膝裏がかゆいと感じることはありませんか?
膝裏がかゆいと、仕事や勉強に集中できなかったり、着たい服が着られないなど、生活に支障をきたすこともありますよね。
そんなやっかいな膝裏のかゆみ、なぜ起こるのでしょうか。
今回は、膝裏のかゆみの原因と対処法を徹底解説。
膝裏のかゆみを繰り返さないために、知っておきたい知識をまとめてご紹介します。
- 膝の裏がかゆいのはなぜ?
- 膝の裏がストレスでかゆくなることはある?
- 膝の裏のかゆみを治す方法は?
- 膝の裏がかゆいのは、ダニが原因?
- 膝裏がかゆいときの市販薬は?
- 膝裏が乾燥したときはどうしたらいい?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.膝裏のかゆみの原因
膝裏のかゆみには、次のようにさまざまな理由が考えられます。
1-1.肌の乾燥
膝裏のかゆみの原因のひとつが、肌の乾燥。
本来、健やかな肌は、バリア機能が正常に働いています。
このバリア機能は、水分の蒸発を防ぎ、外的刺激から内部を守る役割があります。
バリア機能を担っているのは、主に次の3つ
- 皮脂
- 天然保湿因子
- 細胞間脂質(セラミド)
これらはもともと肌に存在するものですが、加齢などさまざまな理由によって減少してしまいます。
すると、バリア機能が低下。
雑菌やほこり、衣服のこすれなどの外部刺激を受けやすい状態になってしまい、かゆみが発生してしまうのです。
1-2.紫外線
紫外線も膝裏のかゆみの原因のひとつ。
顔は入念にUVケアをしているけれど、膝裏のケアは適当……という方も多いのではないでしょうか。
肌は強い紫外線を受けると、水分を保持できなくなり、バリア機能が低下。
それにより、肌が乾燥してしまい、かゆみを伴うことがあります。
また人によっては、日光にアレルギー反応を起こす場合もあります。
1-3.摩擦
摩擦も、膝裏のかゆみを引き起こす原因。
衣服との擦れや、ナイロンタオルによるゴシゴシ洗いなどで、摩擦が起こります。
摩擦を受けると、皮脂や角質が剥がれ落ちてバリア機能が低下。
外的刺激に弱いデリケートな状態になってしまい、かゆみが発生します。
1-4.汗
膝裏のかゆみを引き起こす原因として、汗も挙げられます。
関節部分である膝裏は、汗が残留しやすいパーツ。
顔のように簡単に拭えないので、放置してしまいがちですよね。
汗には、塩分など皮膚に刺激を与える成分が含まれています。
これが肌に残留することでかゆみが発生します。
また湿度が低いときに汗をかくと、汗の蒸発が速まり、肌が乾燥。
それによりかゆみが発生することがあります。
1-5.アレルギー反応
膝裏のかゆみの原因として、アレルギー反応も挙げられます。
アレルギー物質は、次のように多岐に渡ります。
- 食物
- 植物
- 金属
- 化粧品
- 動物
- ハウスダスト
- 寒暖差
- 日光
など
アレルギー物質に対して、異常な反応をしてしまうのがアレルギー反応。
肌は過敏になり、かゆみを伴うことがあります。
またかゆみのほかにも、湿疹、ブツブツ、赤みなどの症状が現れることもあります。
1-6.虫刺され
虫刺されも、膝裏のかゆみの原因のひとつ。
- 蚊
- ブユ
- アブ
- ノミ
- ダニ
- ムカデ
- 毛虫
など、日常生活で刺されやすい虫は多く存在します。
1-7.ストレス
ストレスもかゆみの原因のひとつ。
ストレスが増加すると、体内の炎症反応が過剰になり、かゆみを感じやすくなります。
さらにかゆみ自体もストレスを悪化させる原因となるので、悪循環に陥ってしまうのです。
2. 膝裏のかゆみの対処法
以上のように、さまざまな原因で膝裏のかゆみが引き起こされます。
かゆみが起きたときは、次のように対処しましょう。
2-1.掻かない
膝裏のかゆみを悪化させないためには、できるだけ掻かないことが大切。
掻きむしると、一時的にかゆみは和らぎますが、結果的に皮膚が損傷。
炎症が広がったり、バリア機能が低下することで、かゆみが悪化します。
できるだけ、掻かないようにしましょう。
2-2.冷やす
とはいえ、掻きたい衝動を抑えるのは至難の業。
そんなとき有効なのが、冷却です。
かゆい部分を冷やすことで、血管が収縮して、かゆみを引き起こす物質が抑制。
炎症も和らぎ、一時的にかゆみを軽減することができます。
保冷剤をハンカチで巻いて当てるなどして、患部を冷やしましょう。
2-3.室温を下げる
膝裏にかゆみを感じるとき、室温を下げるのも一手。
体温が上がると血流が良くなり、かゆみが増すことがあります。
膝裏を直接冷やせないときなどは、室温を下げてみてくださいね。
2-4.水かぬるま湯で洗い流す
虫刺されによって膝裏がかゆくなった場合は、水かぬるま湯で洗い流しましょう。
虫に刺された部位には、虫の唾液や毒液が付着している可能性があります。
洗い流すことで感染リスクを抑え、かゆみを軽減させます。
2-5.重症な場合は皮膚科へ
かゆみが重症な場合は、皮膚科を受診しましょう。
かゆみの原因が特定できたり、適切な薬を出してもらうことで、早期改善につながります。
3. 膝裏のかゆみの予防法
膝裏のかゆみを繰り返してしまう人は、次のような方法で予防しましょう。
3-1.保湿
