まるで惑星のように表面がデコボコしてしまう「クレーター肌」。
男女に共通する、深刻な肌悩みのひとつですよね。
一度できてしまったクレーターはメイクでも隠しにくく、セルフケアでの改善も難しい、深刻な肌トラブルです。
そんな手強いクレーターは、早めの対策が鍵。
できるだけクレーター肌にならないために、正しいスキンケアを実践していくことが大切です。
もし既にクレーター肌になってしまった場合も、美容医療により改善することも可能。
今回は、そんなクレーター肌の予防&改善策について解説していきたいと思います。
- クレーター肌ってどんな状態?
- クレーター肌はどうしてできてしまうの?
- クレーター肌にならないためにはどうしたらいい?
- クレーター肌の改善方法はある?
このような疑問をお持ちの方は、ぜひお読みくださいね!
Contents
1. クレーター肌の原因はニキビの悪化
「クレーター肌」とは、一体どのような肌を指すのでしょうか?
その概要をチェックしておきましょう。
1-1.クレーター肌とは
クレーター肌とは、惑星の表面のように、肌がデコボコしてしまっている肌。
ファンデーションやコンシーラーで隠そうとしても逆に目立ってしまったり、セルフケアではなかなか改善が難しい肌トラブルのひとつです。
皮脂分泌の盛んな男性にも見られる症状で、老若男女問わず直面する可能性があるという点も、クレーター肌の特徴です。
1-2.クレーター肌の原因はニキビの悪化
ではなぜ、クレーター肌になってしまうのでしょうか。
その主な原因は「ニキビの悪化」。
ニキビの炎症が強くなると、毛穴の壁がダメージを受けて、広がってしまいます。
こうして毛穴がへこんで陥没してしまったのがクレーターの正体。
ニキビが治ったあとに、でこぼこの肌ができあがってしまうのです。
1-3.クレーター肌になりやすいニキビとは?
ただし、すべてのニキビがクレーターになるわけではありません。
ニキビとひとえにいっても、実は次のような種類があります。
- 白ニキビ……ニキビの初期段階
- 黒ニキビ……白ニキビが酸化して黒ずんだニキビ
- 赤ニキビ……炎症を伴うニキビ
- 黄ニキビ……膿がたまるニキビ
白ニキビは初期段階ですが、症状が悪化すると黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビと悪化していきます。
この中で、クレーターになりやすいのが赤ニキビと黄ニキビ。
赤ニキビまで進行して炎症が強くなると、毛穴の壁がダメージを受けてクレーターに繋がることがあるのです。
そのため、クレーター肌にならないためには、ニキビケアをしっかり行い悪化させないことが大切です。
2.乾燥や加齢でデコボコ肌になることも
先述したようにクレーター肌はニキビの悪化が主な原因です。
しかし、同じように肌がデコボコしてしまう原因はあります。
それが次の2つです。
2-1.乾燥
肌がデコボコしてしまう原因のひとつに「肌の乾燥」があります。
乾燥肌の人は毛穴が目立ちにくいため、デコボコ肌とは無縁のように思われます。
しかし、肌が乾燥しすぎると、それをカバーしようと過剰な皮脂分泌が起きて、毛穴が開いたりニキビができてしまうことも。それらが肌のデコボコに繋がってしまいます。
一年を通してしっかり保湿を行い、バリア機能のある角質を育てていくことが大切です。
2-2.加齢
肌がデコボコしてしまう、もうひとつの原因が「加齢」。
加齢により、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなどが減少して、肌がたるんでしまいます。
毛穴周りの皮膚が毛穴に落ち込んで毛穴が開いて見えたり、毛穴同士が帯状に連なってしまうのです。
3.クレーター肌の予防法① ニキビを作らせない
一度できてしまうとなかなか改善が難しいクレーター肌。
日頃から正しいスキンケアで、ニキビを作らせないことが大切です。
ニキビは、過剰な皮脂分泌で毛穴に皮脂が詰まったり、毛穴の出口の角質が厚くなって毛穴が塞がり、アクネ菌が増えることでできてしまいます。
ニキビを作らせないために、次のようなことを心がけていきましょう。
3-1.正しい洗顔
ニキビを防ぐために、まず身につけたいのが「正しい洗顔」。
しっかり洗顔することで、過剰な皮脂を取り除きます。
しかし、ゴシゴシ洗いや熱いお湯でのすすぎなどで、肌を乾燥させてしまうと、過剰な皮脂分泌を招いて、ニキビを作ってしまうこともあるのです。
次のポイントに留意して、朝・晩、やさしい洗顔を身につけましょう。
- ぬるま湯で軽く予洗いする
熱すぎるお湯は肌を乾燥させます。ぬるま湯で軽く洗いましょう。 - 洗顔料をしっかり泡立てる
泡立てネットを使って、水を加えながら空気を含ませるように泡を作ります。 - Tゾーンを洗う
できるだけ摩擦が起きないように、皮脂の多いTゾーンからやさしく押し洗いします。 - Uゾーンや目の周りを洗う
同様に摩擦に気をつけながら、Uゾーンと目の周りなどの細かい部分を洗います。 - ぬるま湯でやさしく洗い流す
シャワーをそのまま顔に当てるのはNG。
手にぬるま湯をすくって、やさしくすすぎましょう。 - やわらかく清潔なタオルで拭き取る
雑菌が入らないように、清潔なタオルを使いましょう。
ゴシゴシこするのではなく、やさしく押さえるように、水分を拭き取ります。
泡立てる時間がない方や、毛穴の汚れが気になる方は、私が愛用しているパックタイプの洗顔もおすすめ!
