肌の美しさを左右する水分量。
理想的な水分量をキープすることで、うるおいに満ちたキメ細かい肌を目指すことができます。
逆に、水分量が低すぎると、肌はカサカサに!
小じわ、キメの乱れ、化粧ノリの悪さなどを引き起こしてしまうので、注意が必要です。
そこで今回は、肌の水分量を低下させる原因を徹底解説。
併せて、肌の水分量をキープするための正しいスキンケアを、ご紹介していきたいと思います。
この記事を読めば、次のような疑問が解決できますよ。
- 理想的な肌の水分量ってどのくらい?
- 肌の水分量を減らす原因って何?
- 肌の水分量が減るとどうなる?
- 肌の水分量を上げる成分とは?
- 肌の水分量を減らす習慣、増やす習慣とは?
水分量をアップさせて、秋冬もうるうるの肌で過ごしましょう♪
Contents
1.肌の水分量ってなに?
肌の水分量とは、一体何を指すのでしょうか。
具体的にチェックしておきましょう。
1-1.角質層の水分
私たちの皮膚は、上記のような構造をしています。
一番外側にあるのが、角質層。
「肌の水分量」と呼ばれるのは、この角質層にどのくらい水分が含まれているかを数値で示したものです。
角質層はわずか0.02㎜ほどですが、水分を保持する機能が備わっており、肌の内部を守る役割を果たしています。
1-2.理想は20~30%
肌の水分量の理想は20~30%。
ご自身でスキンチェッカーを購入してチェックするか、コスメカウンターなどで計測してもらうことで水分量を知ることができます。
チェッカーがなくても肌の乾燥が気になる場合は、水分量が低下している可能性があるので注意しましょう。
2.肌の水分量が減るとどうなる?
水分量が減ると、次のようなあらゆる肌トラブルを招く可能性があります。
2-1.カサカサになる
肌の水分量が下がると、乾燥してカサカサします。
悪化すると、粉吹き、皮ムケなどの肌トラブルを起こす可能性も。
2-2.キメが乱れる
肌の水分量が減ると、キメが乱れます。
肌のキメとは、皮膚の凹凸でつくられた網目模様のこと。
キメが細かく整っているほど、つやのある美しい肌になります。
肌の水分量が低下すると、凸(皮丘)が低くなったり、凹(皮溝)が広がるなどして、キメの粗い肌に。
すると、つやは消失して、化粧ノリも悪くなります。
2-3.小じわができる
肌の水分量の減少は、小じわの原因にもなります。
乾燥することで皮膚が硬直。これにより、しわが刻まれてしまうのです。
進行すると深いしわになってしまうので、小じわのうちにケアすることが大切です。
2-4.将来的なたるみを引き起こす
肌の水分量が低下は、肌のたるみにも関係しています。
水分が減ってバリア機能が低下すると、紫外線の影響などを受けやすくなってしまうのです。
紫外線は、コラーゲンやエラスチンなど肌のハリや弾力を司る部分にダメージを与えてしまうため、将来的なたるみを引き起こす原因にもなると考えます。
2-5.かゆみ、赤みをもたらす
肌の水分量が減少して、バリア機能が低下した肌は、花粉などのアレルゲン物質も侵入しやすい状態に。
悪化すると、かゆみや赤みが引き起こされて、肌が敏感になってしまいます。
3.肌の水分量を減らすのは、バリア機能の低下
では、肌の水分量を減らしてしまう原因とは、一体なんでしょう。
それは「バリア機能の低下」です。
バリア機能とは、私たちの角質層に本来備わっている機能。
- 水分を保持する
- 外的刺激から内部を守る
といった役割を果たしています。
それを主に担っているのは、角質層にある3つの保湿因子。
- 皮脂
- NMF(天然保湿因子)
- 細胞間脂質
しかし、何かしらの理由でこれらの保湿因子が減少すると、バリア機能が低下。
水分が蒸発しやすくなり、結果的に肌の水分量が低下してしまうのです。
4.バリア機能を低下させる3つの原因
では、バリア機能を低下させる原因とは、どのようなことなのでしょうか。
掘り下げていきましょう。
4-1.加齢
バリア機能を低下させる要因のひとつが「加齢」。
加齢によってセラミドなどの細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)などが十分につくられなくなり、水分を蓄える力が弱まってしまいます。
また加齢によるターンオーバーの乱れやホルモンバランスの乱れも、肌の乾燥につながります。
4-2.紫外線
紫外線もバリア機能を低下させる原因のひとつ。
紫外線を繰り返し浴びることで、皮膚は内部を守ろうと角質を厚くします。(角質肥厚)
内部はバリア機能が低下して水分が蒸発しやすくなり、乾燥状態に。
バリア機能が低下した肌は、紫外線が侵入しやすくなってしまうため、悪循環となってしまうのです。
4-3.摩擦
「摩擦」もバリア機能を低下させる要因のひとつ。
洗顔やスキンケアなど、日常のあらゆるシーンで摩擦が起こります。
摩擦によって皮膚にダメージが与えられると、ターンオーバーが乱れて、バリア機能は低下。
さらに過剰な洗顔を続けると、皮脂も必要以上に洗い流されて、水分が蒸発しやすくなってしまいます。
5.肌の水分量を上げる正しいスキンケア
