リーズナブルで、いろいろなスキンケアに大活躍してくれるワセリン。
しかしそんな有能なワセリンも、ある弱点を持っています。
それは、落としにくいこと!
「つけすぎちゃって、顔がベタベタ……」
なんて経験、ありませんか?
我が家でも、子供が髪や服にワセリンをつけて遊んでしまい大惨事になったことがありました。
今回はそんな意外と知られていない「ワセリンの落とし方」について、人気のワセリンのメーカー2社に質問してみました。うれしいことに、迅速でご丁寧な返信をいただきましたよ。
その回答とともに、実際に顔についたワセリンを落とした体験談をご紹介していきたいと思います。
ワセリン愛用者の方は、ぜひ参考になさってくださいね。
Contents
1.ワセリンが落ちいくい理由
顔や髪、衣類などにうっかりついてしまったワセリン。
落とそうと思っても、ベタベタしてすっきり落ちませんよね。
その理由は、ワセリンの融点にありました。
ワセリンは、40℃以上になると、固形から液状に変化。
それよりも温度の低い顔や髪、衣類についても溶けないため、なかなか落ちないのです。
ちなみに、洗顔で使用したいのは32~35℃のぬるま湯。
熱すぎるお湯は肌を乾燥させてしまうので、ぬるま湯ですすぎするのがおすすめです。
でも、それではワセリンが落ちない……。
どうしたらよいのでしょうか!?
2.ワセリンの落とし方をメーカーに訊いてみた
こんなときはプロに相談!ということで、今回は人気のワセリンを販売しているメーカー2社に、ワセリンの落とし方について問い合わせしてみました。
まず1社目がベビーワセリンで有名な健栄製薬株式会社様。
育児経験のある方なら、一度は見たことのあるワセリンではないでしょうか。
やわらかく伸びがよくて、とても使いやすいワセリンです。
そしてもう一つは、『ヴァセリン オリジナルピュアスキンジェリー』を販売されているユニリーバ・ジャパン様。
ワセリンと言えばこれ!というくらい、有名ですよね。
日本はもちろん、世界で愛されているワセリンです。
2-1.質問
2社に対し、公式ホームページのお問い合わせフォームから次のような質問をしてみました。
次の場合の、ワセリンの落とし方を教えていただけますでしょうか。
- 顔にワセリンがつきすぎてしまったとき
- 髪にワセリンがついてしまったとき
- 衣類にワセリンがついてしまったとき
さっそく、回答をチェックしていきましょう。
2-2.回答① 健栄製薬株式会社様
まずご紹介するのが、ベビーワセリンの健栄製薬株式会社様のご回答。
健栄製薬株式会社様のおくすり相談窓口のご担当者様から、次のような返信をいただきました。
“1.顔にワセリンがつきすぎてしまったとき
過剰についたワセリンをティッシュなどで取ってください。その後に
クレンジングオイルなどで落とし、洗顔料で洗顔してください。
2.髪についてしまったとき
40℃以上のお湯などに髪を浸し、その後にシャンプーで洗髪してください。
お湯を使う以外にもオリーブオイルを使う方法もございます。
3.衣類についてしまったとき
衣類を40℃以上のお湯に浸し、その後に洗濯してください。
なお、衣類のタグ表示より適応温度はその都度ご確認ください。
ワセリンは油ですので、他の油と触れると乳化して落としやすくなります。
また、ワセリンは40℃付近で固体から液体に性状が変化しますので、
熱湯につけることでも落としやすくなります。”
2-3.回答② ユニリーバ・ジャパン様
ユニリーバお客様相談室様からは、次のような回答をいただいています。
ワセリン配合の製品をたくさん販売されていますが、中でも王道のワセリン『ヴァセリン オリジナルピュアスキンジェリー』の落とし方を伝授していただきました。
“1.顔にワセリンがつきすぎてしまったとき
肌にティッシュを押し当てティッシュに吸い込みます。(ティッシュは上下や左右に動かしたりせずに吸い取ります。)
ティッシュの上から顔を包むように手のひらを押し当てると、手の温度でワセリンが溶けて油分が吸い取りやすくなります。
2.髪についてしまったとき
40℃以上のお湯で流してから、普段ご利用のシャンプーをよく泡立てて洗います。
3.衣類についてしまったとき
40~60℃の湯をため、洗濯用洗剤(アルカリ性洗剤が効果的)を入れて(洗剤の使用説明に従った分量)、
1時間つけ置きした後、洗濯機で通常通り洗います。
*素材によって、ぬるま湯、洗剤の種類、洗濯の仕方が合わない場合がございますので、予めご確認ください。”
2-4.共通する方法
2社の回答は、細かい違いはあるものの、大まかな落とし方は一緒でした。
ここで共通するポイントと違いをまとめてみましょう。
・顔にワセリンがつきすぎてしまったとき
2社とも、顔にワセリンがつきすぎてしまったときは、ティッシュでオフする方法を提案されています。
また健栄製薬株式会社様はその後、さらにクレンジングや洗顔を。
ユニリーバ・ジャパン様は手の温度で溶かすとのことでした。
このあたりは、ワセリンの付き具合によって調整するとよいでしょう。
・髪についてしまったとき
髪についてしまったときは、40℃以上のお湯などに髪を浸し、その後にシャンプーで洗髪するのが共通の回答でした。
ポイントは、お湯の温度。
先述したように、ワセリンは40℃付近で固体から液体に性状が変化します。
そのため、40℃以上のお湯に浸して液状にすることで、取れやすくなるんですね。
ただし、それだけでは不十分なので、シャンプーは必要。
しっかり泡立てて、洗髪しましょう。
また健栄製薬株式会社様は、オリーブオイルで落とすという方法も提案されていました。
「油は油で落とす」ということですね!
