乾燥肌に絶大な効果を発揮する美肌成分「セラミド」。
セラミド配合の基礎化粧品は数年前から大ブームとなり、今も人気を集め続けています。
一方で、セラミドを食べ物や飲み物からも摂取できることをご存じですか?
実はセラミドを多く含んでいる食材は、意外にも私たちの身近に存在するんです。
ちなみに、私も長年乾燥肌で悩んできた一人。
数年前からセラミド美容液を愛用しているので、肌が粉吹くほどの乾燥とは無縁になりましたが、長時間のマスクの着用で、近頃は口周りの乾燥が気になるようになりました。
せっかく自炊の機会も増えているこの時期。
内側からもセラミドを増やしてみたいと思い、「セミ活」と称してセラミドを含んだ食事を積極的に食べるようにしています。
今回は私と同じようにお肌の乾燥に悩むあなたのために、セラミドを食べて飲んで、内側から乾燥肌を撃退する方法をご紹介!
- セラミドってなに?
- セラミドを増やす食べ物や飲み物を知りたい!
- セラミドを口から摂るメリットとは?
- セラミドは、塗るのと飲むの、どっちが正解?
- セラミドを多くとれる献立を教えて!
このようにお考えの方は、ぜひお読みくださいね。
セラミドへの知識を深めて、内側からのセラミドケアで全身丸ごとうるうるにしちゃいましょう♪
Contents
1. セラミドってなに?
まずは、セラミドとは一体どのようなものなのか、その正体を把握しておきましょう。
1-1.セラミドとは
「セラミド」とは、私たちの肌にある保湿因子のひとつ。
私たちの肌は、
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
の3つの層をなしています。
その中で、一番外側にあるのが表皮です。
表皮は
- 角質層
- 顆粒層
- 有棘層
- 基底層
の4つの層からできています。
この中で、セラミドが存在するのは角質層。
表皮の中でも最も外側にある部分です。
角質層はわずか0.02mmほどの厚さですが、拡大して見てみると、次のような構造になっています。
角質細胞とよばれる細胞がレンガのように積み重なっていますね。
その角質細胞の間を埋めているのが、「細胞間脂質」です。
細胞間脂質は、セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸など、いくつかの成分でできています。
この中でも、細胞間脂質の約半数を占めているのが「セラミド」なのです。
1-2.セラミドの働き
セラミドは、私たちの肌で一体どのような役割を果たしているのでしょうか。詳しくチェックしていきましょう。
・水分を保持する
セラミドの働きとしてまず挙げておきたいのが、水分を保持するという役割。
セラミドは水分をしっかり挟み込むことができます。
成分によっては、水分を引き寄せたり、水分を抱え込むなど、いろいろな方法で水分を保ちますが、この「挟み込む」という働きはとても強力。しっかり水分の蒸発を防ぎ、みずみずしい肌をキープしてくれるのです。
・バリア機能を高める
さらに、セラミドは肌のバリア機能を高める役割もあります。
バリア機能とは、ほこりや花粉、乾燥した空気や紫外線などあらゆる外部刺激から肌を守ってくれる働きのこと。
セラミドがしっかり満たされている肌は、こうした外界の刺激に強く、刺激によるかゆみや炎症などのトラブルが起きにくいのです。
1-3.セラミドが減る原因
このように、健やかな肌には欠かせないセラミドですが、残念ながら減ってしまいます。
どのような理由で減ってしまうのでしょうか。詳しく探っていきましょう。
・加齢
まず誰もが避けられない理由として挙げられるのが「加齢」。
加齢とともに、ターンオーバーが遅くなったり乱れたりすることで、セラミドの合成力が低下してしまうのです。
ちなみにセラミドの量は赤ちゃんのころがピーク。そこから徐々に減っていきます。
とくに急激に減少するのは30〜40代。
そして50代になると20代の約半分くらいになってしまうと言われています。
たしかにもともと乾燥肌だった私の肌も、30代くらいから悪化。40代に入ってからは、乾燥に加えて刺激にも弱くなったように思います。
おそらく年齢と共にセラミドが減っていったことが、原因の一つと言えるでしょう。
・間違ったクレンジングや洗顔
また、クレンジングや洗顔もセラミドを減らす原因のひとつ。
ゴシゴシと強くこすったり、長く洗いすぎたり、熱いお湯ですすぎをしすぎると、セラミドが洗い流されてしまうのです。
こすらないように、やさしく丁寧にクレンジングや洗顔をすることが、セラミドを減らさないためには重要です。
・ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーの乱れも、セラミドを減らす原因です。
ターンオーバーの乱れは、先述したように加齢によって引き起こされますが、それ以外にも次のようなことも原因となります。
- 睡眠不足
- 栄養バランスの悪い食事
- ストレス
- 喫煙
- 紫外線
- 乾燥
これらによって、ターンオーバーが乱れるとセラミドの合成力が低下してしまうのです。
2.セラミドを増やす2つの方法
残念ながらあらゆる原因で減少してしまうセラミド。
しかし、諦めなくても大丈夫!セラミドは「外から補うことができる成分」なんです。
セラミドの補い方としては、大きく分けて2つあります。
2-1.セラミドを塗る
まず最もポピュラーで効果の出やすいのは、セラミドが配合された化粧品を肌に塗る方法。
うるおいが欲しい部分にピンポイントでアプローチできるため、即効性があり、変化がわかりやすいというメリットがあります。
ただし、その際に意識したいのはセラミドの種類です。
セラミドとひとえにいっても、いくつか種類があります。
それによって、保湿力に違いがあるので、もし乾燥肌を治したいのであれば「ヒト型セラミド」がおすすめ!
