ニキビ肌の人が敬遠しがちな「保湿」。
ニキビがあるときって肌がベタベタしているし、肌が乾燥している感じもしないから、積極的に保湿しよう!ってあまり思えませんよね。
ニキビ用の保湿アイテムも、さっぱりとした使い心地のものが多く、保湿力は控えめな印象です。
ですが、ニキビを早く治すためには、しっかり保湿することが重要なことをご存じですか?
実は、ニキビの原因である皮脂は、乾燥によって過剰に分泌されてしまいます。
きちんと保湿して乾燥を防ぐことで、皮脂の分泌が抑えられ、ニキビの悪化を防ぐことができるんですよ。
特に、20代以降の大人ニキビには保湿は大変有効です。
もし、「保湿したらニキビが悪化した」という経験をしたことがある方は、保湿の仕方が間違っていた可能性があります。
今回は、ニキビができたときの保湿の重要性と、正しい保湿の仕方を解説してまいります。
この記事を参考に、適切な保湿でニキビを早く治しましょう。
1.ニキビができたときこそ「保湿」が重要な理由
きちんと保湿することは、ニキビを早く治す近道になります。
それはなぜなのか?一緒に見ていきましょう。
1-1.皮脂が過剰に分泌される原因は「乾燥」だから
皮脂が過剰に分泌されてしまう原因として
- ホルモンバランスの乱れ
- 高糖質、高脂質の食事の摂りすぎ
+
- 肌の乾燥
が挙げられます。
肌は、乾燥すると皮脂をたくさん分泌して、これ以上肌が乾かないようにうるおいを守ろうとします。
きちんと保湿して肌の乾燥を防ぐことが、皮脂の過剰分泌を抑制し、ニキビの悪化を防ぐことにつながります。
1-2.皮脂のせいで乾燥に気づきにくくなっているから
皮脂は、乾燥によって余計に分泌されてしまいます。
しかし、肌の表面がべたついていると、肌が乾燥していることに気づきにくいんです。
「皮脂でべたついているから保湿はしたくない」
「なんだかうるおっているように感じるし、保湿は不要では?」
このように考えて保湿を怠ってしまうと、肌は余計に乾燥。
そのせいでまた皮脂が分泌されて、さらに肌がべたついてしまうという負のループに陥ってしまいます。
乾燥を放置すれば皮脂の分泌量も増え、ニキビのリスクも高まります。
それを防ぐためにも、やはり保湿は重要と言えるでしょう。
2.ニキビ肌のための適切な保湿とは?
ニキビができたときこそ保湿が重要な理由についてご説明しましたが、どの程度保湿をすればいいのかいまいちわかりませんよね。
ここでは、ニキビ肌のための適切な保湿についてご紹介します。
2-1.化粧水で水分を補給する
肌のべたつきで乾燥を感じにくいニキビ肌ですが、肌の内側はカラカラに乾いてしまっていることも。
まずは化粧水で水分をたっぷり補給しましょう。
500円玉大の化粧水を手に取り、手の温度で軽く温めてから、顔全体を手のひらで包み込むようにして化粧水を肌になじませます。
この動作を2~3回繰り返して、しっかり肌に水分を入れ込みましょう。
肌が少しひんやりして、しっとりとした感触になれば、うるおったサインです。
2-2.乳液で水分の蒸発を防ぐ
べたつくのが嫌だからといって、化粧水だけで保湿を終わらせないようにしてくださいね。
化粧水だけでは、時間が経ったときに肌の内側の水分を道連れにして蒸発してしまうので、余計に乾燥を招いてしまいます。
乳液で化粧水の蒸発を防ぎつつ、肌の水分と油分のバランスを整えて、過剰な皮脂の分泌を抑えましょう。
乳液は、さっぱりしすぎず適度に保湿感のあるものがおすすめです。
ニキビ肌のための乳液の選び方については、次の章で詳しく解説しますので、続けてチェックしてみてくださいね。
2-3.「保湿したらニキビが悪化した」という人は…
ニキビができたときは保湿が重要ですが、中には「保湿したら、かえってニキビが悪化した!」という人もいるかもしれません。
その場合は、「保湿のしすぎ」が原因と考えられます。
化粧水だけでの保湿では不十分ですが、保湿はすればするほどいいというものでもありません。
化粧水、乳液に美容液、オイル、クリームなど、複数のアイテムを使いすぎて保湿が過剰になっていた可能性があります。
保湿とは、あくまで「肌の水分と油分のバランスを整えること」ですので、水分と油分をバランスよく補うようにしましょう。
3.どんな保湿アイテムを使えばいい?
