更年期の肌荒れの原因と対策!ブツブツ・かゆみ・乾燥を予防するためのスキンケアや生活習慣とは?
40代後半から50代で迎える更年期。
ホルモンバランスの変化によって、体にさまざまな影響が出てきます。
肌もそのひとつ。
更年期に、ニキビやかゆみ、乾燥を伴うなど、これまで経験してこなかった肌トラブルに見舞われることもあります。
今回は、そんな更年期の肌の不調にクローズアップ。
肌トラブルを悪化させないスキンケアや生活習慣を解説していきます。
更年期における肌の不調にお悩みの方は、ぜひ参考になさってくださいね。

1.更年期障害とは?

更年期障害とは?
更年期障害とは、閉経の前後で女性ホルモンのエストロゲンが減ることによって起こる、身体的や精神的な症状の総称。
個人差がありますが、40代後半から50代で経験する傾向にあります。
エストロゲンの減少によって自律神経が乱れ、身体的や精神的に次のような症状が現れます。
  • のぼせ
  • 発汗
  • 不眠
  • 手足の冷え
  • 抑うつ感
  • イライラ感
  • 不安感
  • 集中力の低下
など
症状の内容や度合い、期間には個人差があり、人によっては何年も重い症状に悩まされることもあります。

2. 更年期による肌の不調

更年期による肌の不調
以上のように、身体的、精神的にさまざまな影響が出る更年期。
肌も同様に、不調を感じることがあります。

2-1.更年期で起こる肌の不調の内容

更年期では、次のようなさまざまな肌トラブルが起こることがあります。
  • 乾燥
  • かゆみ
  • ピリピリする
  • にきび
  • ざらつき
  • ハリ、弾力の低下

2-2. 更年期で肌が不調になる原因

では、更年期になると、なぜ上記のような肌の不調が起こりやすくなるのでしょうか。
その原因を掘り下げていきましょう。

・コラーゲンやエラスチンの減少

更年期における肌の不調の原因のひとつが、コラーゲンやエラスチンの減少。
女性ホルモンのエストロゲンは、肌のハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンの生産を促進します。
しかし、更年期で女性ホルモンが減少することで、コラーゲンやエラスチンも減少。
肌にハリや弾力がなくなり、水分保持機能も低下するため、乾燥しやすくなります。

・保湿因子の減少

保湿因子の減少も、原因のひとつ。
そもそも私たちの肌には、セラミド、NMF(天然保湿因子)、皮脂など、肌のうるおいを保つ成分が存在します。
これらの保湿因子は、30代後半から減少し始めますが、更年期でさらに減少する傾向に。
これにより水分量や油分量が低下して、バリア機能も低下。
バリア機能とは、私たちの角質層にもともと備わっている機能で、水分を保持したり、外的刺激から肌を守る役割のことです。
バリア機能が低下することで、水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥したり、花粉や紫外線など外的刺激に肌が敏感になって、かゆみや赤みが起こることがあります。

・ストレスの増加

ストレスの増加も肌荒れの原因のひとつ。
これまでに経験をしたことがない心身の不調によってストレスも増加。
病気ではないため、周囲の理解も得られず、ストレスが増加してしまうこともありますよね。
ストレスの増加は、ホルモンバランスに影響を与え、皮脂量の変化や肌のターンオーバーを乱すことにつながります。
それにより、ニキビやくすみなどの肌トラブルが起こることがあるのです。

3.更年期の肌ケア

更年期の肌ケア
更年期は、避けては通れない時期。
肌トラブルをできるだけ悪化させないように、正しいスキンケアを続けることが大切です。
次のような方法で、できるだけ肌をいたわり、肌トラブルを悪化させないようにしましょう。

3-1.クレンジング・洗顔

まずは、更年期の肌をいたわる正しいクレンジングと洗顔の方法をご紹介します。

・クレンジング

クレンジングのポイントは以下のとおりです。
・メイクの濃さに合わせて
クレンジングオイルやクレンジングバーム、クレンジングミルクなど、さまざまなクレンジング剤が発売されていますが、メイクの濃さに合わせてセレクトするのが正解。
メイクの濃さに合ったクレンジング
しっかりメイクの日は、クレンジングオイルやクレンジングバーム、ナチュラルメイクの日は、脱脂力の低いクレンジングミルクにするなど、その日のメイクに合わせてセレクトすることで、肌の負担を和らげることができます。
・シートクレンジング、水クレンジングの使用頻度は少なめに
シートクレンジングや水クレンジングは、手軽にメイクをオフできる便利なアイテムですが、摩擦を避けて通れません。
とくにかゆみやピリピリ感などがあり、肌が敏感になっている方は、シートクレンジングや水クレンジングの摩擦が大きな刺激になることも。
疲れているときや、忙しいときだけのスペシャルアイテムとして使い、毎日の使用は避けるようにしましょう。