その理由については、こちらの記事に詳しく記載しておりますので、併せてチェックしてみてくださいね。
2-2.セラミドを飲食で摂取する
そしてもう一つが、セラミドを飲食で摂取する方法。
これが今回詳しくご紹介する方法です。
セラミドを飲食で摂取する最大のメリットは、「全身を丸ごとケアできる」という点。
セラミド化粧品は、乾燥が気になるところにピンポイントで塗ることができますが、全身に塗るのはコスト的にも手間からみても、なかなか現実的ではありません。
一方、セラミドを内側から摂取すると全身の皮膚にセラミドを送ることができます。
背中やお尻、頭皮など、なかなかケアのできないパーツの乾燥が気になるという方にはうってつけ。
デメリットとしては、効果がわかりにくいということ。
実際、セラミド配合のサプリメントを飲んだところで、どの部分にどのくらいのセラミドが増えたのかは、正直わかりません!(苦笑)
また体内で消化・排出されてしまう分もあるため、摂取したセラミドがそのまま肌のうるおいに効果を発揮するとは言い難いのです。
以上のように、この2つのアプローチには、それぞれ違うメリットがあります。
どちらが正解というわけではありませんが、直接塗った方が、肌には効果が出やすいといわれています。
もちろん内側からの摂取も全身をケアできるという素晴らしいメリットがあるので、ご自身の肌の悩みやライフスタイルに合わせて、お好きな方法を選んでくださいね。
もちろん、外側からと内側から、両方取り入れてもOKです。
3.セラミドを増やす食べ物
セラミドを増やす食べ物には、一体どのようなものがあるでしょうか。具体的にチェックしていきましょう。
3-1.セラミドを多く含む食べ物
まずは「セラミドを多く含む食べ物」をご紹介します。
・こんにゃく芋
・米
・小麦
・ごぼう
・ワカメ
・ひじき
こんにゃくは植物性グルコシルセラミドを多く含む食材として、注目の食材。
中でも「生芋こんにゃく」と記載されているものがおすすめです。
生芋こんにゃくとは、昔ながらの生芋をすり潰す製法でつくられたこんにゃく。
現在はこんにゃくを粉状にしてから作るのが一般的ですが、生芋こんにゃくはすり潰す製法なので、より風味がよく歯ごたえがあります。
この生芋こんにゃく100g中に、1日に必要な量のセラミドが含まれているといわれています。
この使いきりサイズのこんにゃくが130gなので、7割ほど食べればいいという計算になりますね。
さすがに、この7割を一回で食べるのは多すぎる気がしますが……。こまめにこんにゃく料理を食べてみようと思いました。
3-2.セラミドの生成をサポートする食べ物
また、次のようなセラミドの生成をサポートしてくれる食材を摂取するのもおすすめ。
・抗酸化作用のある食べ物
紫外線やストレス、喫煙など、さまざまな要因で体内に発生する活性酸素は、セラミドの生成を邪魔してしまいます。
抗酸化作用のある食べ物をとることで、活性酸素を除去して、セラミドがスムーズに作られる環境をつくってあげましょう。
抗酸化作用のある食べ物は次のようなものです。
- にんじん
- かぼちゃ
- ケール
- いちご
- ブロッコリー
主に緑黄色野菜です。彩の良い食事を摂ることの大切さを感じますね。
・血行を促進する食べ物
血行を促進する食べ物もおすすめ。血行がよくなるとセラミド分解によって生じたスフィンゴシンをよりスムーズに、肌へ届けることができるのです。
血行を促進する食べ物は、以下の通りです。
- 玉ねぎ
- 納豆
- 青魚
- にんにく
- じゃがいも
- キャベツ
- アーモンド
抗酸化作用のある食べ物や、血行を促進する食べ物は、美肌を作る上で重要な成分。
乾燥肌でなくても、毎日積極的に取り入れたい食材です。
3-3.セラミドを増やす献立の一例
以上の食材を組み合わせて、セラミドを摂取しやすい献立を考えてみました!
