私たちの肌を老化させるのは「加齢」だけではありません。
実は、加齢よりも恐れるべき原因があります。それが太陽光。
太陽光によって肌が老化することを「光老化」といいますが、実はそれが老化の多くを占めているというのです。
今回は、そんな恐るべき光老化にクローズアップ!
光老化と自然老化の違いや、予防法などを解説していきたいと思います。
いつまでも若々しい肌をキープしたいあなた、必見ですよ。
Contents
1.光老化とは?
光老化とは、一体どのような現象なのでしょうか。
詳しくチェックしていきましょう。
1-1.太陽光による老化
老化は大きく分けて2つの原因があります。
ひとつは、加齢による自然の老化。
加齢により、保湿因子や肌のハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンの減少などが起こり、肌が緩やかに老化します。
そしてもう一つが、今回ピックアップしている光老化。
光老化とは、太陽光によってもたらされる老化のことです。
一般的な読み方は「ひかりろうか」です。
太陽光によるダメージは、肌に蓄積されて、一時的な日焼けだけでなく、シミやしわ、たるみなどの老化現象を引き起こします。
1-2.老化の80%を占める
光老化の割合は、なんと老化の80%。
加齢による自然老化は、たった20%程度というわけです。
たしかに腕や太ももの内側などめったに紫外線に当たらない部分は、おばあちゃんでも白くキメが細かいパーツ。手の甲のように深いしわや濃いしみなどは見当たりませんよね。
若々しい肌を保ちたいのであれば、しっかり光老化対策をすることがとても有効だと言えるでしょう。
2.UV-AとUV-Bの違い
太陽は、
- ガンマ線
- X線]
- 紫外線
- 可視光線
- 赤外線
5つを放出しています。
なかでも私たちもよく知っている「紫外線」は、3つの種類に分かれます。
- UV-A
- UV-B
- UV-C
UV-Cはオゾン層に吸収されて地表に届きません。注意すべきは、UV-AとUV-Bの2種類。
それぞれどのような違いがあるのか、掘り下げていきましょう。
2-1.UV-Aとは
UV-Aは、次のような特徴を持っています。
・波長が長い
UV-Aは波長が長く、真皮層まで到達。
ハリと弾力を司るコラーゲンやエラスチンにダメージを与え、しわやたるみを引き起こします。
・生活紫外線
UV-Aは生活紫外線と呼ばれ、日常の何気ないシーンでうっかり浴びてしまうことの多い紫外線。
雲や窓ガラスを通過し、なおかつ肌を赤くヒリヒリさせるようなわかりやすい炎症がないため、知らず知らずのうちに浴びてしまうのです。
・4~9月に多く降り注ぐ
UV-Aは、4~9月と比較的長い期間、多く降り注いでいます。
そのため、夏だけUVケアをするのでは不十分。
一年を通して、曇りの日も外出しない日も、UVケアをすることが大切です。
2-2.UV-Bとは
一方、UV-Bは次のような特徴を持っています。
・波長が短い
UV-Bは波長が短く、届くのは角質層まで。
ただしエネルギーが強く、短時間浴びただけでも日焼けを引き起こします。
ひどい場合は水泡となることも。
遺伝子も傷つけてしまうことから、皮膚がんの原因にもなるため注意が必要です。
・レジャー紫外線
UV-Bは海や山などのレジャーシーンで浴びやすいことから、レジャー紫外線とも呼ばれています。
散乱性が高いので、日陰で浴びてしまうことも。
夏のレジャーでは、より強力な紫外線ケアが必要です。
・7~8月に多く降り注ぐ
UV-Bは、7~8月に多く降り注ぎます。
特に天気のいい日はUV-Bが強くなるため、日焼け止めのほかに日傘や帽子、サングラスなど、さまざまなアイテムでしっかり肌をガードしましょう。
3.光老化と普通の老化の違い
光老化と自然老化、一体どのような違いがあるのでしょうか。
比較してみましょう。
光老化 | 自然老化 | |
触感 | ゴワゴワする | 滑らかで大きなごわつきはない |
シミ | 濃いシミ、色むらができる | ほとんどない |
しわ | 深いしわ | 細かいしわ |
色 | 褐色 | 黄色 |
キメ | 乱れる | あまり変化なし |
光老化は、そのダメージから身を守ろうと角質を厚くしようとするため、ごわごわした触感に。
また濃いシミや、褐色~黄色のように肌の色を濃くします。
さらに真皮層にもダメージを与えるため、ハリや弾力がなくなり深いしわが刻まれるという点が、自然老化との大きな違いです。
4.光老化を防ぐ対策① 紫外線から肌を守る
光老化を防ぐためには、紫外線から肌を守ることが重要です。
次のポイントに注意して、UVケアを行いましょう。
4-1.日焼け止めを塗る
