食用として広く知られているココナッツオイル。
実は、スキンケアでもうれしい効果をもたらしてくれます。
保湿力が高く、肌なじみも抜群。
顔、髪、ボディにと、全身に使うことができる万能オイルなんですよ。
夏も終わり、そろそろお肌が乾燥し始める季節がやってきます。
乾燥肌の私も、そろそろ対策をしなくてはと思い、ココナッツオイルをスキンケアに取り入れることにしました。
その使用感も後ほど詳しくレポートしますね!
- ココナッツオイルはどんな美容効果があるの?
- 肌に塗るとどんな感じ?
- 匂いは気にならない?
- 髪や体にはどうやって使うの?
- 食用のココナッツオイルを肌に塗ってもいい?
このような疑問をお持ちの方は、ぜひお読みくださいね。
1.ココナッツオイルとは
まずは、ココナッツオイルが一体どのようなものなのか、チェックしておきましょう。
1-1. ココヤシの実の種から抽出
ココナッツオイルは、ココヤシの実の胚乳から抽出される油で、中鎖脂肪酸を多く含んでいます。
中鎖脂肪酸は、一般の植物オイルよりも、消化・吸収・代謝が速く、さまざまな美容、健康効果が期待できる注目成分です。
1-2.約20℃で固形に
ココナッツオイルは、約20℃で固形になります。
約25℃以上ではサラサラの液状、20℃~25℃くらいでは柔らかいクリーム状、20℃以下ではぼそぼその固形に変化します。
そのため、常温で保存したココナッツオイルは一年を通して変化。
冬場に固形になったココナッツオイルも、肌に乗せれば体温で溶けて、すぐになじみます。
1-3.ココナッツの香り
ココナッツオイルは、ココナッツ特有の甘い香りがします。
ココナッツオイルには精製されているものと、未精製のものがあり、精製されているココナッツオイルは香りが抑えられています。
ココナッツの香りは、好き嫌いが別れますよね。
この香りは人によってメリットにも、デメリットにもなると思います。
気になる方は、店頭で香りを確かめたり、少量で販売されているものから試してみることをおすすめします。
1-4.食用と美容用
ココナッツオイルには、食用と美容用があります。
スキンケアに使用する場合は、「美容用」と記載のあるココナッツオイルを使いましょう。
「食用のものは食べられるくらい安全だから、顔に使っても大丈夫なのでは?」と思いがちですが、食用のものは栄養を残すために精製度が高くありません。
精製度の低いオイルを肌に使用すると刺激になることがあるので、スキンケアには必ず美容用のものを使うようにしてください。
2.ココナッツオイルの美容効果
食べてよし、塗ってよしのココナッツオイル。一体どのような美容効果が期待できるのでしょうか。
2-1.肌への効果
ココナッツオイルの肌への効果として
- 保湿
- 紫外線カット
- 血行促進
- 肌荒れ予防
などが挙げられます。
それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
・保湿効果
ココナッツオイルは肌を保湿する効果があります。
分子が細かいため、肌への浸透も抜群。
しっとりするのにべたつかないというメリットも、ココナッツオイルのすばらしいポイントです。
・紫外線カット効果
ココナッツオイルは紫外線から肌を保護する効果もあります。
保湿力に加えて紫外線カット効果もあるなら、朝の保湿にもってこいですね。
ただし、SPFは10以下と低め。
しっかり紫外線から肌を守るには、市販の日焼け止めも使うようにしましょう。
・血行促進効果
ココナッツオイルに含まれるビタミンEには、血行促進作用があります。
血行がよくなることで肌の隅々まで栄養が行き渡り、皮膚の新陳代謝のサポートに役立ちます。
これにより、肌のくすみやシミといった肌トラブルを防ぐことができます。
多く含まれている成分。免疫力の低い産まれたばかりの赤ちゃんを、さまざまな菌から守ってくれます。
・肌荒れ予防効果
ココナッツオイルに含まれるラウリン酸には抗菌・抗炎症効果があります。
細菌などの外部物質から肌を守ることができるため、バリア機能が高まり、肌荒れ予防につながります。
2-2.体への効果
食用のココナッツオイルには、次のような効果が期待できます。
・脂肪燃焼効果
近年注目されているのが、ココナッツオイルの脂肪燃焼効果。
