
若い頃と同じように食事に気をつけたり、運動したりしているはずなのに、なぜか体重が減らない…。
それどころか、お腹周りを中心にどんどんお肉がついて、体重計に乗るのが怖くなっていませんか?
40代、50代を迎えると、これまでとは違う体の変化に戸惑うことが多くなりますよね。
その「何をやっても痩せない」という悩みの原因は、あなたの努力不足ではなく、女性の体に訪れる自然な変化、「更年期」にあるのかもしれません。
この記事では、なぜ更年期に太りやすくなるのか、その医学的な理由を分かりやすく解説します。
そして、その変化に合わせた、無理なく続けられるダイエットの具体的な方法を、「食事」「運動」「生活習慣」の3つのポイントからご紹介します。
ただ体重を落とすだけでなく、心も体も健やかに、そして前向きに毎日を過ごすためのヒントがきっと見つかるはずです。
一人で悩まず、一緒にあなたの体と向き合う新しい一歩を踏み出してみませんか。
Contents
なぜ?更年期に「痩せない」と感じる4つの医学的理由
これまでと同じ生活なのに太りやすくなったと感じるのは、あなたの気のせいではありません。
実は、更年期の女性の体の中では、体重をコントロールしにくくなる変化が実際に起こっているのです。
まずはその理由を知ることで、「自分のせいじゃないんだ」と少し安心できるかもしれません。
ここでは、その代表的な4つの理由をみていきましょう。
理由①:女性ホルモン(エストロゲン)の減少で代謝がダウン

更年期に起こる最も大きな変化は、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減ることです。
このエストロゲンは、妊娠や出産に関わるだけでなく、実は脂肪の燃焼を助けてくれる大切な役割も担っていました。
そのため、エストロゲンが減ってしまうと、脂質の代謝を促す力が弱まり、これまでと同じ量を食べていても脂肪が燃えにくくなってしまうのです。
さらに、エストロゲンには食欲を抑える働きもあるため、減少することで満腹感を得にくくなったり、つい食べ過ぎてしまったりすることもあります。
理由②:筋肉量が減少し、内臓脂肪がつきやすくなる

基礎代謝、つまり何もしなくても消費されるエネルギー量は、筋肉の量に大きく左右されます。
残念ながら、筋肉量は年齢とともに自然と減っていきますが、エストロゲンの減少はそれに拍車をかけてしまいます。
筋肉というエネルギーを燃やす工場が小さくなってしまうので、消費カロリーが減り、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなるのです。
特に、若い頃は太ももやお尻につきやすかった「皮下脂肪」ではなく、お腹周りにつきやすい「内臓脂肪」が増えるのが更年期太りの特徴です。
この内臓脂肪は、見た目の問題だけでなく、将来の健康リスクにもつながるため注意が必要です。
理由③:自律神経の乱れが食欲や睡眠に影響

更年期には、ホットフラッシュや動悸、イライラなど、さまざまな不調が現れることがありますよね。
これらは、エストロゲンの減少によって自律神経のバランスが乱れることが原因の一つです。
そして、この自律神経の乱れは、ダイエットにも大きく影響します。
例えば、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりと、睡眠の質が低下することがあります。
実は、睡眠不足の状態だと、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増え、食欲を抑えるホルモン「レプチン」が減ってしまうことがわかっています。
ぐっすり眠れないことが、無意識のうちに食べ過ぎにつながっているのかもしれません。
理由④:ストレスホルモンが脂肪の蓄積を促進

心と体は密接につながっています。
更年期は、体の不調だけでなく、気分の落ち込みや不安感など、精神的にも不安定になりやすい時期です。
こうしたストレスを感じると、私たちの体は「コルチゾール」というストレスホルモンを分泌します。
このコルチゾールは、食欲を増進させたり、脂肪、特にお腹周りの脂肪を溜め込みやすくしたりする働きがあるのです。
イライラしたとき、無性に甘いものやこってりしたものが食べたくなるのは、このホルモンの影響も考えられます。
心のケアも、更年期のダイエットではとても大切な要素になります。
もう焦らない!更年期ダイエットを成功させる3つの基本戦略
更年期に痩せにくい理由がわかると、これまでとは違うアプローチが必要なことにも納得できますよね。
大切なのは、若い頃の無理なダイエットを繰り返すのではなく、今の自分の体に合った方法を見つけることです。
ここからは、ダイエットを成功に導くための具体的な3つの戦略、「食事」「運動」「生活習慣」について、詳しくご紹介します。
【食事戦略】「何を」「どう」食べる?今日からできる7つのルール

