毛穴パックやピンセット、スティックなどで「大きな角栓が取れた!」なんてこと、ありませんか?
すっきりして気持いいのもつかの間、やがて肌が赤くなってしまったり、毛穴がぽっかり空いたまま元に戻らない、という肌トラブルを経験された方もいらっしゃるかもしれません。
過去に私も毛穴パックをよく使っていました。
ゴソッと白や黒の角栓が取れるので気持ちがよかったのですが、そのあと決まって皮膚がピリピリしてしまうんです。
実は、角栓が取れたときは、肌がとても無防備な状態。
丁寧なアフターケアが必要だったのです。
本来であれば、無理やり大きい角栓を除去するのはおすすめできませんが、もし取ってしまったときは、丁寧なアフターケアによって、その後の肌に差がつきます。
今回は、そんな大きな角栓が取れたときのアフターケアを徹底解説。
- 角栓はどうしてできるの?
- 大きい角栓が取れたとき、毛穴はどうなってる?
- 角栓が取れた毛穴を、そのまま放置するとどうなる?
- 大きい角栓が取れたときのアフターケアが知りたい
- 毛穴のこと、皮膚科に相談するのもアリ?
このような疑問をお持ちの方は、ぜひ読んでみてくださいね!
Contents
1. 角栓の正体
角栓が取れたときのアフターケアをご紹介する前に、まずは角栓とは一体どのようなものなのか、その正体を探っていきましょう。
1-1.角栓ができるメカニズム
まずは、角栓ができるメカニズムについてお話させていただきますね。
毛穴の奥には、「皮脂腺」というものがあり、そこから皮脂が分泌されます。
皮脂は膜となって、肌を外的刺激から守ってくれる大切な存在。
しかしその皮脂が、何かしらの原因で過剰に分泌されると、毛穴の中のターンオーバーが乱れます。
それによってできた古い角質と、皮脂が混ざり合い、塊になったものが「角栓」の正体。
皮脂膜は肌を外的刺激から守るという役割がありますが、この角栓自体にも毛穴を守る役割があります。
外界には、花粉や細菌などいろいろな外的刺激がたくさん。それらが侵入しないように守ってくれているのです。
そのため、毛穴の中に角栓がつくられるのは自然なことだと考えましょう。
1-2.本来は自然と排出される
そんな私たちの肌を守ってくれている「角栓」。
本来であれば、ターンオーバーによって古いものから自然と排出されていきます。
しかし、以下のようなことが原因でターンオーバーが乱れてしまうと、排出に時間がかかってしまいます。
- 加齢
- 紫外線
- 間違ったスキンケア
スムーズに排出されなかった角栓は、やがて大きく飛び出したり、紫外線や空気に触れることで酸化して黒ずんでいきます。
こうして、肉眼でわかるくらい目立つようになってしまうのです。
2. 角栓を目立たせるNGケア
目立つようになった角栓は私たちを悩ませる存在。世の中にはさまざまな角栓ケアが飛び交っていますよね。
あなたも何かしらのケアを取り入れたことがあるかもしれません。
しかしセルフケアの中には、あまりおすすめできないものがあります。
- ピンセットで引き抜く
- スティックで押し出す
- シートタイプの毛穴パックで剥がし取る
- 指で押し出す
これらは次のような理由から、肌にダメージを与えてしまいます。
2-1.無理やり毛穴の奥の角栓まで除去してしまう
先述したように、本来角栓には毛穴を守るという立派な役割があります。
しかし、ピンセットやスティックなどで毛穴の奥の角栓まで無理やり除去してしまうと、毛穴を守ってくれている部分まで除去してしまうことに。
皮膚から飛びだして目立っている部分だけを除去できればいいのですが、それは至難の業。
つい角栓を取りすぎてしまうのが、これらのセルフケアにありがちな落とし穴なのです。
2-2.周りの皮膚を傷つけてしまう
またこれらのケアは、周囲の健康な皮膚を傷つけてしまうこともあります。
たとえばシートタイプの毛穴パック。
角栓が目立つ毛穴だけではなく鼻全体を覆うため、必要な角質まで一緒に剥がしてしまうことになるのです。
同様にピンセットやスティック、指で押し出すのも、角栓だけではなく周囲の皮膚にダメージを与えてしまい、ターンオーバーを乱す原因となってしまいます。
3.角栓が取れたあとの毛穴は無防備な状態
では大きな角栓が取れたあと、毛穴はどのようになっているのでしょうか。
とくに大きい角栓が取れたあとは、ぽっかり空いているように見えることがありますよね。
実はこれ、肌にとって無防備で危険な状態。
次のような危険にさらされているのです。
3-1.炎症が悪化する危険
無理やり角栓を押し出したり、引き抜いたあとの毛穴は、炎症が起きています。
炎症が悪化すると角層が厚くなり、再び毛穴詰まりを引き起こしてしまうことに。
3-2.細菌感染の危険
また、無防備にぽっかり空いた毛穴は、細菌感染の危険もあります。
本来は肌を守るという立派な役割がある角栓。
その角栓がなくなった肌は、細菌に感染するリスクが上がります。