泡立てる必要がなく、たった15秒で洗い流しOK。
クレイと酵素によって、毛穴の汚れを分解&吸着してくれてとてもスッキリします。
ニキビ予防にもぴったりなので、こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
3-2.保湿
ニキビを作らせないためには保湿も大切。
乾燥しすぎると、過剰な皮脂分泌を招きニキビができてしまうことがあるのです。
自分の肌質にあった基礎化粧品を選び、しっかり保湿していきましょう。
・オイリー肌の保湿
ニキビができやすいオイリー肌の人も、洗顔後、しっかり化粧水で保湿します。
皮脂を抑えるニキビケア用の化粧水などもあるので、ご自身の肌質に合ったものを探してみてくださいね。
乳液やクリームなど油分があるものは少量にしてもOK。
とくに皮脂分泌が多い人は、Tゾーンはごく薄めにつけるとよいでしょう。
・乾燥肌やインナードライの保湿
肌は乾燥しすぎると過剰な皮脂分泌が起きてニキビができることがあります。
乾燥肌やインナードライの方は、化粧水と乳液やクリームで、しっかり保湿を行いましょう。
肌がゴワゴワしてしまっているときは、ブースタ―オイルを使うのもおすすめ!
肌が柔らかくなって、その後の化粧水の浸透がアップしますよ♪
マスクによる乾燥にも強い味方になってくれるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
3-3.質の良い睡眠
ニキビを作らせないためには、質の良い睡眠も大切です。
眠っているあいだに、肌の修復をしてくれる成長ホルモンが分泌されるので、ニキビの予防&改善にもとても大切です。
かつては
「22時〜2時はお肌のゴールデンタイム!」
「お肌のためには8時間眠りましょう」
などと言われてきました。
しかし、これはあくまで目安。
成長ホルモンは、眠ってから3時間の間に大量に分泌されるので、寝入りにぐっすり眠ることが大切です。
- 眠る1時間前にはテレビやスマホの使用を中止する
- 間接照明などを使用して、部屋を暗くしておく
- 寝る前の過度の飲酒、カフェイン入りの飲み物は避ける
これらは寝つきをよくする方法の一つ。寝つきが悪い方や眠りが浅い方は、試してみてくださいね。
また、ニキビを作らせないためには、必ずメイクを落としてから眠ることも重要。
汚れた化粧品やほこりなどが肌に付着したまま眠ると、ニキビの原因となってしまいます。
たとえナチュラルメイクでも、必ずメイクを落としてから眠るようにしましょう。
3-4.バランスのよい食事
ニキビを作らせないためには、バランスのよい食事をすることが大切。
脂っこい食事や添加物の多いインスタンドフードなどを食べ過ぎると、ニキビができやすくなってしまいます。
おすすめは和食。
比較的、脂質も少なく栄養バランスが整いやすいのです。
自炊の機会が増えている今日、肌が喜ぶ和食でニキビができにくい肌を作ってあげてみてはいかがでしょうか。
3-5.便秘の改善
女性に多い「便秘」もニキビの大敵。
腸に便が長く留まっていると、肌のターンオーバーが乱れて、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなってしまうのです。
次に挙げるのは、便秘の予防&改善に効果的な方法です。
- 水分をしっかり摂る
- 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく食べる
- 発酵食品を食べる
- よく噛んで食べる
- 適度な運動をする
普段便秘をしやすい方は、ぜひ積極的に試してみてくださいね。
3-6.ストレスケア
過剰なストレスもニキビを招く原因のひとつ。
ホルモンバランスが崩れ、ターンオーバーも乱れるなどして、ニキビができやすくなってしまいます。
自分に合ったストレス解消法を見つけて、こまめに解消するようにしていきましょう。
また、暑い、寒い、痒いなどの身体的不快感もストレスに繋がります。
クレーター肌にならないためにも、よく体の声を聞いて、できるだけ心地よい状態を作ってあげてくださいね。
4.クレーター肌の予防法② できてしまったニキビを悪化させない
万が一ニキビができてしまったときは、できるだけ進行させないことが大切。
次のポイントを意識して、クレーターが残らないように気をつけましょう。
4-1.ニキビを潰さない
クレーター肌にならないために、絶対にしてはいけないことがあります。
それはニキビを潰すこと。
ニキビを潰すと盛り上がりが目立たなくなって、早く治るような気がしてしまいますよね。
(実は私も思春期のころやったことがあります……)
でもそれは、とても危険な行為!