基礎代謝が落ちてくる更年期は、食べる「量」だけでなく「質」を見直すことがとても重要です。
厳しい食事制限はストレスのもと。
むしろ、体に良いものをきちんと選んで食べる意識を持ちましょう。
- ルール1:筋肉の材料になる「タンパク質」を毎食摂る
筋肉量を維持するために、タンパク質は欠かせません。
お肉やお魚、卵、そして豆腐や納豆などの大豆製品を、毎食片方の手のひらに乗るくらいの量を目安に取り入れましょう。 - ルール2:元気のもと「良質な脂質と炭水化物」を選ぶ
脂質や炭水化物を極端に避けるのはNGです。
オリーブオイルやアボカド、ナッツなどの良質な脂質、そして玄米や全粒粉パン、オートミールなど、食物繊維が豊富な炭水化物を選びましょう。 - ルール3:体の調子を整える「野菜と果物」をたっぷり
ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な野菜や果物は、代謝を助け、腸内環境を整えてくれます。
毎食、両手に山盛り一杯くらいの野菜を食べることを目標にしてみてください。 - ルール4:「大豆製品」で女性ホルモンをサポート
豆腐、納豆、豆乳などの大豆製品に含まれる「大豆イソフラボン」は、エストロゲンと似た働きをしてくれる嬉しい成分です。
積極的に食事に取り入れるのがおすすめです。 - ルール5:満腹感アップ!「よく噛んで」食べる
一口につき30回くらい噛むことを意識すると、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防げます。
食事に20分以上かけることを目標に、ゆっくり味わって食べましょう。 - ルール6:「水分」をこまめに摂って巡りを良くする
1日に1.5リットルから2リットルのお水やお茶(ノンカフェイン)をこまめに飲むことで、代謝がスムーズになります。
食事の前にコップ一杯のお水を飲むのも、食べ過ぎ防止に効果的です。 - ルール7:「夜遅い時間の食事」はなるべく控える
寝る直前に食べると、エネルギーとして消費されずに脂肪として蓄積されやすくなります。
夕食は、できれば寝る3時間前までに済ませるのが理想です。
【運動戦略】脂肪を燃やす「ゆる筋トレ」と「有酸素運動」の組み合わせ

運動と聞くと、ハードなものを想像して億劫になってしまうかもしれません。
でも、更年期のダイエットに必要なのは、息が切れるような激しい運動よりも、無理なく続けられる「ゆるやかな運動」です。
おすすめは、「筋トレ」で基礎代謝を上げ、「有酸素運動」で脂肪を燃やすという組み合わせ。
先に筋トレを行うと、成長ホルモンが分泌されて脂肪が燃えやすい状態になるので、より効率的です。
- おうちでできる「ゆる筋トレ」(週2〜3回)
- スクワット: 足を肩幅に開いて、椅子に座るようにお尻をゆっくり下ろします。太ももやお尻の大きな筋肉を鍛えられます。
- プランク: うつ伏せになり、肘とつま先で体を支えます。お腹周りの引き締めに効果的です。30秒キープから始めてみましょう。
- 楽しく続ける「有酸素運動」(週3〜5回)
- ウォーキング: 少し早歩きを意識して、30分程度歩いてみましょう。景色を楽しみながら歩けば、良い気分転換にもなります。
- 水中ウォーキング: プールの中を歩くだけでも、水の抵抗で良い運動になります。ひざや腰への負担が少ないのも嬉しいポイントです。
また、特別な運動時間を取らなくても、日常生活の中でこまめに動く「NEAT(ニート:非運動性活動熱産生)」を増やすことも大切です。
エレベーターを階段にしたり、一駅手前で降りて歩いたり、家事をキビキビこなしたり。
そんな小さな積み重ねが、大きな変化につながります。
【生活習慣戦略】痩せ体質をつくる「睡眠」と「ストレスケア」

食事や運動と同じくらい、いえ、もしかしたらそれ以上に大切なのが、毎日の生活習慣を整えることです。
特に「睡眠」と「ストレスケア」は、ホルモンバランスを整え、痩せやすい体質をつくるための土台になります。
- 質の良い「睡眠」をとるための工夫
- 毎日なるべく同じ時間に寝て、同じ時間に起きるリズムを作りましょう。
- 寝る1〜2時間前は、スマホやパソコンの画面を見るのをやめて、脳をリラックスさせてあげましょう。
- ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、軽いストレッチをしたりするのもおすすめです。
- 7〜8時間の睡眠時間を目標にしてみてください。
- 自分なりの「ストレスケア」を見つける
ストレスをゼロにすることは難しいですが、上手に付き合っていくことはできます。- イライラしたら、ゆっくりと深い呼吸(腹式呼吸)を数回繰り返してみましょう。
- 好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、読書をしたりと、自分が「心地よい」と感じる時間を作りましょう。
- 親しい友人とのおしゃべりも、素晴らしいストレス解消法です。
自分をいたわる時間を持つことが、結果的にダイエットの成功にもつながっていくのです。
ダイエットを後押しする+αの選択肢