そのリスクから毛穴を守るために、肌はまた角栓を作ろうと必死に皮脂分泌を促すように指令を出します。
やがて新たな角栓が大きく育ち、余計に目立ってみえてしまうようになるのです。
3-3.毛穴が開いたまま戻らなくなる
毛穴パックや指で押し出すなどして、無理やり角栓を取ると、毛穴の入り口が広がってしまうことがあります。より大きな角栓ができてしまい、毛穴が開いたまま元に戻らなくなるというリスクも。
これらの肌トラブルを未然に防ぐために、次章でご紹介するアフターケアで、ダメージを最小限に抑えるようにしましょう。
4.大きい角栓が取れたときのアフターケア
それでは、具体的に大きい角栓が取れたときのアフターケアをご紹介します。
毛穴が無防備な状態を長引かせないように、大きい角栓が取れたあと、なるべく早めに対処するようにしましょう。
4-1.ぬるま湯でやさしく洗顔
大きい角栓が取れたあとに、まず行いたいのが「洗顔」です。
洗顔によって清潔な状態にして、角栓が取れてぽっかり空いた毛穴の炎症を抑えて、細菌感染を防ぎましょう。
- ぬるま湯で軽く予洗いする
- 泡立てネットを使い、洗顔料をよく泡立てる
- 角栓が取れた場所に泡をのせる
- ゴシゴシこすらないように、泡を転がすようにやさしく洗う
- ぬるま湯で洗い流す
ゴシゴシ洗ってしまうと、摩擦が起きてしまいます。
摩擦が起きると炎症を悪化させてしまい、さらに角質を厚くしてさらなる毛穴の詰まりを引き起こす可能性も。
指と肌がこすれないようにしっかり泡立てて、やさしく洗うように心がけてくださいね。
4-2.冷やす
洗顔で肌が清潔な状態になったら、角栓が取れた部分に冷水をかけて冷やします。
洗顔前に、氷水を作っておいてもよいでしょう。
角栓が取れた場所は、炎症が起きている状態。
冷やすことで、その炎症を抑えることができるのです。
また、無防備に広がった毛穴をキュッと引き締めることができます。
冬場などは冷水を使うのが辛いと思いますが、大きな角栓が取れた部分だけでかまいませんので、冷水で引き締めてあげてくださいね。
氷水で冷やしたスプーンを当てて冷やす、という方法もあります。
その際は、清潔なスプーンを使用して、摩擦が起きないようにそっと肌に当てるようにしましょう。
4-3.やさしく水分を拭き取る
冷水で引き締めたあとは、やさしく水分を拭き取ります。
水分は肌に残ったままだと、その水分が蒸発するときに一緒に肌の水分を奪ってしまいます。
乾燥の原因になるので、しっかり拭き取るようにしましょう。
清潔なタオルで、上からやさしく押さえるように水分を拭き取ります。
ゴシゴシとタオルを滑らせると、摩擦を引き起こして炎症を悪化させてしまうので注意しましょう。
ちなみに私は、角栓ケアのあとはいつもの洗顔よりもより「やさしく」を意識して、肌触りのいいやわらかいティッシュで押さえて、水分を拭き取るようにしていますよ♪
4-4.念入りに保湿
水分を拭き取ったら、次に行うのは「保湿」です。
肌が乾燥しすぎると過剰な皮脂分泌を起こします。
これが、新たに角栓を作る原因となってしまうので、しっかり保湿しましょう。
まずはローション。
吸い込まなくなるまで、何度か重ねづけをして、満たしてあげることが大切です。
また塗る際も、摩擦が起きないように、やさしくプレスするように行います。
次に、乳液やクリームなどの油分で蓋をします。
うるおいで満たされた毛穴は、ふっくらして目立ちにくくなります。
大きい角栓が取れたときは、いつも以上に入念に行うように心がけましょう。
5.症状が改善しないときは皮膚科へ
・毛穴がぽっかり空いたままで塞がらない……。
・炎症が悪化してしまった!
そのようなときは、専門家に頼るのも一手。
広がってしまった毛穴や炎症が悪化してしまっている毛穴の改善には、セルフケアでは限界があります。
エステ、一般皮膚科、美容皮膚科などいろいろありますが、なかでも毛穴でお悩みの際におすすめなのが美容皮膚科です。
美容皮膚科では、医師の診療のもとで、医療機器や薬剤を使うことができます。
より安全で確実なケアといえるでしょう。
保険適用にならないことも多く、ダウンタイムなどのデメリットもありますが、確実に美しい肌を目指したいときには近道だといえます。
6.まとめ
今回は、大きい角栓が取れたときのアフターケアについて解説してきました。
角栓を無理やりとったあとの毛穴はとても無防備な状態。
炎症の悪化や細菌感染のリスクがあります。
また放置することで、毛穴がぽっかり開いたままもとに戻らなくなる危険も。
角栓が取れたあとには、やさしい洗顔で清潔にして、冷水で毛穴を引き締め、入念に保湿することが大切です。
セルフケアに限界を感じたら、美容皮膚科に相談するのも一手。
医師の診療のもとで、医療機器や薬剤を使うことができ、安全で確実なケアができます。
ご自身の肌の状態に合わせて、適切なケアを選んでくださいね。