海外でニキビ治療に使われているアゼライン酸。
近年ではアゼライン酸を配合した化粧品が、日本でも手に入りやすくなりました。
今回は、そんなアゼライン酸について徹底解説。
効果や使い方などを、詳しくご紹介していきたいと思います。
併せて、アゼライン酸配合の化粧品を販売しているロート製薬様に、併用不可の成分についてお聞きしました。その回答もシェアしていきます。
- アゼライン酸の化粧品はどんな肌におすすめ?
- アゼライン酸はなぜニキビに効くの?
- アゼライン酸は併用禁忌となる成分はある?
- アゼラインはレチノールと併用できる?
- アゼライン酸はナイアシンアミドと併用できる?
- アゼラインを使うときの注意は?
- アゼライン酸はビタミンCと併用できる?
- アゼライン酸はセラミドと併用できる?
- アゼライン酸の化粧品で刺激がでたらどうする?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。
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1. アゼライン酸とは?
アゼライン酸とは、一体どのような成分なのでしょうか。
その概要をチェックしていきましょう。
1-1.成分の概要
アゼライン酸は、肌に対してさまざまな効果を持つ成分。
欧米を中心に、ニキビや色素沈着の治療に広く使用されてきました。
日本では、クリニックで取り扱いがあるものの、現状、医薬品として認可は降りていません。
化粧品の成分としては使用が認められており、近年アゼライン酸を配合した化粧品が日本で注目を集めています。
1-2.効果
アゼライン酸は、次のような効果が期待されます。
- 抗菌作用
ニキビの原因となるアクネ菌などの増殖を抑えることで、肌トラブルを防ぎます。 - 皮脂の抑制
過剰な皮脂の分泌を抑えることで、毛穴の詰まりやニキビの発生を減らします。 - 角化抑制
角質の過剰な生成を抑えることで、肌のターンオーバーを整え、ニキビやざらつきを防ぎます。 - 抗炎症作用
紫外線に当たった時に放出されるサイトカインを抑えて、炎症を抑えます。 - 美白効果
チロシナーゼの活性を抑えて、メラニンの産生を阻害します。
1-3.使用目的
以上のような効果から、アゼライン酸は次のような目的で使われます。
- ニキビの治療
- シミ、肝斑の予防
- 酒さの改善
- 色素沈着の改善
- 皮脂の抑制
- 角質ケア
2.アゼライン酸と併用不可の成分と併用できる成分
以上のようにさまざまなうれしい効果があるアゼライン酸。
併用不可な成分はあるのでしょうか。アゼライン酸配合のクリームを発売しているロート製薬様に質問をしてみました。
2-1.併用不可の成分
併用不可の成分として、次の成分を挙げていただきました。
- ハイドロキノン
- ビタミンC
- ビタミンA
- トラネキサム酸
- ナイアシンアミド
併用不可の理由として、「高濃度のもの同士を使用すると、刺激が強く出て肌荒れを起こす可能性がある」とのこと。とくに美白成分などは注意が必要だそうです。
ただし、塗布する部位を変えて、使用することは可能とのことでした。
どうしても併用したい場合は、重ね塗りにならないように注意しながら使用しましょう。
2-2.併用可能の成分
一方、次のような保湿成分は併用可能。しっかり保湿をすることで、アゼライン酸の刺激を和らげることができるそうです。
- ヒアルロン酸、
- コラーゲン
- セラミド
など
ちなみに、セラミドはバリア機能を高めてくれる成分。敏感肌の人もセラミドと併用することで、アゼライン酸を使いやすくなるのではないかと考えます。
2-3.NGではないが注意が必要な成分
また、抗炎症効果のあるCICAは、併用不可に分類されてはいないものの、保証はできないとのこと。アゼライン酸自体に抗炎症効果があるので、併用の必要がないかもしれません。
また、ピーリング成分である、AHAやBHAは、高濃度である場合、刺激が強く出てしまう可能性があるそうです。
3. アゼライン酸が効果的な肌質と注意が必要な肌質
アゼライン酸はどのような肌質に向いているのでしょうか。
効果的な肌質と、注意が必要な肌質をそれぞれ見ていきましょう。
3-1.おすすめの肌質
アゼライン酸が効果的な肌質は、脂性肌やニキビ肌。
皮脂抑制効果や角化抑制効果があるため、過剰な皮脂を抑えたり、毛穴の詰まりを抑制してニキビができにくい肌に導いてくれます。
また、 Tゾーンなど部分的に皮脂が多い混合肌の方も、アゼライン酸配合化粧品を部分使いすることで、健やかな肌を目指すことができると考えます。
3-2.注意が必要な肌質
一方で、アゼライン酸の使用について注意が必要な肌質は、乾燥肌と敏感肌。
アゼライン酸は、成分的には敏感肌でも使用可能な天然由来の成分です。
しかし、皮脂抑制効果があるため、すでに皮脂が足りていない乾燥肌や敏感肌の人は、乾燥しやすくなってしまう可能性があります。