食事や運動、生活習慣の改善を基本としながらも、「もう少しサポートが欲しいな」と感じることもあるかもしれません。
そんな時は、サプリメントや専門家の力を借りるという選択肢もあります。
ただし、これらはあくまで補助的な役割です。
基本の3戦略を大切にしながら、上手に活用していきましょう。
目的別に選ぶ|更年期の味方になるサプリメント
サプリメントは、毎日の食事だけでは不足しがちな栄養素を手軽に補えるのが魅力です。
更年期の女性におすすめの成分をいくつかご紹介します。
- 大豆イソフラボン: 女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをすることで知られています。ホルモンバランスの乱れが気になる方におすすめです。
- カルシウム&ビタミンD: エストロゲンが減少すると骨がもろくなりやすくなるため、骨の健康を維持するために大切な組み合わせです。
- オメガ3脂肪酸: 青魚に多く含まれる油で、血液をサラサラにする効果や、気分の落ち込みを和らげる効果が期待されています。
サプリメントを利用する際は、自己判断で選ぶのではなく、必ずかかりつけの医師や薬剤師に相談して、自分に合ったものを選ぶようにしてくださいね。
ホルモン補充療法(HRT)や漢方という選択肢
セルフケアだけでは、つらい更年期症状や体重増加がなかなか改善しない場合もあります。
そんな時は、婦人科などの医療機関で専門家に相談することも考えてみましょう。
- ホルモン補充療法(HRT): 減少したエストロゲンを少量のお薬で補う治療法です。ホットフラッシュなどのつらい症状を和らげるだけでなく、体重管理をしやすくする効果も期待できます。
- 漢方治療: 一人ひとりの体質や症状に合わせて漢方薬を処方し、心と体のバランスを全体的に整えていく治療法です。冷えや気分の落ち込みなど、複数の不調を抱えている場合に適していることがあります。
どちらの治療法にもメリットとデメリットがありますので、医師とよく相談した上で、自分に合った方法を見つけることが大切です。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることも、前向きな選択肢の一つですよ。
更年期ダイエットのよくある質問と回答

ここでは、更年期のダイエットに取り組む中で、多くの方が疑問に思うことにお答えします。
Q. 停滞期をどう乗り越えればいい?
ダイエットを続けていると、順調に減っていた体重がピタッと止まってしまう「停滞期」が訪れることがあります。
これは、体が今の体重に慣れようとしている自然な反応なので、決して失敗ではありません。
「順調に進んでいる証拠なんだな」と、まずは焦らないことが大切です。
停滞期には、食事の内容を少し見直してみたり(タンパク質を少し増やしてみるなど)、いつもと違う種類の運動を取り入れて体に新しい刺激を与えてみたりするのがおすすめです。
また、体重の数字だけに一喜一憂せず、ウエスト周りがスッキリした、体力がついてきたなど、見た目や体調の変化にも目を向けて、自分の頑張りを認めてあげましょう。
Q. 更年期太りを放置するとどうなる?
お腹周りにつく「内臓脂肪」が増える更年期太りは、単に見た目の問題だけではありません。
放置してしまうと、将来的にさまざまな病気のリスクを高めてしまう可能性があります。
例えば、高血圧や脂質異常症といった生活習慣病につながりやすく、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
また、血糖値が上がりやすくなるため、2型糖尿病の発症リスクも上昇します。
さらに、骨粗しょう症や一部のがんとの関連も指摘されています。
今のうちから適切な体重管理を心がけることは、これからの人生を元気に過ごすための、自分への大切な投資なのです。
まとめ:自分をいたわり、美しく変わるチャンスと捉えよう

今回は、更年期になぜ痩せにくくなるのか、そして、今の体に合ったダイエット法についてお話ししてきました。
大切なポイントをもう一度振り返ってみましょう。
- 更年期太りは、ホルモンバランスの変化や代謝の低下など、体の自然な変化が原因。
- 成功のコツは、食事・運動・生活習慣の3つを、無理なく見直すこと。
- 厳しい制限よりも、体に良いものを選び、自分をいたわる意識が大切。
- 焦らず、完璧を目指さず、自分のペースで続けることが何より重要。
体重が増え続けることへの焦りや不安は、とてもよく分かります。
でも、更年期は「衰え」の時期ではなく、これからの人生をより健康で自分らしく生きるために、自分の体と心にじっくり向き合う「転機」と捉えることもできます。
今日からできる小さな一歩を、ぜひ始めてみてください。
その積み重ねが、きっとあなたの心と体を、より軽やかに、そして健やかに導いてくれるはずです。
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