化粧品や医薬品など、幅広い分野で利用されるひまし油。
そのひまし油が、シミやイボに効くと言われているのをご存じですか。
シミやイボは、一度できてしまうと、セルフケアではなかなか取るのが難しいもの。
もし、ひまし油で取れたらうれしいですよね。
そこで今回は、45歳の私が、ひまし油をシミやイボに塗って本当に効果があったのか検証してみたいと思います。
併せて、ひまし油のさまざまな効果や使い方、気になる危険性や副作用について、解説していきます。
- ひまし油を顔につけるとどんな効果がある?
- ひまし油の美容への使い方は?
- ひまし油だけをシミに塗った経過を見てみたい
- ひまし油でシミが濃くなることはある?
- 顔に出来たシミを消す方法はある?
- 首のイボを取るにはどうしたらいい?
- ひまし油と重曹を混ぜたカソーダにはどんな効果がある?
- ひまし油のスキンケアの使い方は?
- ひまし油の髪への効果は?
以上のような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考になさってくださいね。
Contents
1.ひまし油とは
ひまし油とは、一体どのようなものなのでしょうか。
その特徴を見ていきましょう。
1-1.トウゴマの種から採れる植物油
ひまし油は、トウゴマの種子から採れる植物油。
トウゴマは一般的に「ひまし」とも呼ばれる植物で、熱帯地域を中心に広く栽培されています。
ひまし油の歴史は古く、古代エジプトの墓からも発見されたそうです。
1-2.幅広い使い方
ひまし油は、工業用、医薬品、スキンケアなど、さまざまな分野で活用されてきました。
なかでも自動車のエンジンオイルとしての需要は高く、広く知られています。
また、近年ではオイル美容のブームにより、ひまし油をスキンケアに取り入れる方法も注目されています。
1-3.リシノール酸が豊富
ひまし油は、リノール酸やオレイン酸、パルミチン酸など、いくつかの脂肪酸で構成されています。そのなかでも、含有量が断トツ多いのがリシノール酸。
ひまし油の脂肪酸の90%近くを、リシノール酸が占めています。
リシノール酸は、保湿効果や炎症を抑える効果が期待される成分です。
ひまし油については、こちらの記事にて詳しく解説しております。併せてチェックしてみてくださいね。
2.ひまし油によるシミやイボへの効果とは?
美容効果が注目を集めているひまし油ですが、なかでもシミやイボが取れるとの声もあるようです。その噂について詳しく探っていきましょう。
2-1.シミやイボが取れる?SNSをチェック
SNSでは、ひまし油で「シミやイボがポロポロ取れた」という声が見られます。
娘の膝にできてたイボ。先月の中頃からひまし油を毎日塗り続けたら、かさぶたになってポロッと取れた!結構大きかったのに、ひまし油凄い!
— yuki (@yukiy_ohisama) January 5, 2011
ここに いつの間にか出来たシミ!
