化粧水をつけたら、肌が急にヒリヒリしたことはありませんか?
「ヒリヒリしたことはあるけど、効いているような気がして使い続けた」
という方もいらっしゃるかもしれません。
実際、化粧水で肌がヒリヒリしたのは、効いている証拠なのでしょうか。
今回はそんな疑問にクローズアップ。
ヒリヒリしやすい成分や正しい化粧水の選び方など、化粧水にまつわる知識をいくつかご紹介していきます。
- 今まで使っていた化粧水がピリピリするのはなぜ?
- 化粧水が合わないとどんな症状が出る?
- 化粧水がヒリヒリしても使い続けていい?
- 化粧水がヒリヒリしたらどうする?
- 化粧水がピリピリするのは効いている証拠?
- ビタミンCを使うとヒリヒリするのはなぜ?
- 化粧水が突然しみるのはなぜ?
- 急に化粧水が合わなくなる原因は?
- 季節の変わり目に顔がヒリヒリしたらどうする?
- ヒリヒリしない化粧水はどんな化粧水?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考になさってくださいね。
1.化粧水がヒリヒリするのは、効いているわけではない
最初に結論をお伝えしますと、化粧水で肌がヒリヒリするのは、効いているからではありません。
ヒリヒリすると好転反応が起きているのではないかと期待してしまいそうですが、残念ながらそれは間違い。
ヒリヒリしたとき、肌ではどのようなことが起こっているのか、詳しく見ていきましょう。
1-1.バリア機能が低下している
化粧水が急にヒリヒリしたときは、バリア機能が低下している可能性があります。
バリア機能とは、私たちの角質層にもともと備わっている機能のこと。
皮脂、天然保湿因子、細胞間脂質(セラミド)の3つの成分が、水分の蒸発を防いだり、外的刺激から肌を守る働きをしています。
しかし、何かしらの原因でバリア機能が低下。
すると、肌表面が乾燥して荒れることで、今まで問題なく使えていた化粧水が、急に沁みたりヒリヒリすることがあるのです。
バリア機能は、次のようにさまざまな原因で低下します。
- 加齢
- 不適切な洗顔
- 過度なピーリング
- ストレス
- 紫外線
- 睡眠不足
- 乱れた食生活
など
またピーリングのやりすぎなどで角質層が薄くなる、いわゆる「ビニール肌」は、とくに強い刺激を感じやすくなります。
ビニール肌に関しては、こちらの記事にて詳しく解説しております。
また、生理前や環境が変わったときなど、肌がゆらいでしまうときも、化粧水がヒリヒリすることがあります。それもバリア機能が低下しているサイン。
肌のバリア機能に関しては、こちらの記事にて詳しく解説しております。
併せてチェックしてみてくださいね。
1-2.肌に合わない成分が入っている
化粧水に肌に合わない成分が入っている場合も、ヒリヒリすることがあります。
アルコールなどの刺激を感じやすい成分や、アレルギーを引き起こす成分が、人によってはヒリヒリすることがあるのです。
肌は個人差があり、合わない成分も人それぞれ。
また同じ成分でも、その日の体調や肌の調子によって、ヒリヒリを感じてしまうこともあります。
のちほど、ヒリヒリしやすい成分をご紹介しますので、参考になさってくださいね。
1-3.季節の変わり目
季節の肌変わり目で肌荒れしていると、化粧水で肌がヒリヒリすることがあります。
たとえば花粉の時期。
くしゃみや鼻水だけでなく、肌がアレルギー反応を起こす「花粉皮膚炎」というものがあります。
そのような時期は、普段使っている化粧水が急にヒリヒリしてしまうこともあります。
1-4.製品の劣化
製品自体が劣化した場合も、肌に刺激となることがあります。
開封してから時間が経ちすぎていたり、保存状態が悪いと、製品が劣化してしまうので注意が必要です。
・使用期限
特別な記載がない限り、化粧水は開封後1年、製造年月日から3年のうちに使い切るようにしましょう。
また、使用期限内であっても、空気や細菌にさらされて劣化することもあります。色や臭いが明らかにおかしくなっている場合は、使用を中止しましょう。
・保管場所
高温多湿の場所を避け、直射日光の当たらない風通しの良い場所に保管することも大切。
商品によっては冷蔵保存が推奨されている場合もあるので、そのような場合はメーカーの指示に従ってくださいね。
化粧水の使用期限については、こちらの記事にて詳しく解説しております。
2.ヒリヒリしやすい化粧水の成分
一般的にヒリヒリしやすいといわれている化粧水の成分には、どのようなものがあるのでしょうか。
具体的にチェックしていきましょう。
2-1.アルコール
ヒリヒリしやすい成分としてまず挙げられるのがアルコール。
成分表に記載されている「エタノール」や「イソプロパノール」などが該当します。
これらは肌を乾燥させ、刺激を与えることがあります。
2-2.香料
香料も、人によってはヒリヒリすることがある成分。
個人差はありますが、合成香料や柑橘系のオイル、ラベンダーやローズなどの天然香料も、刺激となることがあります。
2-3.メントール
収れん化粧水に配合されているメントールも、肌をヒリヒリさせる可能性がある成分。
収れん効果や清涼感を与えてくれる成分ですが、人によっては刺激を感じることがあります。
2-4.パラベン
合成防腐剤のひとつであるパラベンも、人によっては刺激を感じる可能性がある成分。
