
洗顔した後やお化粧水をつけている時、ふと顔をこするとポロポロと消しゴムのカスのようなものが出てきて、驚いた経験はありませんか。
「もしかして、ちゃんと洗えていなくて肌が汚いのかな?」
「今使っているスキンケアが合っていないのかも…」
なんて、不安に感じてしまいますよね。
実は、そのポロポロの正体は、単なる「垢」ではないかもしれません。
この記事では、その気になるポロポロの正体から原因、そして美容のプロがおすすめする正しいケア方法まで、わかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、もう悩むことなく、自信の持てるなめらかな肌を目指せますよ。
Contents
そのポロポロ、本当に垢?考えられる2つの正体と見分け方
顔から出てくるポロポロとしたカスは、多くの人が「垢」だと思っています。
もちろんそれも一因ですが、実はもう一つ、意外な原因が考えられるんです。
それは、いつも使っているスキンケア化粧品そのものが原因の場合です。
この2つのケースでは、見た目や出てくるタイミングが少し違います。
まずは、自分のポロポロがどちらのタイプなのか、一緒に見ていきましょう。
・古い角質や皮脂が原因の「顔垢」
まず一つ目の可能性は、一般的に「垢」と呼ばれるものです。
これは、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)によって剥がれ落ちた古い角質が、皮脂や汗、空気中のほこりなどと混ざり合ってできたものです。
健康な肌でもターンオーバーは常に行われているので、ある程度の垢が出るのは自然なことなんです。
ただ、スキンケア中や洗顔後に毎回のようにたくさん出てくる場合は、肌のターンオーバーが乱れていたり、皮脂が過剰に出たりしているサインかもしれません。
この場合は、スキンケアの見直しが必要になってきます。
・スキンケア化粧品が原因の「モロモロ」
もう一つの可能性は、スキンケア化粧品に含まれる成分が原因で出てくる「モロモロ」です。
特に、ジェルタイプの保湿液やオールインワン化粧品などによく含まれている「ゲル化剤」や「皮膜形成剤」といった成分は、肌の上でこすれると固まって、消しゴムのカスのように出てくることがあります。
これは肌の汚れではなく、化粧品の成分がダマになっている状態です。
見分け方としては、特定の化粧品を使った後にだけ出ることが多いのが特徴です。
もし思い当たる節があれば、それは「垢」ではなく「モロモロ」の可能性が高いでしょう。
顔垢がポロポロ出るのはなぜ?考えられる5つの原因
では、古い角質が原因の「顔垢」は、どうしてたくさん出てきてしまうのでしょうか。
それには、毎日の生活習慣やスキンケアに隠された、いくつかの原因が考えられます。
主な原因を5つご紹介しますので、ご自身の生活と照らし合わせてみてくださいね。
①肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の乱れ
健康な肌は約28日周期で新しく生まれ変わりますが、睡眠不足やストレス、加齢などが原因でこのサイクルが乱れてしまうことがあります。
すると、本来は自然に剥がれ落ちるはずの古い角質が肌表面に溜まりやすくなり、それがポロポロとした顔垢になって出てくるのです。
②肌の乾燥
肌が乾燥していると、角質層が硬くなってしまい、古い角質がスムーズに剥がれにくくなります。
また、肌は乾燥すると自分を守ろうとして、かえって皮脂を過剰に分泌してしまうことも。
この過剰な皮脂が古い角質と混ざり合うことで、顔垢が目立ちやすくなります。
「しっかり保湿しているつもりなのに…」という方も、実は保湿が足りていない「インナードライ肌」の可能性があります。
③不適切なスキンケア
良かれと思ってやっているスキンケアが、逆効果になっていることもあります。
例えば、ゴシゴシと力を入れて洗顔したり、一日に何度も顔を洗いすぎたりすると、肌に必要なうるおいまで奪ってしまい、乾燥を招きます。
