ニキビに絆創膏を貼ると悪化する?ニキビパッチはOK?正しい対処法を解説
思春期から年齢肌世代まで、私たちを悩ませつづけるニキビ。
赤く腫れたり、膿が出てしまうと、何かでカバーしたいと思いますよね。
そんなとき、ふと思い浮かぶのが「絆創膏」。
外部刺激からやさしく守ってくれる絆創膏を貼れば、ニキビが早く治りそうな気もしますよね。
しかし、ニキビに絆創膏を貼ってもよいのでしょうか?
今回は、「ニキビに絆創膏を貼ると悪化するのか、改善するのか」という疑問にお答えするとともに、ニキビを予防するスキンケアや生活習慣などをご紹介していきます。
ニキビにお悩みの方は、ぜひ参考になさってくださいね。

1. ニキビに絆創膏を貼ってもいい?

ニキビに絆創膏を貼ってもいい?
結論から申し上げますと、ニキビの上に絆創膏を貼るのは基本的にNG。
絆創膏を貼ったからといって、ニキビがすぐに改善するわけではありません。
それどころか、炎症を悪化させてしまう可能性があるので、貼らないようにしましょう。

2.貼らない方がよい理由

貼らない方がよい理由
なぜ、ニキビに絆創膏を貼ってはいけないのでしょうか。
それには、次の2つの原因が考えられます。

2-1.ニキビ菌は嫌気性細菌だから

その理由のひとつは、ニキビの原因菌であるアクネ菌が「嫌気性細菌」だから。
嫌気性細菌とは、その名の通り「空気を嫌う細菌」のこと。
アクネ菌は、空気に乏しく、脂肪分が多い場所に住み着く習性を持っています。
そのため、角栓で塞がれた毛穴の奥は、アクネ菌にとって最高の住み心地。
ニキビの上に絆創膏を貼ることは、アクネ菌が住みやすい環境を整えてしまうことになるのです。

2-2.粘着部分の角質剥離

粘着力の強い絆創膏を貼り、不適切なはがし方をすると、角層剥離が起こる可能性があります。
角層が無理に剥がされると、肌に刺激となり、それが肌荒れや赤みの原因に。
バリア機能も低下して、ニキビの周囲の健康な皮膚にも悪影響を与えてしまうことになります。

3.一時的な保護ならOK!適した絆創膏とは

一時的な保護ならOK!
以上の理由から、基本的にニキビに絆創膏を貼るのはよくありません。
しかし、刺激からどうしても保護したい場合のみ、一時的に貼ることもできます。

3-1.保護の目的

たとえば、次のようなシーンで使用することができます。

・マスクの摩擦

マスク装着時は、摩擦が起こります。
炎症が起きているニキビと、マスクが擦れ続けると、炎症が悪化する可能性も。
そのような際、絆創膏を貼って保護することも可能です。

・就寝時の枕やシーツとの摩擦

清潔でない枕やシーツとニキビが擦れてしまうと、炎症が悪化してしまいます。
そのため絆創膏は、就寝時の摩擦の保護にも使うことができるでしょう。
また膿が出ている場合、枕やシーツへの付着を防ぐこともできます。

・ニキビの外用薬等の塗り薬を塗ったあと

ニキビの外用薬を塗ったあとは、何もせず触れないことが大切。
しかし、ベタつきが気になったり、どうしても触れたくなってしまうときは、絆創膏で保護することができます。

3-2.絆創膏で 保護する際の注意点

ニキビに絆創膏を使用する場合は、次のようなことに注意しましょう。

・絆創膏の種類

ニキビに使う絆創膏は次のようなものを使用しましょう。

  • 通気性の良い絆創膏
    水に強いタイプの絆創膏は、通気性が悪いのが特徴。
    蒸れやすく、アクネ菌も増殖しやすくなってしまいます。通気性の良い絆創膏を使用しましょう。
  • サイズの小さい絆創膏
    ニキビに対して大きすぎる絆創膏も、ニキビ以外の健康な肌に余計な負担を与えてしまいます。できるだけ小さな絆創膏を使用しましょう。
  • 粘着力が強すぎないもの
    粘着力が強すぎる絆創膏もNG。角層剥離を最低限に抑えるために、粘着力が強すぎないものを使用しましょう。

・絆創膏を貼るときの注意点

ニキビに絆創膏を貼る際は、次のような点に注意してください。

  • 長時間利用しない
    先述したように、ニキビの原因菌アクネ菌は、空気に乏しく密閉された空間が大好き。繁殖を防ぐためにも、長時間の利用はおすすめしません。万が一使う場合は、短時間にしましょう。
  • やさしく剥がす
    絆創膏を剥がす際も要注意。周りの健康な肌の角層剥離が起こらないように、できるだけ優しく剥がすようにしましょう。

4.ニキビパッチの利用

ニキビを保護する目的で絆創膏よりも有効だと考えられるのが、韓国で人気を集めている「ニキビパッチ」です。

4-1.ニキビパッチとは

ニキビパッチとは、ニキビの上に貼るパッチのこと。
韓国を中心に人気を集めているアイテムです。
透明の丸いシート状をしており、ニキビの上に貼ることで外的刺激から保護することができます。
しかしニキビパッチは薬品ではなく、あくまで化粧品。
ニキビを改善する効果はありません。
また嫌気性菌であるアクネ菌の繁殖を促して、悪化させて可能性もあります。
絆創膏同様、どうしても一時的に保護したい場合のみ、使いましょう。

