「唇が乾燥して痛い」
「皮剥けしちゃって、口紅がうまく塗れない」
「唇のガサガサがなかなか治らない」
そんな唇の乾燥にお悩みですか?
唇は、その構造上とても乾燥しやすい部位。
頬などの他の皮膚に比べて、とてもデリケートです。
今回は、そんな唇の乾燥の原因と対策を解説。
次のような疑問をお持ちの方は、ぜひお読みくださいね。
- どうして唇は乾燥しやすいの?
- 唇を乾燥させない方法とは?
- ふっくら唇になるために有効な成分はある?
- どんなリップクリームを選ぶべき?
- 乾燥を防ぐリップクリームの塗り方とは?
- 唇が乾燥しているとき、口紅は塗らないほうがいい?
- 内臓の不調と唇の乾燥は関係がある?
ちなみに私も乾燥の強い北関東で生まれ育ち、幼いころから唇の乾燥と戦ってまいりました。
乾燥を悪化させる行為や効果のあったリップケアなど、実体験を通じて得た情報を紹介していきますので、ぜひ参考になさってくださいね。
マスクを外した瞬間に、ドキッとするようなふっくら唇を目指して……?
今からしっかりケアしていきましょう。
Contents
1.唇はそもそも乾燥しやすい構造をしている
唇は他の部位に比べて、なぜ乾燥しやすいのでしょうか?
その理由は、唇の構造にあります。詳しくチェックしていきましょう。
1-1.皮脂腺がない
唇には皮脂腺がありません。
私たちの皮膚の多くの部分には「皮脂腺」が備わっており、そこから皮脂が分泌されます。
皮脂は、角質層の上に膜を形成。
水分の蒸発を防いだり、外的刺激から肌を守る役割を担っています。
しかし、皮脂腺がない唇には、皮脂膜が形成されません。
そのため、水分が蒸発しやすいのです。
1-2.角層が非常に薄い
さらに、唇は角質層が非常に薄いという特徴もあります。
私たちの角質層には、天然保湿因子など、肌のうるおいを保つ成分が存在します。
しかし、角質層自体が薄い唇には、肌のうるおいを保つ成分が少なく、水分を保持するのが苦手。
自らうるおう力が低いので、乾燥しやすいのです。
2.唇を乾燥させる外的要因
以上のように、乾燥しやすい構造をもった唇。
さらに、次のような要因も唇の乾燥を悪化させます。
2-1.紫外線
唇を乾燥させる原因のひとつが「紫外線」。
実は肌だけでなく、唇も紫外線のダメージを受けています。
唇にはメラニン色素が少ないので、黒くなったり、シミができるなど目に見えるダメージがありませんよね。
これは一見メリットのように思えますが、メラニン色素は肌を守るために働くもの。
メラニン色素が少ない唇は、紫外線の影響をダイレクトに受けてしまうのです。
紫外線の強い日は、肌だけでなく、UVカット効果のあるリップクリームや口紅をつけるなどして対策しましょう。
2-2.唇を舐める
唇を舐める行為も、乾燥の原因のひとつ。
唇が乾燥していると、そこにうるおいを与えようとつい唇を舐めたくなりますよね。
しかし、一瞬うるおったような感覚がしても、唇に付着した水分が蒸発する際に、唇の水分も一緒に奪いながら蒸発してしまいます。
また舌の刺激によって、ターンオーバーが速くなる恐れがあり未成熟な角質を作ってしまうことに。
これらが唇の荒れを引き起こしてしまうのです。
乾燥が気になっても、絶対に舐めずに、リップクリームで保湿するようにしましょう。
2-3.飲食による刺激
唇は、飲食で刺激を受けやすい部分。
極端に辛いものやアルコールなど、刺激の強い飲食物が触れることもありますよね。
唇が荒れているときは、刺激の強い食事を避けて、唇に付着した飲食物は、ティッシュペーパーなどでやさしくオフしましょう。
また唇に付着した飲み物の水分が蒸発する際に、唇の水分も一緒に奪ってしまうことも。
何かを飲んだら、口を拭いてリップクリームを塗るようにして、唇の荒れを予防しましょう。
3.乾燥を防ぐ正しいリップケア
原因がわかったところで、次に唇の乾燥を防ぐリップケアをご紹介していきます。
3-1.リップクリームをこまめに塗る
唇の乾燥を予防&改善するには、なんといってもこまめにリップクリームを塗ることが大切。
先述したようにあらゆる原因で唇は乾燥してしまうので、外気が乾燥する秋冬だけでなく、一年を通してこまめに保湿してあげましょう。