製品の品質を保つために有効に働きますが、敏感肌の方やアレルギーを持つ方は、刺激を感じることがあります。
2-5.ビタミンC
ビタミンCはすぐれた美肌効果を持つ成分として知られていますが、刺激も強い成分。
とくにビタミンC誘導体ではなく、ビタミンCそのものであるピュアビタミンCは刺激が強くなります。
濃度が高ければ高いほど、刺激も強くなるので慎重に取り入れるようにしましょう。
2-6.レチノール
レチノールは、しわやシミなど気になるエイジングサインにアプローチしてくれる近年大注目の成分。
しかし、赤みやかゆみ、ピリピリ感など刺激が起こりやすい成分でもあります。
低濃度のものから始めるなどして慎重に取り入れる必要があります。
レチノールに関しては、こちらの記事にて詳しく解説しております。
3.ヒリヒリしたときの対処法
万が一化粧水で肌がヒリヒリしてしまった場合は、どのように対処したらよいのでしょうか。
具体的な対処法をお伝えしていきます。
3-1.水で洗い流す
ヒリヒリ感が続くときは、水でやさしく洗い流しましょう。
症状がすぐに落ち着けばよいのですが、ヒリヒリした状態がずっと続いたり、赤みやかゆみなど他の症状が出てきている場合は、化粧水の成分を肌からオフすることで、ヒリヒリ感を軽減できると考えます。
その際、ゴシゴシ洗うのは絶対にNG。
余計に肌に刺激を与えてしまうので、やさしく洗い流しましょう。
3-2.冷却する
ヒリヒリしている部分を冷却するのも一手。
保冷剤を包んだタオルや、冷たいおしぼりなどをヒリヒリする部分にやさしく当てて冷却してみると、痛みが和らぐことがあります。
3-3.使用を中止する
化粧水でヒリヒリしてしまったときは、使用を中止することも大切。
ヒリヒリは好転反応ではなく、肌からのSOS。
使い続けることで、思わぬ肌トラブルにつながる可能性があります。
速やかに使用を中止しましょう。
その際、破棄する前に、次のような方法をするのもおすすめです。
・成分をチェックする
まずは、成分をチェックしてみましょう。
どの成分に反応しているかを特定するのは難しいものですが、過去に同じようなヒリヒリを感じたときと同じ成分が入っていたり、ヒリヒリしやすいと言われる成分が入っていないかチェックすることで、今後の肌トラブルを避けられるようになるでしょう。
・肌が調子のいい時期に、再度試してみる
季節の変わり目などで肌が荒れていてヒリヒリしてしまった場合は、調子が良い時に再度試してみるという方法もあります。
できればパッチテストを行い、大きな肌トラブルに繋がらないように、慎重に取り入れるようにしましょう。
・ボディに使い回す
顔はヒリヒリするけどボディには問題なく使えるという場合は、ボディの保湿に使い回すのもおすすめです。
3-4.メイクはお休み
ヒリヒリした状態が続いているときは、できればメイクお休みしましょう。
肌への負担を減らすことができ、回復が早くなります。
また肌荒れしている状態でメイクをすると、普段問題なく使えていたメイクアップ化粧品が刺激になることもあります。
肌にやさしい日焼け止めだけで過ごすなど、できるだけ肌に負担をかけないようにしましょう。
3-5.改善しない場合は皮膚科へ
なかなか症状が改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。
皮膚科受診の目安は次のとおりです。
- 数日、ヒリヒリが治まらない
- 赤み、湿疹、かぶれ、かゆみなどの他の症状が出てくる
その際、ヒリヒリするようになった原因の化粧水を持って、受診するとよいと思います。
4.肌にやさしい化粧水の選び方
肌にヒリヒリしない化粧水はどのように選べばいいのでしょうか。
選び方のポイントをいくつかお伝えしていきます。
4-1.添加物が少ないものを選ぶ
添加物が少ない化粧水は、ヒリヒリするリスクが低いのでおすすめ。
- アルコールフリー
- 香料フリー
- 鉱物油フリー
- パラベンフリー
記載されている製品は、ヒリヒリするリスクが低くなるでしょう。
4-2.スティンギングテスト済みと記載されている製品
「スティンギングテスト済み」と記載されている製品もおすすめ。
スティンギングテストとは、敏感肌の方を対象にした、かゆみやヒリヒリ感を評価する感受性テストのこと。
このテストをクリアしている製品は、ヒリヒリする可能性が低いと言えるでしょう。
4-3.肌に合わない成分が入っていないものを
肌に合わない成分を把握しておき、それが配合されていない製品を選ぶことも大切。
合う・合わないは個人差があるので、「敏感肌用」「低刺激」「〇〇フリー」を記載されている製品でも、合わないことはあります。
ご自身が肌荒れしたことがある成分はしっかり把握しておき、今後の化粧品選びに役立てましょう。
5.まとめ
今回は、「化粧水がヒリヒリするのは効いている証拠?」という疑問にクローズアップしてきました。
化粧水がヒリヒリするのは、効いているからではなく、肌のSOS。
「これ以上塗布しないで」、というサインであることがほとんどです。
今回、アルコールなどの添加物やビタミンCなど刺激の強い成分など、刺激が出やすい成分をご紹介しました。
もし化粧水で急に肌がヒリヒリしてしまったら、今回ご紹介した適切な対処法で悪化させないようにしてくださいね。