「無添加化粧品は危険」は嘘?本当?安全なコスメの見極め方

無添加化粧品なら、肌に優しくて安心

そう思っていたのに、インターネットやSNSで「無添加は危険」なんて言葉を見かけて、ちょっぴり不安になっていませんか?

「一体どっちを信じればいいの?」「私の化粧品選び、間違っていたのかな…」そんな風に、たくさんの情報の中で迷子になってしまっている方も多いかもしれませんね。

ご安心ください。この記事では、そんなあなたのモヤモヤを解消するために、「無添加化粧品」の本当の意味から、本当に安全なコスメを見極めるためのステップまで、分かりやすくお話ししていきます。

この記事を読み終える頃には、きっとあなた自身のものさしで、心から納得できる化粧品を選べるようになっているはずですよ。

まずは知っておきたい「無添加化粧品」に潜む3つのカラクリ

知っておきたい「無添加化粧品」に潜む3つのカラクリ

『無添加』と聞くと、私たちはつい『添加物が一切入っていない、ピュアな化粧品』というイメージを抱きがちです。

でも、実はそのイメージと現実には、少しギャップがあるかもしれません。

ここでは、まず「無添加化粧品」という言葉の裏側にある、3つの大切なカラクリについて見ていきましょう。

これを知るだけで、化粧品選びの視点がぐっと変わってきますよ。

カラクリ①:「無添加」に法律上の明確な定義はない

驚かれるかもしれませんが、実は「無添加」という表示には、法律で決められた明確なルールがないんです。

つまり、何を「無添加」とするかは、それぞれの化粧品メーカーの判断に委ねられているのが現状なのです。

例えば、2001年までアレルギーなどを引き起こす可能性があるとして表示が義務付けられていた「旧表示指定成分」というものがあります。

この特定の成分を配合していないだけで「無添加」と表示している製品もあれば、防腐剤や香料、着色料など、メーカー独自の基準でいくつかの成分を「無添加」としている製品もあります。

ですから、「無添加」という言葉だけで『すべての添加物が入っていない』と受け取ってしまうのは、ちょっと早計かもしれませんね。

カラクリ②:表示義務なし?見落としがちな「キャリーオーバー成分」

次に、少し専門的な言葉になりますが「キャリーオーバー成分」という存在を知っておきましょう。

これは、化粧品の原料を作る段階で使われたけれど、製品になった時にはごく微量しか残っていないため、表示する義務がない成分のことです。

例えば、植物から美容エキスを抽出する際に、そのエキスの品質を保つために防腐剤が使われることがあります。

この防腐剤は、最終的な化粧品に直接配合されたわけではないので、成分表には記載されないケースが多いのです。

「無添加」と書かれていても、こうしたキャリーオーバー成分として、意図せず添加物が肌に触れてしまう可能性がある、ということも覚えておきたいポイントです。

カラクリ③:「医薬部外品」は全成分表示の義務がない場合も

ドラッグストアなどで見かける「医薬部外品」や「薬用」と書かれた化粧品にも、少し注意が必要です。

「医薬部外品」は、肌荒れ防止や美白などの有効成分が一定の濃度で配合されている製品のこと。

一見、効果が高そうで安心なイメージがありますが、実は化粧品とは表示ルールが少し異なります。

「化粧品」は原則として全成分を表示する義務がありますが、「医薬部外品」は、有効成分や指定された成分以外は、表示しなくても良いことになっています。

そのため、パッケージの表示だけでは、どんな成分が入っているのか全部を把握するのが難しい場合もある、ということを知っておくと良いでしょう。

本当に危険?肌質別・注意したい化粧品の添加物リスト

肌質別・注意したい化粧品の添加物リスト

ここまで「無添加」のカラクリについてお話ししてきましたが、では具体的にどのような成分に気をつけたら良いのでしょうか。

添加物と聞くと、すべてが悪者のように感じてしまうかもしれませんが、製品の品質を保ったり、使い心地を良くしたりするために大切な役割を果たしているものもたくさんあります。

大切なのは、自分の肌質に合わせて、リスクとなりうる成分を知っておくことです。

ここでは、特に注意したい成分を肌質別にご紹介します。

【特に敏感肌は注意】合成界面活性剤・防腐剤(パラベン等)・合成香料

肌がデリケートな状態の時には、刺激となりやすい成分はなるべく避けたいものですよね。

・合成界面活性剤

水と油を混ぜ合わせるために使われ、洗浄力の高いクレンジングや洗顔料によく配合されています。

「ラウレス硫酸Na」などの表示が目印です。

洗浄力が強すぎると、肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、バリア機能の低下につながることがあります。

・防腐剤(パラベンなど)

雑菌の繁殖を防ぎ、化粧品の品質を長期間保つために欠かせない成分ですが、まれに肌への刺激となることがあります。

・合成香料

心地よい香りをつけてくれますが、アレルギー反応の原因となることも。

成分表示に単に「香料」と記載されている場合、数十種類以上の化学物質が組み合わされている可能性もあります。

【ニキビ肌・脂性肌は注意】鉱物油(ミネラルオイル)・シリコーン

ニキビやテカリが気になる方は、毛穴をふさいでしまう可能性のある成分に少し注意してみましょう。

・鉱物油(ミネラルオイル)