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、一般的な植物油やバターなどに含まれる長鎖脂肪酸に比べて、分子が短いという特徴があります。
分子が短い中鎖脂肪酸は、すぐにエネルギー分解されるので、脂肪として蓄積されにくいんです。
さらに、糖質制限をして中鎖脂肪酸を摂取した場合、脂肪を燃焼させる効果も期待できます。
・便秘改善効果
ココナッツオイルには、便秘改善効果も期待できます。
ココナッツオイルに豊富に含まれるラウリン酸には、腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を活性化させてくれる効果があるそうです。
便秘でお悩みの方は、取り入れてみてはいかがでしょうか。
・免疫アップ効果
ココナッツオイルに含まれるラウリン酸は、腸内環境を整えて免疫力をアップさせる効果があります。
また、細菌やウイルスなどに対する抗菌効果も認められています。
ちなみに、ラウリン酸は初乳(産後、初めて出る母乳)にも多く含まれている成分。
免疫力の低い産まれたばかりの赤ちゃんを、さまざまな菌から守る役割があるのです。
3.ココナッツオイルの使い方7選
このように、うれしい効果が期待できるココナッツオイル。
実は、肌や髪に対して様々な使い方ができるところも魅力なんですよ。
具体的には下記のように使えます。
- クレンジングの代わりに
- 化粧水のあとの乳液やクリーム代わりに
- リップクリームとして
- アウトバストリートメントとして
- パサついた毛先の保湿に
- 手指のケアやネイルオイルに
- ボディマッサージに
実際の使用感なども併せて詳しくレポートしていくので、参考にしてみてくださいね。
今回、使用したココナッツオイルはこちら。
ココウェル オーガニックバージンココナッツオイル 10g(化粧品)
以前、140ml入っているタイプを使っていたのですが、ココナッツオイルは伸びがよく、かなり長持ちしました。フレッシュなものを使いきりたいので、今回はこちらの小さいタイプに。
現在9月で室温は26℃。手に出してみるとこのように、サラサラの液状になっています。
香りはまさにココナッツ!
精製されて香りが抑えられている製品とはいえ、それなりにココナッツの香りがします。
スキンケアで人気のホホバオイルやアルガンオイルとは、ここが大きな違いだと感じました。
3-1.クレンジングの代わりに
ココナッツオイルはクレンジング剤として使うことができます。
ココナッツオイルは油なので、同じく油分の多いメイクアップ化粧品となじみやすいのです。
まずはリップで試してみましょう。ティントではなく、一般的なリップを使用しました。
1枚目……リップを塗った状態
2枚目……ココナッツオイルをくるくるなじませた状態
3枚目……ティッシュで拭き取ったあと
少量のココナッツオイルでも、くるくるなじませたらリップがすぐに浮いてきて、問題なく落とせました!
お次に、アイブロウです。
1枚目……アイブロウペンシル+アイブロウパウダーを塗った状態
2枚目……ココナッツオイルをくるくるなじませた状態
3枚目……ティッシュで拭き取ったあと
こちらも問題なく落とせました!
そして、最後にファンデーション+コンシーラー+フェイスパウダー。
しっかりコンシーラーを塗ったのでこちらは手強いと思いましたが、意外にもするっと落ちてくれました。
ただし、ウォータープルーフの化粧品などをお使いの場合は、クレンジングオイルで落とすことをおすすめします。
ダブル洗顔の効果はないので、この後しっかり洗顔料で洗うこともお忘れなく。
3-2.化粧水のあとの乳液やクリーム代わりに
ココナッツオイルは、化粧水のあとの保湿剤にもなります。
塗ってみると、こんな感じのツヤツヤに♪
伸びもよく、かなりしっとりするので、少量で充分だと感じました。特にTゾーンは、ごくごく少量でよいでしょう。
右の頬だけ塗って様子を見ていましたが、時間が経っても右の頬だけが明らかにしっとりしていましたよ。
ココナッツオイルの香りは、夏にぴったりだと思っていましたが、これだけ保湿力が高いと冬の乾燥時にも使いたいですね。
3-3.リップクリームとして
ココナッツオイルは、唇を保湿する効果もあります。伸びがいいので、ほんの1滴でOK。
塗ってみるとツヤツヤに。鼻に近いせいか、ココナッツの香りも強く感じられます。
