口元に老化の影を落とすほうれい線。
あなたはいつごろから気になりはじめましたか?
30代後半くらいから気になり始め、40代に深刻になっていくのが一般的ですが、中には20代から目立っている人もいます。
私もそのひとり。
20代後半から、なぜか左側だけほうれい線が気になっていました。
実はほうれい線は、老化だけでなく生活習慣などのちょっとしたクセが原因になることもあるんです!
そこで今回は、ほうれい線ができる原因や年代別の特徴について詳しく解説。
年代に合わせたお手入れ方法などもご紹介していきます。
この記事を読めば
- ほうれい線とは何か
- ほうれい線ができる原因
- 20代、30代、40代の年代別ケア
- ほうれい線を予防する生活習慣
などがわかります。
マスクで口元が隠れている今だからこそ、しっかりケア。
ノーマスクの日々まで、しっかりキレイを手に入れちゃいましょう♪
1. ほうれい線とは
そもそもほうれい線とは、一体どんなものなのでしょうか?
詳しくチェックしていきましょう。
1-1. シワではなく「たるみ」
ほうれい線とは、小鼻の両脇から口角の外側まで伸びる線のことです。
線といっても目尻や額にできるシワとは違い、肌のたるみ。
頬がたるんでできた溝が、ほうれい線の正体なのです。
試しに鏡を持って、上を向いてみてください。
ほうれい線が目立たなくなりませんか?
頬が横に流れることで溝がなくなるためです。
このことからわかるように、ほうれい線はしわではなくたるみなのです。
1-2. 20代から気になる人も
ほうれい線は、30代から気になりはじめ、肌のたるみが本格化してくる40代から目立ってくるのが一般的です。しかし、なかには20代でもほうれい線が目立つ人も。
まだ肌のたるみとは無縁の20代の人なのに、なぜほうれい線が目立ってしまうのでしょうか。
実はほうれい線は、肌の老化だけでなく、日常のちょっとしたクセなども関係しているのです。
のちほど詳しく解説しますので、自分自身の生活習慣と照らし合わせてみてくださいね。
1-3. 自分では気がつきにくい
ほうれい線の恐ろしいところは、自分では気がつきにくいというところ。
実は人の顔は、正面から見るよりも斜めから見たほうたるみが顕著になり、老けて見えるのです。
「ほうれい線とはまだ無縁」と思っている方も、意外と他人の目には映っているかも!
三面鏡などを使い、ほうれい線ができていないかチェックしてみましょう。
2.ほうれい線ができるメカニズム
次に、ほうれい線ができるメカニズムを詳しくみていきましょう。
2-1.真皮の劣化
まず、肌のたるみを引き起こす大きな原因といえば、真皮の劣化。
私たちの皮膚は、次の3つの層から成り立っています。
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
一番外側にあるのが表皮。
わずか約0.2mmの薄さですが、外部のさまざまな刺激から、身体を守っています。
そして表皮の下にあるのが約1.8㎜の真皮。
ここには皮脂腺や汗腺などの重要な器官が存在します。
ほうれい線に大きく関係してくるのがこの真皮。
真皮にあるコラーゲンやエラスチンによって、肌のハリや弾力が保たれているのです。
しかし加齢や紫外線など、さまざまな理由でコラーゲンやエラスチンは変形・減少。
すると肌はたるみ、ほうれい線ができてしまうのです。
2-2.表情筋の衰え
また、表情筋の衰えもほうれい線に大きな影響を与えます。
表情筋が衰えることで、頬の重みを支えきれなくなり、ほうれい線が目立ってしまうのです。
表情筋の衰えは、加齢によって引き起こされますが、それだけではありません。
かみ癖、姿勢、無表情など、日常のちょっとした習慣が表情筋の衰えを招くのです。
2-3. 皮下脂肪の肥大化と急激な減少
また、皮下脂肪の肥大化もほうれい線を目立たせる原因のひとつ。
皮下脂肪は数が増えたり、一つが大きくなることで、肥大化します。
頬の皮下脂肪が肥大化すればその分、たるみやすくなり、ほうれい線も目立ちます。
さらに真皮へもダメージを与えて、さらにほうれい線を目立たせてしまうことになるのです。
逆に、急激なダイエットなどで皮下脂肪が減少すると、皮膚がたるんでほうれい線が現れることも。
20代でもこのような皮下脂肪の増減でほうれい線が目立ってしまうことがあるので、気をつけましょう。
3.年代別の原因とお手入れ法
このように、いくつかの理由によって起こるほうれい線。
20代、30代、40代と徐々に深刻になっていきます。
ここではその年代に合わせたケアをご紹介しますので、チェックしてみてくださいね。
3-1. 20代から始めたいほうれい線ケア
まず、20代から始めたいほうれい線ケアをご紹介します。
これはスキンケアの基本中の基本!