ちなみに私は、いつでも塗れるようにデスク、化粧ポーチ、エプロンのポケット、洗面台など、あらゆる場所にリップクリームをセッティングしています。
「外出先でリップクリームを忘れたら買う」くらいの心意気で、常に保湿を心がけていたら、激しく荒れてしまうことはなくなりました。
とくに近年必須となったマスクを外すときも、リップクリームをつけたいタイミング。
マスクの中にあった蒸気とともに、唇の水分も奪われて乾燥する可能性があります。
手洗い、うがいなどを終えたあと、リップクリームも併せて塗ることをおすすめします。
3-2.縦に塗る
リップクリームの塗り方にもコツがあります。
それは「縦塗り」。
横に塗ってなじませるのもOKですが、縦に塗ることで、より有効成分がしわに入りやすくなります。
縦じわが気になる方は、ぜひやってみてくださいね。
3-3.ときにはリップパックも
より保湿効果を上げたい場合は、リップパックもおすすめです。
準備するのは、次の3点です。
- リップクリーム
- ラップ
- はさみ
リップパックはあくまで保湿が目的。
使用するのは、UVカット効果のあるリップクリームや色付きリップクリームではなく、シンプルな保湿力の高いリップクリームにしましょう。
【リップパックのやり方】
- 口紅やグロス、唇に付着している飲食物などはしっかりとオフして、清潔な状態にしておきます。
- リップクリームを多めに塗布します。
- 唇よりひとまわり大きめにラップをカットします
(鼻が詰まっていて口でしか呼吸できない場合は、間に切れ目を入れてくださいね。) - ラップで唇を覆って5分程度放置します。
血色をアップさせたい場合は、ここに蒸しタオルを乗せるのもおすすめです。
ちなみにリップパックは、ワセリンで行うことも可能です。
その際、できれば開封したての新鮮なワセリンを使うようにしましょう。
とくにボトルタイプのワセリンに、直接手を入れると雑菌が繁殖してしまうことがあります。
唇が荒れているときに、雑菌の繁殖したワセリンでパックすると悪化する可能性もあるので、気をつけてくださいね。
3-4.口紅はしっかり落とす
メイクをした日は、口紅やグロスをしっかり落とすことも大切。
口紅やグロスは、飲食によって自然と取れていくことが多いですが、しわに色素が入り込んでいる場合もあります。付着したままだと唇の荒れの原因になるので、しっかりオフしましょう。
とくに、ティントリップを使った日は要注意。
マスクの着用が当たり前となった今、マスクにつきにくいティントリップは頼もしい存在ですが、オフし忘れると、唇の荒れの原因となってしまいます。
ティントリップを使用した日は、必ず専用のリムーバーでしっかりオフしましょう。
その際、強くゴシゴシするのはNG。
無理にこすることで、皮がむけたり、赤くなることがあります。
使い方は製品にもよりますが、リムーバーをコットンにたっぷり浸して、唇に当てて、やさしく拭き取るなどして、丁寧にオフしてくださいね。
3-5.スクラブは頻度にご注意を
唇の不要な角質をオフして、なめらかにしてくれるリップスクラブ。
愛用している方もいらっしゃいますよね。
しかし、リップスクラブは頻度にご注意を。
頻繁に行うと、ただでさえ薄い唇の角質がさらに薄くなってしまいます。
唇のターンオーバーは速く、不要な角質は自然に剥がれていきますので、頻繁に行う必要はありません。
どうしても口紅のノリが悪いときにだけ使うことを、おすすめします。
4. 唇のお悩み別、有効成分
唇の乾燥対策の必須アイテム、リップクリーム。
そのリップクリームを選ぶ際に、ヒントにしたいのが有効成分です。
どのような成分が、どのような効果を発揮するのか、唇のお悩み別にご紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。
4-1.唇の縦じわが気になる
年齢を重ねると、唇の縦じわが気になってきますよね。
40代の私も、唇の縦じわが顕著になってきました。
そんな唇の縦じわにおすすめなのが、「パルミトイル トリペプチド-1」
これは、パルミチン酸と特定のアミノ酸から得られる反応生物です。
線維芽細胞を活性化させて、ハリのある唇に。
縦じわを改善して、ふっくらした状態にしてくれますよ。
4-2.唇のくすみをなんとかしたい