4-2.緊急のカバーテクとして

ニキビパッチの種類によっては、上からメイクできるものもあります。
緊急でニキビを隠したいときなどに活躍。
ニキビの上にパッチを貼り、その上からメイクでカモフラージュすることで、目立たなくすることができます。
しかしこれはあくまで緊急対策。
結果的に、ニキビを刺激してしまうことになるので、悪化する可能性があることを承知の上で、どうしても隠したい場合のみにしましょう。

5.アクネ菌との上手な付き合い方

アクネ菌との上手な付き合い方

 

アクネ菌は、皮膚常在菌のうちのひとつ。
私たちのほとんどの肌に住み着いている菌です。
繁殖しすぎるとニキビの原因になってしまいますが、増えすぎなければ肌を守ってくれる存在。
そのため、アクネ菌を増やしすぎず、上手く付き合っていくことが、美肌への近道です。
ここでアクネ菌を増やしすぎないスキンケアをご紹介していきしょう。

5-1.クレンジング

アクネ菌を増やしすぎないために、毎日のクレンジングはとても重要です。

・過酸化脂質に変化する前にオフ

油分の多いメイクアップ化粧品を肌に長時間乗せておくと、皮脂などと混ざって酸素と結びつき、過酸化脂質へ変化。
この過酸化脂質は、毛穴の黒ずみやニキビの原因になります。
帰宅後、できるだけ早くクレンジングをしましょう。

・クレンジングの手順

クレンジングの種類にもよりますが、基本的に次のような方法で行います。
  1. リムーバーでポイントメイクをオフしておく
  2. クレンジングを手に出す(少なすぎると摩擦が起きるので、メーカー推奨の量を守る)
  3.  Tゾーン→Uゾーンの順で、やさしくメイクになじませていく
  4. 少量の水を加えて乳化させる
  5. ぬるま湯ですすぎをする。(フェイスラインのすすぎ残しに注意)

5-2.洗顔

ニキビの原因である過剰な皮脂や古い角質をオフするためには、正しい洗顔も大切です。

・過度な洗顔は逆効果

ニキビの原因となる過剰な皮脂を取り除こうと、過度に洗顔するのは逆効果。
肌は乾燥すると、うるおいを保とうと、皮脂を大量に分泌しようとするため、余計にニキビを誘発してしまうことになります。
次のような洗顔は、肌を乾燥させる原因になるので気をつけましょう。
  • 1日に何度も洗顔をする
  • ゴシゴシ洗う
  • 長い時間洗う
  • 熱いお湯ですすぎをする

・洗顔の手順

洗顔は1日2回、次のような方法で行います。
  1. 軽く予洗いする
  2. 洗顔料を手に出し、たっぷりの泡を作る
  3.  Tゾーン→Uゾーンの順で、摩擦が起こらないようにやさしく洗う
  4. ぬるま湯ですすぎをする
  5. 清潔なタオルを、やさしく押し当てるように水分を拭き取る

・角質ケアには酵素洗顔

古い角質が蓄積していると毛穴が塞がってニキビができやすくなります。
そのため、角質ケアはニキビに有効。
しかし、ピーリング剤やスクラブ洗顔などは、肌に刺激になる場合があります。
おすすめは酵素洗顔。
酵素は、皮脂や古い角質にアプローチしてくれるため、ニキビ予防にも効果を発揮します。

5-3.保湿

ニキビを予防するためには保湿も重要。
しっかり保湿を行い、バリア機能のある角層を育てましょう。

・ノンコメドジェニック化粧品

アクネ菌は油分を餌にして繁殖するため、油分の少ないノンコメドジェニック化粧品はニキビケアに有効。 皮脂分泌が活発でニキビができやすい方におすすめです。

・バリア機能を高めるセラミドを追加

絆創膏の不適切な使用によって角層剥離が起こった場合、バリア機能が低下している可能性もあります。
バリア機能を高めるには、セラミド配合化粧品がおすすめ。
セラミドは肌にもともとある成分でバリア機能の要として働いています。
外部刺激から肌を守ったり、水分の蒸発を防いでくれるので、大人のニキビケアに有効です。

6.アクネ菌を増やしすぎないスキンケアや生活習慣

アクネ菌を増やしすぎないスキンケアや生活習慣
ニキビの予防には、次のような生活習慣の改善も有効です。

6-1.質の良い睡眠

睡眠不足はニキビの原因の一つ。
免疫が下がってニキビができやすい環境になってしまいます。
寝入りの3時間は、肌の修復に関わる成長ホルモンが大量に分泌されるタイミングなので、ぐっすり寝られるように環境を整えましょう。

6-2.栄養バランスの良い食事

栄養バランスの悪い乱れた食生活は、ニキビを誘発します。
とくに油っぽいジャンクフード、スナック菓子はニキビができやすくなるので注意しましょう。
脂質の代謝をサポートするビタミンB2、脂肪分解をコントロールするビタミンB6は不足するとニキビができやすくなります。
栄養バランスのよい食事を、心がけるようにしましょう。

7.まとめ

今回は、「ニキビに絆創膏を貼るのはよくない?」という疑問にクローズアップしてきました。
アクネ菌は嫌気性菌であるため、ニキビの上に絆創膏を貼ってしまうと増殖しやすい環境を作ってしまいます。できるだけ使用しないようにしましょう。
ただし、一時的に保護目的で使うことは有効な場合も。
より小さく目立ちにくいニキビパッチという製品もあるので、チェックしてみてくださいね。
また、ニキビは一度できてしまうと改善までに時間がかかります。
正しいスキンケアや生活習慣の見直しで、アクネ菌と上手く付き合い、ニキビができにくい肌環境を目指していきましょう。
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