もう少し濃かったんですが
ひまし油で薄くなってました😄実際は もう少し薄いです♥️
朝 洗顔とひまし油の塗り替えをしたんですが、クレーターの傷を付けた箇所のかさぶたが茶色くなって
ポロポロ取れ出しまして♪傷跡はまだあるんですけどね😭
ゆっくりです💦 pic.twitter.com/BwpEFvLl0a— ai-m (@crobbergirl) July 7, 2019
2-2.効果を上げるカソーダ
以上のようにSNSでも話題となっているひまし油。
直接シミやイボに塗って効果を感じる人もいるようですが、ひと手間加えることでより効果が期待できるようです。
それは、ひまし油と重曹を1対1で混ぜた「カソーダ」。
これは美容を教える化学の先生・かずのすけさんが動画やブログで解説されていました。
ひまし油に弱アルカリ性である重曹を加えることで、グリセリンとの結合が外れ、脂肪酸そのものが発生。主成分であるリシノール酸も、カソーダになることで発生します。
実は、このリシノール酸は、ピーリング効果のあるヒドロキシ酸の一種。
リシノール酸が発生したカソーダにも、ピーリング効果が期待されるため、シミにも効果が期待されるという見解でした。
ただし、かずのすけさんによると、「ごく薄いシミには効果があるかもしれないが、濃いシミは難しい」とのこと。またイボに関しては、とくに触れていませんでした。
シミやイボへの効果に関しては、のちほど45歳の私が実際に試してみるので、そのレポートもぜひお読みくださいね。
3.ひまし油を使ったさまざまなケア
ひまし油は、次のようにさまざまなケアで使うことができます。
3-1.スキンケア
まず注目したいのがスキンケア。
次のような効果が期待されます。
・保湿効果
まず期待できるのが、ひまし油による保湿効果。
油分で皮膚をコーティングすることで、水分の蒸発を防いで、肌にうるおいを与えます。
ねっとりとした質感で、塗布すると肌がしっとり。
塗布しすぎるとべたつくので、使用量に注意しましょう。
・抗炎症効果
ひまし油には抗炎症効果も期待されます。
その効果を発揮するのは主成分であるリシノール酸。
リシノール酸には抗炎症効果があり、炎症を起こした肌のケアに効果が期待されます。
3-2.ひまし油湿布
ひまし油を染み込ませた布を肌に当てる「ひまし油湿布」というケアもあります。
これは、痛みの軽減や傷ややけどのケア、アトピー性皮膚炎や便秘のケアなど、幅広い用途で用いられています。
3-3.ヘアケア
保湿効果の高いひまし油は、ヘアケアに用いることもできます。
・パサついた毛先に
パサついた毛先に少量をなじませると、しっとりした仕上がりに。
しかしトップに塗布してしまうと、ベタベタでペタンコになってしまうので気をつけましょう。
・シャンプー前のマッサージに
シャンプー前の頭皮マッサージに使う方法も、人気のケアのひとつ。
血行を促進する効果による白髪予防や育毛促進、また抗炎症作用により、頭皮環境を整えてフケを防ぐなど、さまざまな効果が期待されます。
ひまし油で頭皮マッサージをした後は、しっかりシャンプーをして、油分と汚れを落としましょう。
3-4.ハンドケア
ひまし油はハンドケアにも効果的。
爪やささくれなど乾燥による手指のトラブルがある箇所に、やさししく塗り込むことで、うるおいが保たれます。
ジェルネイルを剥がした直後で、割れや乾燥が気になる爪に塗布してみたところ
ほんの少量でツヤが出て、強い保湿力を感じました。
4.ひまし油は危険?副作用はある?
以上のようにさまざまな効果が期待されるひまし油。
一方で、「ひまし油は危険」だという声もあるようです。
4-1.食用は注意が必要
なぜ、さまざまな効果が期待されるひまし油に危険だという噂が流れるのでしょうか。
それは、ひまし油を食用で摂取した場合、注意が必要だから。
ひまし油は過剰に摂取すると、下痢などの腹痛につながる恐れがあるとされています。
身近に小さなお子さんやペットがいる方は、届かないところに保管することをおすすめします。
4-2.肌に塗るのは危険ではないのか、メーカーに訊いてみた
また念のため、今回使用したひまし油を発売されているメーカー・マンデイムーン様に、肌に塗布した際の危険性について質問してみました。
すると、次のような回答をいただきました。
「当店のひまし油ですが、化粧品グレードとなっておりますので、通常のスキンケアにご使用いただくことは問題ございません。しかし、お肌との相性には個人差がございますので、初めてご使用いただく際には必ずパッチテストを行っていただけますようお願いいたします。」