以上のように、いくつかの理由から低下してしまう「バリア機能」。
理想的な肌の水分量をキープするためには、正しいスキンケアをしてバリア機能を正常にすることが大切です。次のポイントを意識して、水分量の低下を防ぎましょう。
5-1.クレンジング
まずは、基本のクレンジングをチェックしていきましょう。
メイクアップ化粧品が肌に残っていると、皮脂や汚れと結びついて、皮膚にダメージを与えてしまいます。メイクをした日は、必ずクレンジング剤を使用しましょう。
・クレンジングの種類
注目したいのは、クレンジング剤の種類。
クレンジング剤の種類によって、メイクの落ち具合や肌への負担が変わってきます。
とくにクレンジングオイルは、落ちにくいファンデーションなどもオフできる洗浄力の高いアイテム。一方で、必要な皮脂まで奪ってしまう可能性もあります。
クレンジングミルクは、洗浄力が低いので、ナチュラルメイク向き。
肌への負担も少ない、マイルドなクレンジング剤です。
いくつかの種類を用意しておいて、その日のメイクに合わせて使うことをおすすめします。
・クレンジングの方法
次にクレンジングの基本的な方法をチェックしていきましょう。
クレンジング剤は、メーカーが推奨する量を守るのが鉄則。
少なすぎると摩擦が起こってしまうので、気をつけましょう。
また時間をかけすぎると肌を乾燥させてしまうので、次の工程をすみやかに行ってください。
- クレンジング剤をやさしくメイクになじませる
- ふわっとメイクが浮いてきたら、少量の水を加えて白っぽく乳化させる
- ぬるま湯ですすぐ
5-2.洗顔
肌の水分量をキープするためには、毎日の洗顔も大切。
朝晩2回、洗顔料で丁寧に洗うようにしましょう。
次のように、摩擦に気をつけながら行うことが大切です。
- ぬるま湯で予洗いする
- 洗顔料をしっかり泡立てる
- 最初にTゾーンを洗い、その後、頬や目の周りなどの細かいところも洗う
- ぬるま湯ですすぐ
- タオルをやさしく押し当てて、水分を拭き取る
5-3.保湿
洗顔後は、すみやかに保湿をしましょう。
化粧水でしっかり水分を与えて、その後、乳液やクリームで蓋をします。
摩擦が起こらないようにやさしくハンドプレスしながら塗布しましょう。
乾燥が気になる人は、シートパックなどの集中ケアアイテムも効果的。
不織布のシートパックは、毎日使用することができます。
ただし、パックの時間を置きすぎると逆に肌の水分を奪ってしまうので、推奨されている時間を守りましょう。
5-4.水分量を上げる成分をプラスする
以上のような基本的なスキンケアに加えて、肌の水分量を上げてくれる成分をプラスするのもおすすめ。
とくに、保湿因子が作られにくくなり、水分を蓄える力が弱まる30代以降は有効です。
・バリア機能を高めてくれる「セラミド」
なかでもおすすめの成分は、セラミド。
セラミドは、細胞間脂質の主成分で、肌にもともと存在するものです。
水分を挟み込んで、蒸発を防いでくれるため、バリア機能を高めてくれる頼もしい成分。
しかし、30代くらいから徐々に減り始めてしまうので、化粧品で補うことが有効です。
・ヒト型セラミドがおすすめ
「セラミド」には、いくつか種類があります。
そのなかでも断トツおすすめなのが「ヒト型セラミド」。
ヒト型セラミドは、私たちの皮膚に存在するセラミドの構造とよく似ているため、肌なじみがよく、保湿力も高いのが特徴。
過去にセラミド配合の化粧品を使っても、あまり効果を感じなかったという方は、セラミドの選び方に問題があったのかもしれません。
これから化粧品で肌の水分量を上げたいと考えている方は、ぜひヒト型セラミド配合の製品を見つけてみてくださいね。
6. 肌の水分量を上げるインナーケア
肌の水分量を上げるには、次のようなインナーケアも大切です。
6-1.こまめに水を飲む
肌の水分量を上げるには、水を飲むことも大切。
厚生労働省が推奨している1日の水分摂取量は、体重60kgで2.5リットル。
ただし、食事で取れる水分や体内で作られる水分があるので、実際に飲むのは1.2リットル程度です。
一気に飲むと胃腸に負担をかけてしまうので、こまめに飲むようにしましょう。
6-2.栄養バランスのよい食事をする
栄養バランスのよい食事も、肌の水分量を左右します。
食事で摂取した栄養素は、血液中に取り込まれて肌に届けられます。
ビタミン、ミネラルはもちろん、良質なたんぱく質や食物繊維など、バランスのよい食事を心がけて健やかな肌を育みましょう。
6-3.質の良い睡眠をとる
肌の水分量をキープするには、質の良い睡眠も欠かせません。
睡眠中に分泌される成長ホルモンによって、肌のターンオーバーを整えることができます。
とくに寝入りの3時間は成長ホルモンが大量に分泌されるタイミング。
忙しくて睡眠時間が短くなってしまう人も、ぐっすり深く眠れるように環境を整えましょう。
7. まとめ
肌の水分量を減らす原因について解説してきました。
肌の水分量を減らすのは、バリア機能の低下。
摩擦や紫外線、加齢などでバリア機能は低下してしまいます。
日々の正しいスキンケアやインナーケアで、バリア機能を高めて、理想的な水分量をキープしていきましょう♪