ニキビ肌の適切な保湿方法がわかったところで、続いては保湿アイテムの選び方をご紹介します。
化粧水や乳液選びの際に参考にしてくださいね。
3-1.化粧水の選び方
ニキビ肌の方が化粧水を選ぶときは、下記のポイントを意識しましょう。
- さらっとしているけど高保湿なもの
- 乳酸菌やセラミドなどのバリア機能を高める成分を配合したもの
- アルコールフリーで低刺激のもの
とろみのあるテクスチャーよりはさらっとしたもので、さっぱりしているけど保湿力が高く、刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。
乳酸菌やセラミドなどのバリア機能を高めてくれる成分を配合したものなら、さらにニキビの予防に効果的です。
アルコール配合のものは、さっぱりとした使用感で気持ちいいですが、水分の蒸発を招いてしまいますので、無配合のものがおすすめ。
私はピュアセラの「肌美水」という化粧水を使用しています。
自然治癒力を高める薬湯の温泉水と、美肌菌とも呼ばれる乳酸菌が配合されているので、バリア機能を高めて肌荒れを防いでくれます。
また、さらっとした使用感なのに保湿力があるところもお気に入り。
低刺激処方なので、バリア機能が低下したニキビ肌でも使えるところもポイントです。
3-2.乳液の選び方
乳液を選ぶときは、保湿成分が配合されているかどうかに注目しましょう。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- スクワラン
代表的な保湿成分としては、上記のようなものが挙げられます。
セラミドは、角層の隙間を埋めて水分を抱え込むことで、肌のうるおいをキープする働きがありますので、特におすすめ。
なお、セラミドは脂溶性の成分で水に溶けにくいため、化粧水ではなく乳液やクリームなどの油分に配合されている方が効果的です。
ちなみに私は、乳液ではありませんが、天然ヒト型セラミド配合の美容液「ピュアセラ美容オイル」を愛用中。
ニキビ肌にオイルは抵抗があるかもしれませんが、こちらのオイルは「消えるオイル」と言われるマカダミアナッツオイルが使われているので、べたつきが気にならないんです!
化粧水の後、肌表面が湿っている状態ですぐにごく少量をなじませるだけでしっかり保湿できます。
乳液よりも使用量が少なくて済むので、コスパも◎。
ちなみにこちらはブースターとしても使えます。洗顔後すぐにほんの少量をなじませることで、セラミドが肌全体に行き渡り、その後に使う化粧水の水分をギュッと閉じ込めてくれますよ。
このときも、水気が少し残っている状態の肌に使うとさっぱりした使用感になり、おすすめです。
4.こんなケアはNG!ニキビ肌の間違いスキンケア
ニキビを治すためにいろいろなケアをすると思いますが、中には間違ったケアも存在しています。
知らない間にニキビを悪化させてしまわないように、ここでNGケアについて知っておきましょう。
4-1.保湿しない
これまでお伝えしているとおり、保湿しないのはニキビにとって逆効果です。
肌が乾燥していると、余計に皮脂が分泌されて、かえってニキビが悪化してしまうおそれがあります。
肌の水分と油分のバランスを整えて乾燥を防ぐためにも、化粧水と乳液できちんと保湿しましょう。
4-2.ニキビをつぶす
「ニキビはつぶした方が治りが早い」と思っていませんか?