たとえ赤ニキビにまで進行していなくても、指についている雑菌が入り込んで炎症を悪化させる可能性があるからです。
また、爪で深く傷がついてしまうと、毛穴がダメージを受けてしまうことも。
どんな小さなニキビでも、絶対に潰さない。
それがクレーター肌にならないための鉄則です。
4-2.紫外線対策をする
クレーター肌にならないためには、ニキビを紫外線にさらさないことも大切。
紫外線が当たると、ニキビの炎症が悪化してしまうこともあるからです。
ニキビがある肌は敏感になっているので、次のポイントに注意して日焼け止めを使いましょう。
・フレッシュな日焼け止めを使う
開封してから月日が経っているものは、製品が劣化しています。一度手に触れている場合は、雑菌が繁殖しているのでニキビの悪化の原因になる可能性も。
昨年買って使いかけのまま残った日焼け止めなどは使わず、新鮮な日焼け止めを使うようにしましょう。
・ノンコメドジェニックテスト済み
「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載されているのは、ニキビの原因になる「コメド」を発生させやすい成分が配合されていないということ。
ニキビができやすい方は、このような日焼け止めもおすすめです。
・紫外線吸収剤不使用
紫外線吸収剤は、肌が敏感な方には刺激になることがあります。
ニキビの炎症が強い場合は、紫外線吸収剤不使用の日焼け止めもよいでしょう。
かつては、紫外線吸収剤不使用の日焼け止めは白浮きしてしまうことが多く嫌厭されていましたが、今ではナチュラルな仕上がりになるものも増えています。
4-3.ニキビがなかなか治らない場合は皮膚科を受診する
ニキビが悪化してしまったときは、皮膚科を受診することも大切。
- ニキビがなかなか治らない
- ニキビを繰り返す
- ニキビが化膿してしまった
このようなときは、皮膚科に診てもらいましょう。
塗り薬や飲み薬など、適切な薬が処方されて、悪化を防ぐことができます。
5.クレーター肌の改善
既にできてしまったクレーターには次のような対策があります。
5-1.医療機関によるクレーター肌治療
クレーターになってしまった肌は、化粧品でのセルフケアでは限界があります。
そのため、医療機関での治療が必要。
主に次のような方法があります。
- ケミカルピーリング
- 塗り薬(レチノイン酸)
- フラクショナルレーザー
- ダーマペン
ただし、肌に一時的な負担がかかるので、肌が敏感な方は適さない場合も。
費用やダウンタイムも生じるので、皮膚科の先生としっかりと相談の上、行うようにしましょう。
5-2.クレーター肌を目立たなくさせるメイク
美容医療をするほどでもない……という場合は、メイクで目立たなくさせることもできます。
使用するのは、毛穴の凹凸を隠してくれる化粧下地。
クレーターが気になる部分に、スポンジでふんわり乗せていきます。
へこんでいる部分を埋めていくので、ある程度の量が必要になります。
毛穴に押し込まずに、やさしく乗せていくイメージで埋めていきましょう。
その後、顔全体にパウダーファンデーションを乗せたら完成。
マットに仕上がるので自然な仕上がりではありませんが、ある程度隠すことはできます。
マットな仕上がりが苦手でできるだけナチュラルに仕上げたいなら、クッションファンデがおすすめ。
完全には消えませんが、つやで飛ばしてクレーターを目立たなくさせることが可能です。
浅めのクレーターには効果的といえるでしょう。
6.まとめ
今回は、肌が惑星の表面ようにデコボコになってしまう「クレーター肌」について解説してきました。
クレーターの正体は「ニキビ跡」。
ニキビが悪化して、毛穴がダメージを受けることで、クレーター状に広がってしまうために起こります。
また、乾燥や加齢などによって、肌のデコボコを招いてしまうことも。
クレーター肌は現代の美容医療で治すことは可能。しかし、それなりの時間と費用がかかります。
クレーター肌にならないように、正しいスキンケアや生活習慣の改善で、予防することが何よりも大切。
とても基本的なことですが、クレーター肌になってしまってからでは大変ですので、できるだけセルフケアして肌を守っていきましょう。