ご使用の際は、しっかり保湿して使うようにしましょう。
4.アゼライン酸が配合されたスキンケア製品
それではここから、アゼライン酸配合の化粧品を4つご紹介していきます。
4-1.トゥヴェール バランシングGAローション
アゼライン酸誘導体原液を2%配合したプレ化粧水。
毛穴の開きにアプローチしてくれるグリシルグリシンもメインで配合されており、キメを整え、ベタつきの気にならない健やかな肌へと導いてくれます。
4-2.DRX AZAクリア
ロート製薬から発売されている、クリニック限定のクリーム。
ニキビ治療薬などとして、使用されています。
4-3.ダーマセプトRX AZAセラム
ロート製薬から発売されている、化粧品として一般販売されているクリーム。
ニキビや皮脂、毛穴が気になっている肌を、トラブルのないつるりとした肌に導きます。
こちらの商品は、後ほど使い方や効果をレビューしていきます。
4-4. CosDeBAHA AZSerum
韓国のスキンケアブランドCosDeBAHA(コスデバハ)のアゼライン酸配合の美容液。
肌にスムーズに吸収されるクリアなセラムで、クリームが重すぎると感じる方でも、使いやすいのが特徴です。
5. アゼライン酸配合化粧品のレビュー
それではここから、アゼライン酸配合の化粧品を実際に使って、使い方や肌の変化をレビューしていきます。
今回使用したのは、ロート製薬の『ダーマセプトRX AZAセラム』です。
5-1.使い方
それではまず、『ダーマセプトRX AZAセラム』の使い方を解説していきます。
・初めて使う前にユーステストを行う
『ダーマセプトRX AZAセラム』を初めて使う際は、ユーステストをする必要があります。刺激が出る可能性があるので、敏感肌でない人も必ずユーステストを行うようにしましょう。
方法は、次のとおりです。
夜の洗顔後、顔のなるべく目立たない部位1ヵ所に塗布します。
1㎝×1㎝程度の狭い範囲でOKです。
これを3日間続けて、問題がなければ使用開始できます。
・使用タイミング
『ダーマセプトRX AZAセラム』は、朝晩のお手入れで使用することができます。
・使用順番
『ダーマセプトRX AZAセラム』を塗るのは、お手入れの最後。
化粧水や乳液で、しっかり保湿をした後に使用します。
そうすることで、アゼライン酸の刺激を和らげることができるので、脂性肌やニキビ肌の方も、入念に保湿をするようにしてくださいね。
また朝のお手入れの場合は、最後に日焼け止めを塗ることも大切です。
・使用量
使用量は、パール粒大1個分。これを気になる部分に塗布します。
公式のよくある質問に、「顔全体に使ってもいいですか?」という問いがありました。
その回答として、「顔全体にご使用いただけますが、刺激を強く感じる場合がございますので、しっかり保湿ケアをしてからご使用ください」と記載されています。
5-2.テクスチャー
こっくりしたテクスチャー。
伸びはそこまでよくないので、広い範囲に塗るには不向きだと感じました。
皮脂の出やすいTゾーンや顎に、ポイント使いするのがよさそうです。
5-3.使用感
まあまあ重めで、塗布した部分はしっとりします。
私は乾燥肌なので、化粧水とクリームで保湿した後に『ダーマセプトRX AZAセラム』を塗ってみましたが、とくに刺激を感じませんでした。
口コミでは刺激を感じた人も多く見られたので、個人差はあるようです。
肌の調子を見ながら、しっかり保湿をしてから使うようにしましょう。
万が一、刺激を感じた場合は、夜のみや1日おきなど、一定期間を空けて様子を見ながら使うように記載されています。
5-4.肌の変化
今回、1週間使用して、次のような変化を感じました。
・ニキビへの効果
申し訳ございませんが、現在ニキビがないので、ニキビへの効果は不明です。
・皮脂抑制効果
Tゾーンがやや油っぽかったので塗布してみたところ、クリーム自体がしっとりしているので、サラサラにはなりません。
しかし、過剰な皮脂が出てしまうようなこともありませんでした。
・角化抑制効果
ざらつきがありましたが、ややなめらかになり、ツヤが出たような気がします。
首イボにも塗布してみましたが、とくに変化はありませんでした。
・美白効果
シミや肝斑がたくさんありますが、とくに変化は感じませんでした。
コールセンターで対応してくださった方は、肝斑にやや効果を感じているとのことだったので、引き続き塗布して様子を見てみたいと思います。
6. まとめ
今回は、アゼライン酸についてクローズアップしてきました。
アゼライン酸は、ニキビ予防や美白効果など、さまざまな美容効果が期待できる成分。
日本では、近年アゼライン酸を配合した化粧品が注目を集めています。
ただし、アゼライン酸は、ビタミンCやレチノールなど、併用できない成分があります。
お使いの化粧品の成分をしっかり確認してから、取り入れるようにしてくださいね。
またアゼライン酸自体は敏感肌でも使用可能ですが、塗布する際、刺激を感じることもあります。しっかり保湿してから使用することが重要です。