20代の方はもちろん、30代以降の方も取り入れてみてくださいね。
・紫外線対策の徹底
まず20代からほうれい線ケアのために取り入れたいのは、紫外線対策の徹底。
30代や40代に比べて、アクティブに活動する20代は紫外線を浴びる機会も多いのではないでしょうか。
紫外線は
- UV-A
- UV-B
- UV-C
の3種類に分類されます。
一般的に肌が黒くなる、いわゆる「日焼け」を起こすのはUV-B。
夏に多く降り注ぎ、シミや乾燥を招きます。
一方、ほうれい線で注意したいのがUV-A。
UV-Aは波長が長く、表皮を通過して真皮まで到達する紫外線。
ハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンを変形させてしまいます。
しかもUV-Aは、UV-Bのように肌が赤くなったりヒリヒリするなど、わかりやすい反応がありません。いつのまにか真皮層に届いて、コラーゲンやエラスチンを変形させてしまうのです。
UV-Aが多く降り注ぐ期間は4~9月。
雲も窓ガラスも通過するので、油断はできません。
- 季節に関係なく一年中日焼け止めを使う
- 曇りの日も紫外線対策をする
- 屋内にいても日焼け止めを使う
このような対策で、20代のうちから真皮層を守っておきましょう。
また最近では、紫外線カット効果のあるマスクも発売されています。
紫外線が強い日は、日焼け止めに加えて、このようなマスクを使ってみてはいかがでしょうか。
・保湿
またほうれい線のケアおいて、保湿も大きな役割を果たします。
20代のほうれい線はまだ浅いので、保湿して肌をみずみずしく整えておくことで、目立ちにくくなります。
保湿は表皮のケアなので、真皮の衰えには効果がないように思われますが、そんなことはありません。
肌が乾燥していると、バリア機能は低下するので真皮にもダメージを与えてしまうのです。
しっかり保湿して、バリア機能を高めておくことで、ほうれい線を予防していきましょう。
3-2. 30代から始めたいほうれい線ケア
肌のたるみがはじまってくる30代は、20代の基本のスキンケアから一歩踏み込んだ、積極的なスキンケアでほうれい線ができにくい肌をつくっていきましょう。
・真皮に働きかけるスキンケア
まず30代になって取り入れたいのが、真皮に働きかけるスキンケア。
次の2つは、真皮にあるコラーゲンやエラスチンに働きかける成分です。これらが配合された化粧品でハリ、弾力のある肌を目指しましょう。
- ビタミンC誘導体
浸透しにくく壊れやすいビタミンCを、安定化させたビタミンC誘導体。
コラーゲンの産生を促す働きがあります。また活性酸素の働きを抑制してコラーゲンやエラスチンが破壊されるのを防ぐ作用も。 - レチノール
レチノールとは、ビタミンAのひとつ。コラーゲンやエラスチンの効果を高める作用が認められています。
・セラミド化粧品を追加
またスキンケアに、セラミド化粧品を追加するのもおすすめです。
セラミドは水分を挟み込んで蒸発を防いでくれる成分。
肌に本来あるものですが、30代から徐々に減ってしまいます。
セラミドが不足すると、バリア機能も弱まり、紫外線などの外的影響を受けやすくなってしまうことに。
上記に挙げた真皮にアプローチするスキンケアに加えて、セラミドをしっかり与えてバリア機能を高めておくことで、ほうれい線ができにくい肌を目指しましょう。
・むくみケア
また、肌のたるみが徐々に始まる30代からは、むくみも積極的にケアしていきたいポイント。
余分な水分や老廃物が溜まって顔がむくんでしまうと、重さで頬が下がってほうれい線が目立ちます。日頃から、こまめにむくみを解消しておくことで、ほうれい線を食い止めていきましょう。
・塩分の高い食べ物を控える
体内には、塩分の濃度を一定にしようという作用があります。
そのため、塩分が高いもの食べると、水分を溜め込んでしまい、むくみに繋がります。
塩分の高いものの食べ過ぎには注意しましょう。
・過度の飲酒を控える
また過度の飲酒もむくみの原因になります。
飲酒によって血管は拡張。すると血管の外に水分が出やすくなり、余分な水分を溜めやすくなります。
また飲酒の際に食べるおつまみも、塩分が高いものが多いのでむくみの原因に。
お酒を飲むときは、同量の水を飲むように心がけましょう。