UVケアの代表的なアイテムと言えば、日焼け止めですよね。
朝のスキンケアで、必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。
また日中はこまめな塗り直しが必要。
汗などで流れてしまうので、2~3時間おきに塗り直しするのが理想です。
4-2.UVアイテムを追加する
紫外線の強い時期は、日焼け止めに加え、次のようなプラスアイテムを取り入れましょう。
- サングラス
- 帽子
- 日傘
- 手袋
- UVカーディガン
- UVマスク
など
また車や家の窓ガラスをUVカット効果のあるものに変えることも有効です。
4-3.UVケアは毎日行う
紫外線は、毎日降り注いでいます。
夏だけでなく、一年を通してUVケアを行いましょう。
また先述したようにUV-Aは雲や窓ガラスも通過します。
天候や外出の有無に限らず、UVケアを行うことが大切です
4-4.紫外線の強い時間は外出を控える
紫外線の強い時間は、思いきって外出を控えるのも一手。
とくに10時から14時は、紫外線が多く降り注ぐ時間帯です。
紫外線が強い真夏の時期は、日中の外出を控えるなどして、できるだけダメージを受けないことも大切です。
ただしUV-Aは窓ガラスも通過するので油断は禁物。
屋内にいても、日焼け止めは塗るようにしてくださいね。
5.光老化を防ぐ対策② バリア機能を高める
以上のようなUVケアに加えて、肌のバリア機能を高めて、紫外線ダメージに強い健やかな肌を作っておくことも大切。
バリア機能とは、角質層に備わっている、水分の蒸発を防いだり、外的刺激から内部を守る機能のこと。
バリア機能が高い肌は、紫外線のダメージを受けにくいというメリットがあります。
次のような方法でスキンケアや生活習慣でバリア機能を整えておきましょう。
5-1.保湿
バリア機能を高めるためには、保湿が重要です。
肌のうるおいを守っているのは次の3つ。
- NMF(天然保湿因子)
- 細胞間脂質
- 皮脂
これらが減少すると、肌はバリア機能が低下して、乾燥しやすくなります。
しっかり保湿を行い、うるおいに満ちた肌にしておくことで、紫外線などの外部刺激に強い肌を作りましょう。
・水分と油分で保湿
肌のうるおいを保つためには、水分と油分、両方が必要です。
朝晩、洗顔後の清潔な肌を化粧水で保水し、乳液やクリームなどの油分でしっかり蓋をするようにしましょう。
・バリア機能を高める成分をプラス
バリア機能を高めてくれる成分が入った化粧品を取り入れるのも一手。
たとえばセラミドは、水分を挟み込んで蒸発を防いでくれる成分です。
肌の乾燥が気になる方は、そのような成分が配合された美容液などで、保湿力をアップさせておくとよいでしょう。
5-2.質の良い睡眠
睡眠も肌のバリア機能と密接な関わりがあります。
関係しているのは、肌のターンオーバー。
ターンオーバーとは、表皮の生まれ変わりのことです。
ターンオーバーが乱れた肌は、バリア機能が低下して、紫外線のダメージを受けやすいのです。
肌のターンオーバーを促進する成長ホルモンは、睡眠時に多く分泌。
なかでも眠ってから3時間は、成長ホルモンが大量に分泌されます。
睡眠時間が長く確保できなくても、ぐっすり眠れるように環境を整えておきましょう。
5-3.栄養バランスのよい食事
栄養バランスのよい食事も、バリア機能を高めるためには大切。
肌は食事から摂った栄養素でできているため、健やかな肌にはさまざまな栄養素が欠かせないのです。
たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などバランスよく摂取するように心がけましょう。
6.光老化を防ぐ対策③ ブルーライトを浴びすぎない
光老化を引き起こすのは、紫外線だけではありません。
近年、急激に浴びる機会が増えたブルーライトも意識したいポイント。
ブルーライトは、スマホやパソコン、テレビ、そして太陽光などさまざまなものから発せられます。
ブルーライトは、シミの原因になったり、睡眠の質を下げることで肌老化を促進するといわれています。
- スマホやパソコンを使用する時間を減らす
- 明るさを調整する
- ブルーライトカット効果のあるアイテムを取り入れる
などの対策をすることで、ダメージを低減することができます。
7. まとめ
今回は、老化の80%を占める「光老化」をピックアップしてきました。
光老化は加齢による自然老化と違い、肌をごわごわさせたり、シミやしわ、たるみなどのエイジングサインの進行を早めます。
日々のUVケアとともに、ターンオーバーを整えるスキンケアや生活習慣、ブルーライト対策など、さまざまなケアで光老化から肌を守りましょう。