ココナッツの香りが苦手な方には辛いかもしれません。
既製品のリップクリームに比べて密着度が低いのが、ウィークポイント。
口紅を塗る前に保湿したいときは、既製品のリップクリームをおすすめします。
3-4.アウトバストリートメントとして
ココナッツオイルは、アウトバストリートメントとしても使えます。
タオルドライしたあとの髪に、毛先を中心になじませましょう。
ドライヤーの熱から髪を守ってくれますよ。
3-5.パサついた毛先の保湿に
ココナッツオイルは、毛先の保湿にもおすすめ。
パサついた毛先に馴染ませれば、しっとりまとまりやすくなります。
ただココナッツの香りがしばらく残るので、外出前はシャンプーやトリートメントの香りとの相性が気になるところ。
私は比較的香りが控えめのシャンプー&トリートメントを使っているので、特に気になりませんでしたが、香りに敏感な方は相性をチェックしてみてくださいね。
3-6.手指のケアやネイルオイルに
ココナッツオイルは、手指のケアにもぴったり。
高保湿に加えて、浸透力も高いので、「ギトギトしてキーボードが打てない!」ということもありません。
塗りたてはこんな感じでツヤツヤしていますが、少し時間が経てば、肌になじんでサラサラになりますよ。
3-7.ボディマッサージに
ココナッツオイルは、ボディマッサージにも使えます。
固形の状態であっても肌に乗せれば体温で液状になるので、滑りがよくなり、マッサージしやすくなります。お好きな精油とブレンドしてもOKです。
マッサージ後は、ココナッツオイルの香りが湧きたって、肌はしっとり♪
南国でマッサージを受けたような、トロピカルな気分を楽しんでみてはいかがでしょうか。
4.ココナッツオイルを使ったスキンケアの注意点
ココナッツオイルを使ったスキンケアには、いくつか注意点があります。
使用する前に確認しておきましょう。
4-1.スキンケアにはスキンケア用のものを
ココナッツオイルには、食用とスキンケア用の製品があります。
記事の冒頭でも触れましたが、食用の製品は栄養を残すために精製度が低いため、肌に刺激になってしまうおそれがあります。
スキンケアには、スキンケア用のココナッツオイルを使用しましょう。
4-2.オイリー肌の人、ニキビ肌の人は肌荒れしてしまうことも
嬉しい効果が期待できるココナッツオイルですが、オイリー肌の人やニキビができやすい人は要注意。
ココナッツオイルは毛穴に詰まりやすいというデメリットがあるため、皮脂分泌の多いオイリー肌やニキビ肌の場合、毛穴に詰まってニキビができてしまう可能性があります。
「ココナッツオイルは肌に悪い」という意見があるのは、人によってニキビができやすくなることがあるためでしょうね。
オイリー肌やニキビができやすい方で使用してみたいという場合は、化粧水でしっかり水分を与えたあとに、乾燥しやすい部位を中心にごく少量を使うなど、使用量には気をつけながら試してみてください。
ご心配の場合は、ぜひ皮膚科に相談してみてくださいね。
4-3.化粧水も塗る
保湿力の高いココナッツオイルですが、ココナッツオイルのみでスキンケアを終了させるのはおすすめしません。
スキンケアの基本は「化粧水で水分を与えて、乳液やクリームなどの油分で蓋をする」ということ。
ココナッツオイルには、水分を与える役割はないので、化粧水を塗布する工程を省くと、水分不足になってしまいます。
肌が乾燥すれば、余計な皮脂分泌を招いて毛穴の黒ずみやニキビなどのトラブルを招くことも。
化粧水を十分に塗布してから、乳液やクリームの油分の代わりに使用するなどして、使い方にも注意しましょう。
5.まとめ
今回は、ココナッツオイルの効果についてご紹介してきました。
近年、健康、美容効果が高いとして、食用で大きな注目を集めているココナッツオイル。
脂肪燃焼効果や便秘改善効果など、うれしい効果が期待されています。
一方で、保湿力が高く、肌になじみやすいココナッツオイルは、美容面でも大活躍!
- 保湿効果
- 紫外線カット効果
- 血行促進効果
- 肌荒れ予防効果
上記のように、嬉しい効果を得られるだけでなく、肌、髪、ボディにと、全身ケアをすることができますよ。
他のオイルと比べて、独特な香りがあるのも大きな特徴のひとつ。
ココナッツオイルの香りが好きな方は、よかったら試してみてくださいね♪