなオロナインH軟膏が、ニキビにも効果を発揮してくれるのをご存じですか?
今回は、その効果の理由を徹底解説。
有効成分や、ニキビができたときの正しい使い方をメーカーのお客様相談窓口に質問したので、いただいた回答をシェアしていきたいと思います。
- オロナインはニキビに効くの?
- オロナインニキビの正しい使い方は?
- オロナインをニキビに塗るのは一日何回?
- ニキビにオロナインはいつ塗る?
- オロナインはどんな効果がある?
- オロナインでニキビは予防できる?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
Contents
1. オロナインとは
オロナインH軟膏とは、一体どのような製品なのでしょうか。
その概要をチェックしておきましょう。
1-1.日本でポピュラーな治療薬
オロナインH軟膏は、大塚製薬から発売されている皮膚疾患・外傷治療薬。
古くから一般家庭で親しまれてきたポピュラーな治療薬です。
チューブタイプとボトルタイプがあり、11g~250gの計5つのラインナップで展開されています。
1-2.成分
有効成分は、「クロルヘキシジングルコン酸塩液」。
これは、消毒薬のひとつで、殺菌効果を発揮する成分です。
その他、次のような成分で構成されています。
ラウロマクロゴール・ポリソルベート80・硫酸Al/K・マクロゴール・グリセリン・オリブ油・ステアリルアルコール・サラシミツロウ・ワセリン・自己乳化型ステアリン酸グリセリル・香料・精製水
1-3.効果・効能
オロナインH軟膏は、次のような症状への効果・効能が期待されます。
- ニキビ
- 吹出物
- はたけ
- やけど(軽いもの)
- ひび
- しもやけ
- あかぎれ
- キズ
- 水虫(じゅくじゅくしていないもの)
- たむし
- いんきん
- しらくも
2.オロナインのニキビへの効果と使い方をメーカーに訊いてみた
オロナインはなぜニキビに効果的なのか、またニキビにどのような使い方をしたらよいのか、メーカーのお問い合わせ窓口に電話で質問してみました。
2-1.質問と回答
ここで、質問と回答をシェアしてみたいと思います。
私
オロナインH軟膏は、なぜニキビに効果的なのでしょうか?
メーカー
オロナインH軟膏は、殺菌効果があるため、ニキビの原因菌に効果を発揮してくれます。
私
有効成分であるクロルヘキシジングルコン酸塩液に効果があるのですか?
メーカー
はい、そちらが殺菌効果を発揮いたします。
私
思春期ニキビにも大人ニキビにも使えますか?
メーカー
はい。特に年齢の制限は設けておらず、どの年代の方のニキビにもお使いいただけます。
私
ニキビがあるとき、オロナインH軟膏はどのタイミングで塗ればいいですか?
メーカー
洗顔後の清潔な肌にご使用ください。
私
化粧水や乳液などのスキンケア製品は、オロナインH軟膏を塗ったあとに使えばいいですか?
メーカー
はい。ニキビに効果的な製品であれば、オロナインH軟膏のあとにお使いいただけます。ただし、炎症が起こっていますので、お化粧はお控えいただくことをおすすめしています。
私
ニキビがあるとき、1日何回塗ればいいですか?
メーカー
1日2~3回をおすすめしております。朝晩、洗顔後にお使いいただき、足りなければ追加で1回程度使うのがよいと思います。
私
オロナインH軟膏は、ニキビの炎症を抑える効果はありますか?
メーカー
残念ながら、殺菌の効果はありますが、炎症を抑える効果はありません。5~6日使っても効果がないときは、ご使用を中止してください。
私
オロナインH軟膏は、ニキビの予防に使えますか?