石油由来のオイルで、肌表面に膜を作って水分の蒸発を防ぐ高い保湿力があります。

ワセリンもこの一種です。

肌への刺激は少ないとされていますが、肌に残りやすく、毛穴を詰まらせてニキビの原因になることも。

・シリコーン

「ジメチコン」「シクロペンタシロキサン」といった名前で表示され、肌をなめらかに見せたり、サラサラした感触にしたりする効果があります。

こちらも肌への刺激は少ないですが、皮膜感が強く、毛穴詰まりが気になる方もいます。

もしニキビが気になる場合は、ニキビができにくい処方であることを示す「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示された製品を選ぶのも一つの方法ですよ。

もう惑わされない!本当に安全な化粧品を見抜く3つのステップ

自分に合った安全な化粧品を見抜く3つのステップ

ここまで読んで、「成分ってやっぱり難しい…」と感じた方もいるかもしれません。

でも大丈夫です。

ここからは、専門知識がなくても、自分に合った安全な化粧品を見抜く3つのステップをご紹介します。

このステップを意識するだけで、これからの化粧品選びがぐっと楽になりますよ。

Step1:全成分表示は「配合量の多い順」というルールを理解する

まずは、化粧品の裏側にある 「全成分表示」 を見る習慣をつけてみましょう。

このリストは、基本的に配合されている量が多い順番に書かれています(ただし、1%以下の成分は順不同でOKというルールがあります)。

難しい成分名をすべて覚える必要はありません。

まず注目したいのは、リストの 「最初から5番目くらいまで」 に何が書かれているかです。

ここに「水」や「BG」、「グリセリン」といった保湿成分がきているか、それとも先ほど紹介したような注意したい成分がきていないか、などをチェックするだけでも、その化粧品の特徴 を大まかに掴むことができます。

Step2:「〇〇フリー」より「何が配合されているか」で選ぶ

「パラベンフリー」「アルコールフリー」といった「〇〇フリー」という表示は、確かに分かりやすい指標の一つです。

しかし、それらの成分を抜く代わりに、別の代替成分が使われていることもあります。

そこで視点を変えて、「何が入っていないか」だけでなく、「どんな良い成分が入っているか」で選んでみるのはいかがでしょうか。

例えば、「セラミド」や「ヒアルロン酸」など、自分の肌が求めている保湿成分や美容成分がきちんと配合されているかを確認する方が、もっと前向きで納得のいく化粧品選びにつながりますよ。

Step3:メーカー公式サイトで開発姿勢や理念を確認する

安心して長く使える化粧品を見つけるためには、製品そのものだけでなく、それを作っているメーカーの姿勢を知ることもとても大切です。

少し手間はかかりますが、気になる製品があったら、ぜひそのメーカーの公式サイトを訪れてみてください。

「どんな想いで製品を開発しているのか」「キャリーオーバー成分についても情報を公開しているか」「動物実験は行っていないか」など、その企業の理念やこだわりが見えてくるはずです。

誠実な姿勢のメーカーであれば、きっと製品にもその想いが反映されていることでしょう。

「無添加」だけじゃない!オーガニック・自然派化粧品との違いと賢い選び方

オーガニック・自然派化粧品との違いと賢い選び方

化粧品選びの選択肢は、「無添加」だけではありません。

似たようなイメージで語られることの多い「オーガニック化粧品」や「自然派化粧品」についても知っておくと、選択の幅がさらに広がりますよ。

・オーガニック化粧品

農薬や化学肥料を使わずに有機栽培された植物原料を主成分として作られた化粧品のこと。

「エコサート」などの第三者機関による認証マークがついているものは、信頼性の高い指標になります。

ただし、植物成分が肌に合わない可能性もあるので、注意は必要です。

・自然派化粧品

植物由来などの天然成分を主として作られた化粧品で、オーガニックのように厳密な基準はありません。

メーカー独自の考え方で作られていることが多いです。

どのタイプが一番良い、というわけではありません。

大切なのは、それぞれの特徴を理解して、自分の肌質やライフスタイル、価値観に合ったものを選ぶことです。

天然成分だから100%安全」というわけではないことも、心に留めておいてくださいね。

まとめ:情報に振り回されず、あなたの肌が本当に喜ぶ化粧品を選ぼう

あなたの肌が本当に喜ぶ化粧品を選ぼう

今回は、「無添加化粧品は危険?」という疑問をテーマに、その言葉の裏側から安全な化粧品の見極め方までを解説してきました。

大切なのは、「無添加だから安全」「添加物だから危険」と単純に判断するのではなく、成分表示を正しく読み解き、自分の肌としっかり向き合うことです。

もう、あなたはたくさんの情報に振り回される必要はありません。

この記事でご紹介したステップを参考に、ぜひあなたの肌が本当に喜ぶ、心から信頼できる化粧品を見つけてくださいね。

健やかで美しい肌を育むスキンケアの時間が、あなたにとって、もっと楽しく、安心できるものになることを願っています。

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