- 鶏ごぼうこんにゃく(こんにゃく芋・ごぼう)
- ひじきの炊き込みごはん(ひじき・にんじん・米)
- ワカメとじゃがいもとたまねぎの味噌汁(ワカメ・じゃがいも・たまねぎ)
- かぼちゃの煮物(かぼちゃ)
ザ・和食ですね。
見た目は地味ですが、週に1度はこんな「セラミドUP定食」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
4.セラミドを増やす飲み物
次にご紹介するのは、セラミドを多く含む飲み物。
セラミドを多く含む飲み物は、次のようにとても身近なものばかりです。
- 牛乳
- コーヒー
- 紅茶
- ウーロン茶
中でも注目したいのが、牛乳に含まれる「ミルクセラミド」。
これは、スフィンゴミエリンというセラミドを作る際に欠かせない成分を豊富に含んでいます。
ミルクセラミドのメリットは、植物性のセラミドよりも吸収率が高いという点。
ただし、肌の保湿に必要な量を牛乳だけで補うには、1日に1.2Lほど飲まなくてはなりません。
ちなみにこの明治おいしい牛乳は900mlなので、これを1本飲んでも足りないですね!
いくら牛乳が好きな人でも、難しい量です……。
やはりサプリメントや化粧品と組み合わせて摂取するのが望ましいでしょう。
5.セラミドを増やすサプリメント
手軽にセラミドを摂取したい場合は、サプリメントという近道もあります。
先述したセラミドを増やす食べ物・飲み物は、どうしても含有量が少なく、たくさん摂取しなければなりません。一方で、サプリメントであれば、手軽に必要な量を摂取できます。
食べ物・飲み物に加えて、足りない部分をサプリメントで補うといった使い方がおすすめです。
流通しているセラミド配合のサプリメントは、種類も豊富!
飲みやすさや手間、価格に違いがでてくるので、ご自身のライフスタイルに合ったサプリメントを探してみてくださいね。
5-1.ドリンク
ドリンクタイプは、手軽に摂取しやすいというメリットがあります。
基本的に小ぶりの瓶に入っており、ドリンク自体の量が少なめなので、食事を邪魔することもありません。
セラミド以外の美肌成分もまとめて摂取したい方にもおすすめです。
一方で、他のタイプに比べてやや割高なのがウィークポイント。
飲み続けるのであれば、1本あたりのコストが安くなるまとめ買いがよいでしょう。
5-2.錠剤やカプセル
錠剤やカプセルのタイプは、ドリンクタイプに比べて、シンプルかつリーズナブル。
商品によっては、余計なものは一切入れず、セラミドとセルロースのみでできているシンプルなものもあります。
コストを押さえてセラミドのみ摂取したいのであれば、このような商品もおすすめです。
デメリットは、飲む際に水が必要なところ。(商品によっては水なしで溶けるものもあります。)
また錠剤やカプセルの粒が大きいと、飲みにくさに繋がります。
錠剤やカプセルを飲み込むのに抵抗がなく、低コストで抑えたい人にはおすすめです。
5-3.パウダー
パウダータイプは、飲み物やスープなどに溶かして飲むことができます。
独特の味や風味もないので食事の邪魔にならず、取り入れやすいのがうれしいところ。
錠剤やカプセルに飲みにくさを感じている方には、おすすめです。
一方、溶かすという手間がかかるのがウィークポイント。
いちいち溶かす時間がない!という方は、やはりドリンクタイプが手軽でしょう。
6.まとめ
乾燥を防ぎバリア機能を高めてくれる美肌成分「セラミド」について解説してきました。
セラミドは、もともと肌にある成分。
いろいろな原因で減少してしまいますが、セラミド化粧品を塗ったり、セラミドを多く含む食品を摂取することで、セラミドを体内で増やすことができます。
セラミドを飲食でとることのメリットは、全身をケアできるということ。
一方で、効果がわかりにくいことや、体内で消化・排出されてしまう分もあるというデメリットもあります。
そのため、乾燥が気になる部分はセラミド化粧品を塗って、全身はセラミドを含む食事でアプローチしていく2本柱でいくのがおすすめ!
塗るセラミドについては、こちらの記事に詳しく記載しているので、併せてチェックしてみてくださいね。
外から中から、双方のアプローチでうるうる肌を手に入れましょう♪