メーカー
予防にはお使いいただけません。医薬品ですので、症状が現れたときのみお使いください。
2-2.回答まとめ
以上の回答をもとに、ニキビへの効果と正しい使い方をまとめていきたいと思います。
・ニキビに効果的な理由
オロナインH軟膏は殺菌効果があるため、ニキビの原因菌を殺菌してくれます。
その効果を発揮しているのは、有効成分である「クロルヘキシジングルコン酸塩液」。
消毒、殺菌効果がある成分です。
・使い方
ニキビができたときの使い方は以下のとおりです。
- 1日2~3回、洗顔後の清潔な肌に使用する。
- スキンケア製品は、オロナインを塗布した後にする。
- ニキビの予防には使えないので、症状が現れたときのみ使う。
- 炎症を抑える効果はないので、 5~6日使っても効果がないときは使用を中止する
3.オロナインをニキビに使うときの注意点
殺菌効果によってニキビの改善が期待できるオロナインH軟膏ですが、ニキビへの使用の際は、次のような注意点があります。
3-1.軽度のニキビに使う
オロナインH軟膏は、殺菌効果はありますが、炎症を抑える効果はありません。
そのため、進行して炎症が強く起きているニキビにはあまり効果が期待できません。
軽度のニキビに使うようにしましょう。
3-2.ニキビに触れない
ニキビにオロナインH軟膏を塗った後は、触れないようにしましょう。
手には雑菌がついているため、ニキビの炎症を悪化させてしまう可能性もあります。
また回答にもあったように、メイクもNG。
ニキビがあるとついメイクで隠したくなってしまいますが、毛穴を塞いで悪化させてしまうので、炎症が強く起きている場合は、ニキビを避けてメイクをしましょう。
3-3.改善されない場合は皮膚科へ
5~6日使っても症状が改善されない場合は、使用を中止して、皮膚科を受診しましょう。
セルフケアで悪化させてしまうと、跡が残りやすいなどのリスクがあります。
専門医の指示に従って、適切な治療薬を処方してもらうことをおすすめします。
4.ニキビを予防するスキンケア&生活習慣
オロナインH軟膏は軽度のニキビの改善には効果が期待できますが、ニキビの根本的な解決にはなりません。
そのため、ニキビを繰り返してしまう方は、次のようなスキンケアや生活習慣の見直しが大切です。
4-1.スキンケア
まずは、ニキビの予防に有効なスキンケアのポイントをご紹介します。
・洗顔
ニキビ予防でまず大切なのは、洗顔。
余分な皮脂や古い角質をしっかりオフしておくことで、毛穴が詰まりにくくなり、ニキビの予防になります。
ただし、洗いすぎは禁物。
洗いすぎによって、肌が乾燥すると、肌が過剰な皮脂分泌を起こして、ニキビを誘発してしまいます。
こちらの記事にて、ニキビ肌のための正しい洗顔を解説しておりますので、併せてご覧くださいね。
・保湿
ニキビの予防には保湿も大切。
保湿しすぎるとニキビが悪化してしまいそうなイメージがありますが、乾燥しすぎると過剰な皮脂分泌につながり、ニキビが発生してしまいます。
とくに大人ニキビの方は、乾燥によってニキビができている可能性もあるので、毎日のスキンケアでしっかり保湿を行いましょう。
・水分と油分をバランスよく与える
スキンケアでは、水分と油分をバランスよく与えることが大切です。
洗顔後、化粧水でたっぷりと水分を補ったあと、乳液やクリームで蓋をしましょう。それによって、水分の蒸発を防ぐことができます。
思春期ニキビの方、オイリー肌の方は、乳液やクリームを少量にするなどして調整してください。
また皮脂の多いTゾーンは、油分を少量にするなど、パーツごとに調整することも大切です。
肌の水分と油分のバランスを整えることは、毛穴の黒ずみや開きなどのトラブルにもよい効果をもたらしてくれます。
ちなみに、オロナインがいちご鼻に効くという噂については、こちらの記事にて解明しております。興味がある方は、チェックしてみてくださいね。
・乾燥が強い肌にはセラミドを
肌が乾燥してしまう原因のひとつにセラミド不足があります。
セラミドはもともと私たちの角質層に存在する成分。
水分の蒸発を防いだり、外部の刺激から内部を守る、いわゆる「バリア機能」の要となって働きます。
しかしセラミドは、加齢とともに減少してしまうのが事実。
30代以降から減り始めてしまいます。
そのため、加齢とともに肌のうるおいが減ってきていると感じる方は、セラミド配合の化粧品を使って補ってあげるのもおすすめ。
肌がうるおっていれば過剰な皮脂分泌も起こらず、大人ニキビの予防にもつながります。
・UVケア
ニキビを予防するには、UVケアも大切。
紫外線とニキビはあまり関係ないように思われますが、紫外線は肌を乾燥させて、過剰な皮脂分泌によってニキビの原因になるので気をつけましょう。
またできてしまったニキビに紫外線があたると炎症が強くなってしまうことも。
ニキビの予防にも改善にも、UVケアは必須です。
4-2.バランスのよい食生活
ニキビを予防するためには、バランスの良い食生活も大切。
肌は食べたもので作られるので、ビタミンやミネラル、たんぱく質など肌に必要なさまざまな栄養素をバランスよく取り入れることが、ニキビの予防につながります。
また、便秘によってニキビができてしまうこともあるので、便秘をしやすい方はバランスの良い食生活で腸内環境を整えましょう。
4-3.質の良い睡眠
ニキビを予防するためには、質の良い睡眠も欠かせません。
とくに寝入りの3時間は、細胞の修復に関わりのある成長ホルモンが大量に分泌されるタイミング。
寝る前にスマホを見ない、部屋を暗くしておくなど、寝入りにぐっすり寝られるように、睡眠環境を整えることが大切です。
ストレスによって大人ニキビができてしまっている方にも、質の良い睡眠をしっかりとることは有効です。
5.まとめ
今回は、オロナインH軟膏によるニキビへの効果について解説してきました。
殺菌効果のあるオロナインは、ニキビの原因菌を退治してくれます。
使い方にはいくつか注意点があるので、今回ご紹介したメーカーの回答を参考に、適切に取り入れるようにしましょう。
また、オロナインはニキビの根本的な解決にはなりません。
ニキビを繰り返している方は、スキンケアの見直しや生活習慣の改善をして、ニキビができにくい肌を目指しましょう。