以上の回答から、通常のスキンケアで肌に塗る分には、とくに問題はなさそうです。
その際、ひまし油をスキンケアで使う場合は、美容用のひまし油を使うようにしましょう。
またパッチテストを行うことで、肌荒れのリスクを回避することができます。
5.ひまし油でシミやイボが取れるのか?45歳が1週間検証
それではここから、ひまし油が本当にしみやイボに効果があるのか検証してみたいと思います。
先述したカソーダによるケアや、ひまし油湿布などの方法がありますが、今回はわかりやすく、直接ひまし油だけをシミとイボに塗って検証してみたいと思います。
5-1.使用感
まずはひまし油の使用感をレポートします。
・テクスチャー
テクスチャーはかなり重め。
とてもねっとりしていて、ハチミツのような感じです。
手の甲に乗せると、かなり時間をかけて落ちていきました。
・香り
ひまし油は一般的に苦味や渋みを感じる香りがあると言われていますが、こちらのひまし油は無香料。若干オイル特有の香りはしますが、強い香りは全くしませんでした。
・伸び
テクスチャーが重いので、伸びはあまりよくありません。
その分、シミやイボなどピンポイントに塗るのには適していると感じました。
広範囲に塗るのはやや難しいので、乳液やクリームに混ぜて使うとよいと思います。
・保湿感
塗布した後は、かなりしっとり。
多すぎるとかなりベタついた仕上がりになるので、少量がよいと思います。
保湿力はかなり長続きするので、乾燥肌の方にはよいと思います。
5-2.シミやイボへ塗布
それでは、さっそくシミやイボに塗布してみたいと思います。
洗顔後の清潔な肌の状態で、シミやイボに塗布します。
私は首にイボがあるので、朝の洗顔の際は、首も一緒に洗って清潔な状態でトライしました。
ほんの少量で十分カバーできる感じがあります。
ペタペタするので、とくに朝のスキンケアの塗布量には注意が必要。
塗りすぎるとべたついて、メイクが乗りにくくなります。
そのため、夜はしっかり、朝は少量で、1週間朝晩塗布してみましたよ。
5-3.1週間後
1週間後、残念ながら、シミやイボには変化はありませんでした。
かさぶたのようになって剥がれるという口コミもありましたが、そのような変化も特別な刺激も感じませんでした。
イボもポロっと取れることはなく、変わらず残っています。
まだ1週間なのでもう少し続ける必要があるのかもしれませんが、今のところ大きな変化は感じていないのが実状です。
ただ、シミとイボの予防にはなっていると思います。
肌は乾燥するとバリア機能が低下して、紫外線や摩擦などの外的刺激のダメージを受けやすく、シミやイボもできやすくなると言えます。
その点を考慮すると、いつものスキンケアやUVケアに加えて、ひまし油を塗ることは、多少、シミやイボの予防につながると考えられるでしょう。
ただ、今あるシミやイボがポロポロ取れるようなことは、なさそうだなというのが正直な感想です。
6.シミやイボを消したいなら皮膚科へ
もし今あるシミやイボでお悩みの場合は、皮膚科に行くことをおすすめします。
シミには、レーザー治療や塗り薬による治療があります。
こちらの記事にて、皮膚科で処方したトレチノインとハイドロキノンによるシミケアの体験レポートを記載しております。興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね。
また、以前私が皮膚科でイボに関して相談したところ、窒素による施術があると説明を受けました。
しかし、小さな跡が残るため、私のような小さなイボにはあまり有効ではないとのこと。
イボを除去したい方は、ご自身のイボが皮膚科で施術が有効かどうか、ぜひ相談してみてください。
セルフケアで肌を危険にさらすよりも、確実で安全な方法だと言えるでしょう。
7.まとめ
今回は、「ひまし油でシミやイボが取れる」という噂にクローズアップしてきました。
ひまし油は、保湿効果や抗炎症作用が期待される植物油。
リシノール酸という脂肪酸を豊富に含んでいる珍しいオイルです。
肌の保湿やヘアケア、ハンドケアなどさまざまなスキンケアに用いることができます。
実際、ひまし油だけを塗布したところ、シミやイボに変化は現れませんでした。
しかし、保湿力は高く、乾燥肌にはよいと感じました。
シミやイボを取りたいという方は、ぜひ皮膚科に相談してみてくださいね。