・衣類にワセリンがついてしまったとき
衣類についてしまったときは、まず40℃以上のお湯でつけ置き。
その後、洗濯します。
このときも、ポイントはお湯の温度。
ワセリンを液状にするために、40℃以上のお湯に浸すのがよさそうです。
また、ユニリーバ・ジャパン様は、アルカリ性洗剤が効果的と教えてくださいました。
ちなみに我が家にあるのは、すべて中性の洗剤でした。
ワセリンがついてしまったときのためにもアルカリ性の洗剤を常備しておいたほうがよさそうですね。
3.教えてもらった方法で、実際に落としてみた
いただいたご回答を元に、さっそく実際に落としてみたいと思います。
今回は、顔につきすぎてしまったときの対処法を試してみますね。
3-1.ティッシュ
まずは、簡単にティッシュで拭き取る方法。
このようにして、やさしくティッシュを顔に押し当てます。
手のぬくもりでワセリンを溶かすイメージで♪
ここで絶対にやってはいけはいけないのがゴシゴシすること。
摩擦で肌を痛めてしまうので、そっと押し当てるだけにしましょう。
ティッシュをはがしてみると、少しワセリンがついています。
顔にはややワセリンが残っているような感じがありますが、ゴシゴシは厳禁なので、気になる部分は何度かティッシュを押し当てて剥がす、を繰り返しました。
完全にワセリンを落としたい人は、この後洗顔した方がよいかも。
つきすぎてしまった分を軽くオフしたいだけなら、ティッシュで十分でしょう。
3-2.蒸しタオルで拭き取る
また、健栄製薬株式会社様にご紹介いただいた別のコラムには、蒸しタオルで拭き取る方法が掲載されていました。
蒸しタオルは、電子レンジで簡単に作れます。
蒸しタオルの作り方は、こちらの記事に詳しく掲載しておりますので、併せてチェックしてみてくださいね。
ワセリンがつきすぎてしまった部分に、こうして蒸しタオルをあてて、ワセリンを溶かしてから拭います。
ティッシュに比べて、しっかりオフできました。
しかし、すべてが完全に落とせたわけではなく、ワセリンのしっとり感も残っています。
この適度に保湿力が残る感じもいいなと思いました。時間がある方にはおすすめです♪
3-3.感想
ティッシュと蒸しタオルをそれぞれ使ってみて、メリットとデメリットを感じました。それぞれの感想をまとめていきたいと思います。
・ティッシュで落とした感想
ティッシュを使って落とすメリットは、なんといっても手軽さ!
すぐに手に取ってささっと拭き取れるので、忙しいときにおすすめです。
デメリットとしては、完全にオフはできないという点。
若干肌に残る感じがあり、それを拭おうとすると、どうしても摩擦が起きてしまいます。もしお持ちであれば、質のいいやわらかいティッシュを使うとよいでしょう。
完全に落としたいときは、やはり健栄製薬株式会社様の回答にもあったように、クレンジングや洗顔が必要だと感じました。
・蒸しタオルで落とした感想
蒸しタオルのメリットは、ワセリンが落としやすいこと!
ティッシュに比べてワセリンが柔らかくなるので、力を入れなくても拭うことができます。
デメリットは2つ。
蒸しタオルを作る手間がかかること、そしてタオルにワセリンがついてしまうことです。
蒸しタオルは電子レンジで簡単に作れますが、それでもティッシュよりは手間と時間がかかってしまいます。忙しい朝などには不向きかも。
また拭ったあとのタオルにワセリンがべったりついてしまうので、これを落とす必要があります。
これには、衣類にワセリンがついてしまったときの対処法を適用。
40℃以上のお湯に浸してから、洗濯する必要があります。
4. まとめ
今回は、なかなか取れない「ワセリンの落とし方」に注目。
ワセリンメーカー2社様の回答をもとに、実際に落としてみました。
顔についてしまったときは、ティッシュで拭うか、蒸しタオルがおすすめ。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、状況に応じて使い分けてみてくださいね。
髪や衣類についたワセリンを落とすときは、お湯の温度がポイント。
40℃以上でワセリンが固形から液状に変化するので、それを上手く活用して落としてみてください。
リーズナブルで優秀なワセリン。
適切な落とし方を知っておけば、もっと楽しめそうですね♪