逆に、クレンジングや洗顔が不十分でメイク汚れが残っていると、それが毛穴に詰まり、顔垢の原因になることもあります。
④紫外線によるダメージ
紫外線は、肌の乾燥を引き起こすだけでなく、ターンオーバーのサイクルを乱す大きな原因の一つです。
紫外線を浴びると、肌はダメージから守ろうとして角質を厚くするため、古い角質が溜まりやすくなってしまいます。
日焼け止めを塗る習慣がない方や、塗り直しをあまりしない方は注意が必要です。
⑤生活習慣の乱れ
肌は、私たちの体の状態を映す鏡です。
食生活の乱れ、特に脂っこいものや甘いものの食べ過ぎは、皮脂の過剰分泌につながります。
また、睡眠不足やストレスはホルモンバランスを崩し、ターンオーバーの乱れを直接引き起こす原因になります。
健やかな肌を保つためには、体の内側からのケアもとても大切なのです。
今すぐやめて!顔垢を悪化させるNGケア
顔からポロポロと垢が出てくると、気になってついつい指でこすり取ってしまいたくなりますよね。
でも、その行動が、かえって肌の状態を悪化させているかもしれません。
ここでは、顔垢に悩む人がやりがちな、でも今すぐやめてほしいNGケアについてお伝えします。
ポロポロを無理に指や爪でこすり落とす
気になる気持ちはとてもよくわかりますが、摩擦は肌にとって大きな負担になります。
肌の表面にあるバリア機能を傷つけてしまい、さらなる乾燥や肌荒れ、ひどい場合には炎症や色素沈着(シミ)の原因にもなりかねません。
ピーリングジェルやスクラブ洗顔を毎日使う
角質ケア自体は悪いことではありませんが、やりすぎは禁物です。
過度な角質ケアは、肌を守るために必要な角質まで剥がしてしまい、肌を無防備な状態にしてしまいます。
すると、肌は刺激にとても敏感になり、ちょっとしたことでも赤みが出たり、ヒリヒリしたりするようになってしまうのです。
これらのNGケアを続けていると、顔垢がなくなるどころか、もっと深刻な肌トラブルを招いてしまう可能性があります。
まずは肌をいたわることを最優先に考え、優しく触れることを心がけましょう。
美容のプロ直伝!顔垢の正しい取り方&予防4ステップ
顔垢の原因やNGケアがわかったところで、いよいよ具体的なケア方法を見ていきましょう。
「じゃあ、どうすればいいの?」
という疑問に、美容のプロがおすすめする4つのステップでお答えします。
このステップは、今ある顔垢を優しく取り除くだけでなく、これから顔垢ができにくい、健やかな肌を育てるためのものです。
毎日のスキンケアに少し意識を向けるだけで、肌はきっと応えてくれますよ。
ステップ1.【落とす】摩擦レスなクレンジング・洗顔方法
スキンケアの基本は、なんといっても「落とす」ケアから始まります。
大切なのは、肌に余計な摩擦を与えないことです。
クレンジング剤は、メイクの濃さに合わせて選び、肌の上で優しくなじませるように使いましょう。
ゴシゴシこすらなくても、メイク汚れはきちんと浮き上がってきます。
洗顔料は、洗顔ネットなどを使って、キメの細かい弾力のある泡をたっぷりと作ってください。
その泡をクッションにして、肌の上を転がすように優しく洗うのがポイントです。
すすぐ時も、シャワーを直接顔に当てるのは避け、ぬるま湯(32℃前後)で丁寧に洗い流しましょう。
熱すぎるお湯は、肌に必要なうるおいまで奪ってしまうので気をつけてくださいね。
洗顔料は、保湿成分が配合されたものが肌に優しくおすすめです。
ステップ2.【潤す】徹底した保湿でバリア機能を整える
洗顔後の肌は、水分が蒸発しやすく無防備な状態です。
すぐに保湿ケアを行い、肌のバリア機能を整えてあげましょう。
まずは化粧水で肌にたっぷりと水分を補給します。
この時も、コットンでパッティングするより、清潔な手のひらで優しくハンドプレスしてなじませるのがおすすめです。
肌がひんやりともちっとするまで、丁寧になじませてください。
その後、乳液やクリームなどの油分で、与えた水分が逃げないようにしっかりとフタをします。