ニキビを自分でつぶしてしまうと、周囲の皮膚がダメージを受けたり、患部に雑菌が入ってしまいます。
すると、ニキビの治りが遅くなったり、ニキビ跡になってしまうことがありますので、自分でつぶすのは絶対にやめましょう。
どうしてもつぶしたい場合は、皮膚科で「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」の治療を受けること。
医療用の細い針でニキビの中心に穴を開けて、中の皮脂や膿を押し出してくれるので、ニキビの治りを早めることができます。
4-3.角質ケアのしすぎ
ニキビは、毛穴の角質が厚くなって毛穴が塞がれ、そこに皮脂が溜まることでアクネ菌が繁殖し、炎症を起こしたものです。
そのため、角質ケアで古い角質を取り除くことは有効ですが、やりすぎはよくありません。
スクラブやピーリングをしすぎると、必要な角質まで剥がして肌を傷つけてしまいます。
また、摩擦による刺激はニキビへのダメージとなりますので、週に1回(多くても2~3回)までにとどめましょう。
4-4.ニキビ用アイテムの使いすぎ
ニキビ用のアイテムは、たしかに有効成分も入っていますが、保湿効果が控えめなものが多いです。
また、洗顔料も洗浄力が強いものが多く、皮脂を取りすぎてしまうことがあります。
「ニキビ用だから」という理由で選ぶのではなく、きちんと保湿できるか、自分の肌に合っているかどうかで選びましょう。
4-5.タオルを取り替えない
タオルをこまめに取り替えていますか?
ぱっと見きれいそうに見えるタオルでも、使用後には目に見えない汚れや雑菌が付着しています。
それをそのまま放置すると、菌が繁殖して不衛生な状態に。さらにそのタオルで顔を拭くと、菌が顔に付着してニキビ悪化の原因になります。
タオルはこまめに取り替えて、洗顔後は清潔なタオルを使うようにしましょう。
4-6.我流のケアをする
「ニキビに歯磨き粉を塗ると早く治る」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
ネット上には、あるアイテムを、本来の用途以外の使い方で使用したことでニキビが治ったなどの情報が数多く出回っています。
しかし、それらが必ずしも正しい情報とは限りません。
歯磨き粉は歯を磨くためのものであって、ニキビ治療薬ではありません。
不適切な使い方でニキビが悪化するリスクもありますので、本来の用途以外の使い方はしないようにしてください。
4-7.間違った洗顔をする
ニキビのケアとして有効な洗顔も、間違った方法ではNGです。
- 洗顔料をよく泡立てないで使う
- ゴシゴシ擦り洗いする
- 1日に何回も洗顔する
- 熱いお湯で洗顔する
これらはすべて間違った洗顔方法です。
洗顔料は規定の量をしっかり泡立て、泡を転がすように優しく洗いましょう。
また、洗顔は朝・晩の1日2回までとし、32℃程度のぬるま湯を使うようにしてくださいね。
私が使っている「ディープクレイ」は、泡立て不要のパック洗顔です。
顔に塗って15秒待つだけなので、泡立て不足や擦り洗いの心配がありません。
忙しい朝や疲れた夜も、パックするだけで洗顔できるので重宝しています。
しかも、酵素とクレイが配合されているので、ニキビ予防にとっても効果的なんです◎
間違った洗顔もニキビも防げる、頼もしい洗顔料ですよ。
5.まとめ
ニキビができたときの保湿の重要性と、正しい保湿の仕方をご紹介しましたが、いかがでしたか?
「ニキビができたときは保湿しない方がいい」と思いがちですが、それは逆効果です。
皮脂は、乾燥によって過剰に分泌されてしまいますので、適切に保湿することがニキビ改善への近道となります。
また、「保湿したらニキビが悪化した」という人は、保湿が過剰だった可能性があります。
化粧水と乳液で肌の水分と油分のバランスを整えることを意識し、シンプルなケアを心がけましょう。
ちなみに、どんなに適切な保湿をしても、ニキビをつぶす、間違った洗顔をするなどのNGスキンケアをしていては意味がありません。
ご自分のスキンケアがNGケアに当てはまっていないか、今一度確認してみてくださいね。
この記事が、ニキビの改善に役立てたら幸いです。