唇の血色が悪く、なんとなく不健康に見える……
そんな唇のくすみにおすすめなのが、「カプサイシン(トウガラシ果実エキス)」です。
カプサイシンといえば、唐辛子の辛味成分。
ダイエットによい効果をもたらしてくれるイメージがありますよね。
カプサイシンは、血行を促進する効果があるので、カプサイシン配合のリップクリームを塗ることで、唇の血色UPに。
血流が悪くて不健康に見える方におすすめです。
ただし、皮剥けや炎症が起きているときに使うと、刺激になる場合があります。
唇の荒れが落ち着いている日に、お使いくださいね。
4-3.しぼんだ唇をぽってりさせたい
唇全体が、しぼんでいるようなときは「ヒアルロン酸Na」配合のリップクリームがおすすめ。
ヒアルロン酸Na自体が水分を吸収して膨張することで、ぽってりした唇に導いてくれます。
5.唇の乾燥と口紅
唇が乾燥しているとき、注意したいのが「口紅」との付き合い方。
次のポイントに注意して、上手に取り入れるようにしましょう。
5-1.マットな口紅は乾燥しやすい
口紅は、マットに仕上がるものと、ツヤが出るものがありますよね。
流行や季節、シーンに合わせて、使い分けている方も多いのではないでしょうか。
マットな口紅は、唇にピタッと密着する傾向があり、乾きやすいのが特徴。
唇が荒れているときは、マットな口紅は避けたほうがよいでしょう。
唇の乾燥が落ち着くまでは、口紅をお休みするか、色付きのリップなどで唇への負担を軽くしてあげることをおすすめします。
5-2.劣化した口紅は使わない
口紅の鮮度も注意したいポイント。
とくにマスク時代の到来により、口紅の減りが悪くなり、昨年と同じものを使っているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、劣化した口紅は唇の荒れを悪化させます。
開封後1年を目安に使い切り、期限を過ぎてしまったものは、破棄するようにしましょう。
いつ開封したかわからなくなってしまった場合は、次のポイントをチェックしてみてくださいね。
・口紅が発汗していないか
口紅は、劣化すると汗をかいたように液体の油脂が表面に出てくることがあります。
発汗は劣化のサインですので、使わないようにしましょう。
・口紅が発粉していないか
口紅がプツプツと白い粉を拭いたようになることもあります。
それも劣化のサインですので速やかに破棄しましょう。
6. 唇の荒れが長引く場合は受診を
万が一、唇の荒れが長引くようであれば、次のような症状に当てはまる可能性も。
内臓の不調が唇の荒れにつながることもあるので、ご自身で判断せずに、医療機関を受診することをおすすめします。
6-1.口角炎
口角が炎症を起こす病気を「口角炎」といいます。
口角に亀裂が入ったり、ただれることで、口を開くときに痛みを伴います。
原因は、唇の乾燥やカンジダ、ウィルスによる感染など多岐に渡ります。
炎症が悪化すると、亀裂から血が出てしまうこともあるので、医療機関にて適切な処置を受けるようにしましょう。
6-2.口唇炎
口唇炎とは、唇に炎症が生じて、腫れや亀裂、赤みやただれなどが起きる病気です。
原因は、舌を舐める行為による荒れや、食物や化粧品に対するアレルギー、紫外線や感染症などさまざま。
悪化すると唇の周囲にまで炎症が及ぶこともあるので、速やかに医療機関を受診しましょう。
7. まとめ
今回は、唇の乾燥の原因と対策について、解説してきました。
唇は皮脂腺がなく角質層も非常に薄いことから、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすいのが特徴です。
また紫外線や飲食、唇を舐めるなどの影響で、乾燥は悪化します。
日ごろから、こまめにリップクリームを塗り、保湿しておくことが大切。
縦じわを改善する成分や血色をUPする成分など、気になる症状にアプローチしてくれる成分を配合したリップクリームもあるので、お悩みに合わせて選んでみてくださいね。
また、唇の荒れが長引く場合は、病気のサインである可能性も否めません。ご心配なときは、医療機関を受診するようにしてください。
マスク時代の到来によって、つい後回しになってしまう唇のケア。
乾燥のサインを見逃さず、うるうるな唇を作っていきましょう♪