肌が乾燥している方は、入念な保湿をすることが大切。
膝裏を清潔にしたあと、ローションやクリームで保湿をしましょう。
なかでも乾燥肌には、バリア機能を正常にしてくれるセラミドを補給してあげると効果的。
セラミドは、角質で水分を挟み込んで蒸発を防ぐ効果があります。
効率的にうるおいをキープできるので、乾燥肌でお悩みの方はぜひ取り入れてみてくださいね。
3-2.UVケア
膝裏のかゆみの予防には、UVケアも欠かせません。
紫外線は衣類も通過します。
日焼け止めを塗ってから衣服を着るようにしましょう。
また膝裏は、摩擦や汗で日焼け止めが取れやすい部分でもあるので、こまめに塗り直すことが大切です。
3-3.摩擦を減らす
摩擦に気をつけることも大切。
肌触りの良い服を選んだり、泡でやさしく洗うなどして、できるだけ摩擦を起こさないようにすることで、バリア機能を守りましょう。
3-4.アレルギー物質の特定
原因不明のかゆみがある場合は、アレルギー検査をしてみるのも一手。
内科や皮膚科の血液検査によって、調べることができます。
アレルギー物質を特定できれば、その物質に触れないように気をつけることができるので、予防につながります。
3-5.清潔に保つ
膝裏のかゆみを予防するには、清潔を心がけることも大切です。
・汗をこまめに拭く
肌に残留した汗は、かゆみの原因に。
汗はこまめに拭いて、かゆみを予防しましょう。
・衣類を清潔に
衣類を清潔に保つことも大切。
衣類にもアレルゲンとなる埃やダニが付着するので、清潔に保ちましょう。
実は、この記事を書いているとき、私も膝裏が突然かゆくなり、見てみたところ、赤くなって湿疹のようなものが出ていました。
(このあと、湿疹の写真が出ます)
おそらく原因は、この日に久々に履いたズボン。
ダニかほこりに反応したのだと思います。
衣替えで出した服は、一度洗濯するか、天日に干すなどして、清潔にしてから着用すべきでした。
ちなみにこの日は、以前、皮膚科でもらったステロイド剤を塗ったところ、半日ほどで鎮静しました。
とくに衣替え後など、久々に着用する服には、お気をつけくださいね。
・自宅や仕事場を清潔に
自宅や仕事場など、長くいる空間を清潔にしておくことも大切。
こまめに掃除をして、アレルギー物質になるものを排除しておきましょう。
3-6.虫刺され対策
山や公園など、虫が多い場所に出かけるときは、虫さされ対策をして行くことも大切。
とくに膝裏は、虫が近づいても気が付きにくいパーツ。
虫よけスプレーをしたり、足を露出させないなどして、対策してくださいね。
4.膝裏のかゆみに効く市販薬
膝裏の軽度のかゆみには、市販薬を塗るという対処法もあります。
ここで、選び方や人気商品をご紹介するので参考になさってくださいね。
4-1.市販薬の選び方
かゆみに対応した市販薬は数多く存在します。
次のようなポイントで、選んでみましょう。
抗ヒスタミン剤
かゆみを引き起こす原因物質の働きをブロックしてくれる成分。かゆみが軽いときに使われます。
ステロイド剤
炎症を抑えてくれる成分。比較的かゆみが強い時に使われます。
抗生物質
かきこわしによる感染を防いでくれる成分。化膿しているときなどに使います。
4-2.人気かゆみ止め4選
それではここから、人気のかゆみ止めをご紹介していきます。
・ポリベビー
ステロイド剤を使用しておらず、 おむつかぶれにも使用できるほど肌にやさしいかゆみ止め。赤ちゃんから大人まで使用できます。
酸化亜鉛が、乾燥や日焼け、虫刺されなどさまざまな原因によるかゆみを軽減します。
・リンデロンVs
ステロイド剤配合で、強いかゆみにも効果を発揮してくれる治療薬。
抗炎症作用を持つ、ベタメタゾン吉草酸エステルが配合されています。
軟膏、クリーム、ローションと3つの形状から選べるので、症状や使用感に合わせてセレクトできるのも魅力。
・メンソレータム メディクイックHゴールド
頭皮湿疹用の治療薬ですが、メーカーに確認したところ、粘膜以外には使用可能。膝裏のかゆみにも使えるとのことでした。
先端がやや尖っているので、膝裏に使用する場合は、肌を傷つけないように気を付けて使いましょう。
・ラカナウPVA8軟膏
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルをはじめ、8種類の有効成分を配合している塗り薬。
皮膚表面の患部では抗炎症効果の高いステロイド剤として働き、体内に吸収されていくと分解されて、活性が弱くなるアンテドラッグタイプの薬剤です。
・プレバリンα軟膏
こちらもプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル配合のステロイド治療薬。
アンテドラッグタイプで、体内に吸収されると活性が弱くなります。
7gの少量タイプもあるので、試しやすいのもうれしいポイント。
5.まとめ
今回は、膝裏のかゆみの原因と対策についてお伝えしてきました。
膝裏のかゆみは、肌の乾燥、紫外線、アレルギー反応など、さまざまな原因があります。
ご自身のかゆみの原因を特定して、適切な予防をしていくことが大切です。
かゆみが悪化しているときは、皮膚科を受診するなどして、速やかに対処しましょう。