特に、肌のバリア機能をサポートしてくれる「セラミド」や、高い保水力を持つ「ヒアルロン酸」などが配合されたアイテムを選ぶと効果的です。
正しい保湿は、乾燥を防ぐだけでなく、乱れがちなターンオーバーを整える手助けにもなりますよ。
ステップ3.【取り除く】週1〜2回のスペシャル角質ケア
普段のケアを丁寧に行っていても、ターンオーバーの乱れなどで溜まってしまった古い角質は、スペシャルケアで優しく取り除いてあげましょう。
NGケアで「やりすぎは禁物」とお伝えしたピーリングですが、正しく使えばとても効果的です。
肌への刺激が少ないジェルタイプや、美容液タイプのピーリング剤を選び、週に1〜2回の頻度で行うのがおすすめです。
製品に記載されている使用方法を必ず守り、ケアの後はいつも以上に念入りに保湿することを忘れないでください。
自分に合った角質ケアを取り入れることで、肌のごわつきが解消され、化粧ノリもぐっと良くなりますよ。
ステップ4.【守る】紫外線対策と生活習慣の改善
顔垢を根本から予防するためには、スキンケアだけでなく、日々の生活習慣を見直すことも大切です。
紫外線は季節や天候に関わらず毎日降り注いでいます。
肌のターンオーバーを乱す大きな原因になるため、日焼け止めは一年中使う習慣をつけましょう。
SPF30、PA+++程度のものを目安に、ライフスタイルに合わせて選んでみてください。
また、体の内側からのケアとして、ビタミンやミネラルが豊富なバランスの取れた食事を心がけることも重要です。
特に、肌の生まれ変わりを助けるビタミンB群は積極的に摂りたい栄養素です。
そして、質の良い睡眠をしっかりとることも、美肌には欠かせません。
寝る前にスマートフォンを見る時間を減らすなど、リラックスできる環境を整えてみましょう。
顔の垢に関するQ&A|黒い・毎日出るなどの疑問を解消
ここでは、顔の垢について、多くの方が抱くちょっとした疑問にお答えします。
Q. 顔から出てくる垢が、なんだか黒っぽいのですが…
A. それは、毛穴に詰まった皮脂や角質が空気に触れて「酸化」したことが原因です。
酸化すると黒く見えるため、毛穴の黒ずみ(ブラックヘッド)としても知られています。
また、メイクの洗い残しや、空気中の汚れが付着している可能性も考えられます。
基本的なケアは白い垢と同じですが、特に丁寧なクレンジングを心がけると良いでしょう。
Q. 毎日スキンケアのたびにポロポロ出るのですが、大丈夫ですか?
A. 毎日たくさん出る場合は、肌のターンオーバーがかなり乱れているサインかもしれません。
肌が乾燥していたり、生活習慣が不規則だったりしませんか?
まずは、この記事でご紹介した保湿ケアや生活習慣の見直しを徹底してみてください。
それでも改善が見られない場合は、一度皮膚科の専門医に相談してみるのも一つの方法です。
Q. セルフケアで改善しない場合、どうしたらいいですか?
A. 丁寧なセルフケアを続けてもなかなか改善しない場合は、皮膚科や美容クリニックでの専門的な治療も選択肢になります。
例えば「ケミカルピーリング」は、専用の薬剤を使って古い角質を優しく取り除き、肌のターンオーバーを促す治療法です。
自己判断でケアを続けるよりも、専門家のアドバイスを受けることで、より早く確実な改善が期待できますよ。
まとめ:正しいケアで自信の持てる、なめらか肌へ
いかがでしたか。
顔からポロポロと出てくるものの正体は、古い角質が原因の「顔垢」だけでなく、スキンケア化粧品が原因の「モロモロ」の可能性もあることがお分かりいただけたかと思います。
大切なのは、自分の肌の状態を正しく見極め、原因に合ったケアをすることです。
基本は、「こすらない」「しっかり保湿する」「紫外線から守る」この3つです。
毎日のちょっとした心がけで、肌は着実に変わっていきます。
もう顔垢に悩まされることのない、自信の持てるなめらかな肌を目指して、今日からさっそくケアを始めてみましょう。