・洗顔

毎日の洗顔は、次のようなポイントで行ってください。
・1日2回、丁寧な洗顔を
洗顔は、朝晩2回で十分。 
次のような方法で行います。
  1. ぬるま湯で、軽く予洗いする
  2. 洗顔料をしっかり泡立てる
  3.  Tゾーンに泡を乗せて、ゴシゴシせず、モフモフと泡を押しながら洗う
  4. 同様に、Uゾーンや目の周りなど、乾燥しやすい部分をやさしく洗う
  5. ぬるま湯ですすぎをする
    ※生え際やフェイスラインは泡が残りやすいパーツ。すすぎ残しはニキビなどの原因になるので、気をつけましょう。
  6. 清潔なタオルで、やさしく水分を拭き取る

3-2. 保湿

更年期の肌ケアにおいて、保湿は重要視したいポイントです。

・水分と油分を両方与える

スキンケアでは、水分と油分を両方与えることが大切。
洗顔後、化粧水でたっぷり水分を与えましょう。
スキンケアの最後には油分で蓋をします。
更年期は皮脂量が減少するので、乳液よりもしっかり油分を与えられるクリームがおすすめです。
こちらの記事にて、スキンケアの正しい順番などについて詳しく解説しておりますので、参考になさってください。

・肌にやさしいスキンケア製品に切り替える

肌が敏感になって、これまでの化粧品が合わなくなってしまった場合は、肌にやさしい化粧品に切り替えるのもおすすめ。
たとえば、香料、防腐剤、エタノールフリーのものなど、敏感肌向けの肌にやさしいスキンケア製品が使いやすくなることがあります。
また、肌を健やかに整える乳酸菌入りの化粧品など、ゆらぎがちな肌を健やかに導いてくれる化粧品もよいでしょう。

・セラミド配合化粧品を取り入れる

更年期には、セラミド配合化粧品を取り入れるのもおすすめ。
セラミドは私たちの肌にもともと存在する成分で、バリア機能の要として働いています。
セラミドが減少するとバリア機能が低下。肌が乾燥しやすくなったり、外的刺激に弱くなり、乾燥やかゆみを感じやすくなります。
セラミドとひとえにいっても、いろいろな種類があります。
こちらの記事にて、セラミドの種類や選び方について詳しく解説しておりますので、併せてチェックしてみてくださいね。

3-3.UVケア

更年期の肌の不調を乗り越えるためには、UVケアも欠かせません。
紫外線は、肌を乾燥させて、バリア機能を低下させてしまうので、しっかりガードすることが大切。
紫外線は、夏や晴れの日だけでなく、一年中降り注いでいます。
スキンケアの最後には必ず日焼け止めを塗るなどして、紫外線ダメージから肌を守りましょう。

4.更年期における生活習慣の見直し

更年期における生活習慣の見直し
また更年期のトラブルを乗り越えるためには、生活習慣の見直しも大切。
不規則な生活をしていると、自律神経が乱れ、症状が悪化してしまう可能性があるので、生活習慣を整えていきましょう。

4-1.睡眠

更年期の肌の不調を乗り越えるためには、質の良い睡眠が必要不可欠。
肌の修復に関わる成長ホルモンは、寝ている間に分泌されます。
とくに寝入りの3時間は、成長ホルモンが大量に分泌される時間なので、ぐっすり眠ることが健やかな肌づくりにつながります。
とは言え、更年期はホルモンバランスの影響によって、眠りの質が低下したり、不眠になりやすい時期。
できるだけ、早寝早起きを心がけ、次のような方法で質の良い睡眠を取れるようにしましょう。
  • 寝る前にカフェインを摂取しない
  • 寝る前にスマホやパソコン、テレビを見ない
  • 寝る一時間前ぐらいから部屋を暗くして、リラックスして過ごす
  • お風呂に入って身体を温めておく

4-2. 食生活

更年期の不調を乗り越えるためには、食生活に気を配ることも必要です。

・栄養バランスのよい食生活

まずは、栄養バランスのよい食生活を意識していきましょう。
ジャンクフードやアルコールの過剰摂取など、体に負担のかかる飲食物は、症状を悪化させる可能性もあります。

・大豆製品

更年期には大豆製品もおすすめ。
大豆に含まれたダイズイソフラボンは、エストロゲンと似た働きをするため、ホルモンバランスの乱れによる体調の変化によい効果をもたらしてくれます。

・セラミドを増やす食品

乾燥しやすい更年期の肌には、セラミドを増やす食品もおすすめ。
セラミドは化粧品で補うことができますが、食品から摂取することもできます。
食品からの摂取によって全身の皮膚にアプローチできるのがメリットです。

4-3.適度な運動

更年期の不調を乗り越えるためには、適度な運動も欠かせません。
ウォーキングやスロージョギング、ヨガ、ピラティスなど、ご自身が続けやすい運動を、定期的に取り入れてみてください。
血流もアップし、ストレスも軽減。
更年期の身体的、精神的不調を和らげることにつながります。

5.まとめ

今回は、更年期における肌の不調についてクローズアップしてきました。
更年期は、女性ホルモンの減少により、身体的精神的にさまざまな不調が現れる時期。
肌も同様に、乾燥やニキビ、かゆみなど、さまざまな不調が現れることもあります。
これらの肌の不調を悪化させないためには、正しいスキンケアと生活習慣の見直しが必要不可欠。
今回ご紹介した方法を参考に、更年期の肌の不調と上手く付き合っていきましょう。
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