・むくみ解消マッサージ
また顔がむくんでしまったら、次のようなマッサージもおすすめ。
摩擦が起こらないように、オイルやクリームなどを使用して、肌の滑りをよくしてから行ってくださいね。
- 両手を頬の上にセットします
- 小指を鼻の脇に当て、ゆっくり圧を加えます
- 眉の上から生え際に向かって、額にやさしく圧を加えます
- 小鼻を指の腹でやさしく押します
- 耳下腺を指の腹でやさしく押します
- 目尻から目の下を通って目頭まで軽く流します
- 目頭から瞼の上を通って目尻まで軽く流します
- 顎の下から耳下腺に向かってフェイスラインを流します
- 耳下腺から鎖骨に向かって流します
3-3. 40代から始めたいほうれい線ケア
さらに、40代からは、表情筋の衰えも深刻になってきます。
トレーニングや美顔器で、表情筋に積極的にアプローチしていきましょう。
・表情筋のトレーニング
まず取り入れていきたいのが、表情筋のトレーニング。
簡単で、お金をかけずにすぐトライできるのもうれしいポイントです。
毎日コツコツ行って、キュッと引き締まった口元を作っていきましょう。
・ほうれい線プレス
私が参考にしているのは、顔ヨガで一大ブームを起こした間々田佳子さんのトレーニング。
口輪筋を刺激できて、ほうれい線ケアにピッタリなトレーニングがあるので、ご紹介しますね。
舌でほうれい線を内側からプレスして、口の中でぐるっと大きな円を描きます。
まずは右回り3回。
次に、左回り3回。
同様に舌でほうれい線を内側からプレスして、口の中でぐるっと大きな円を描きます。
参考:間々田佳子(2014)『DVD付き 間々田佳子の顔ヨガで即たるみ上げ&小顔』ぴあmook
マスクをすればバレずにできるトレーニングなので、思い出したらいつでもやってみてくださいね。
・あいうべ体操
またテレビ等でよく取り上げられている「あいうべ体操」も、表情筋の刺激になります。
大きな口を開けて「あ・い・う・べ」というだけ。
とても簡単にできるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
・美顔器
また美顔器もほうれい線のケアに効果的!
美顔器にはいろいろな種類がありますが、ほうれい線のケアにおすすめなのは次の3つです。
・EMS美顔器
電気で筋肉を刺激するEMS美顔器。
普段使わない表情筋を刺激することができ、リフトアップ効果が期待できます。
・ラジオ波美顔器
ジュール熱を発生させて、コラーゲンやエラスチンの産生を促すラジオ波美顔器。肌にハリや弾力がうまれ、たるみの解消に効果的です。
・超音波美顔器
1秒間に何万回もの細かい振動を与える超音波美顔器。
むくみケアや血行促進効果により、ほうれい線の予防に繋がります。
・ヘッドマッサージ
ほうれい線とはあまり関係ないように思われますが、ヘッドマッサージも有効。
頭と頬の筋肉や皮膚は繋がっているので、凝り固まった頭部の筋肉を緩めることによって、頬のたるみの解消につながります。
上の図を参考に、前頭筋(生え際から頭頂部の筋肉)、側頭筋(耳の上にある筋肉)、後頭筋(頭の後ろ部分の筋肉)をマッサージしていきましょう。
デスクワークで疲れた頭もスッキリしますよ♪
4.生活習慣の改善
また、ほうれい線を目立たなくするためには、生活習慣の改善も大切。
これは年代問わず、全ての方にいえることなので、ぜひ取り入れてくださいね。
4-1.噛みグセなくす
片側だけ噛むクセがある方は要注意。
使っていない方の表情筋が衰えてほうれい線が目立ちやすくなってしまいます。
また、あまり噛まずにすぐ飲み込んでしまうと、口周りの筋肉の衰えを加速させることに。
1口30回の咀嚼を目標に、できるだけ左右均等に噛むように心がけていきましょう。
4-2.姿勢を正す
正しい姿勢をすることも、ほうれい線ケアには重要!
背筋がまっすぐ伸びているだけで、見た目年齢もぐんと若返りますよね。
とくにスマホやパソコンの使用が日常的になった現代は、首猫背や猫背になっている人が続出。
私もふと気がつくと、顔が首よりも前に出ておばあちゃんのような姿勢になっています(泣)!
姿勢が悪いと、頬が重力で下の方向へ引っ張られ、たるみが起こりやすくなり、ほうれい線や二重あごの原因になってしまうのです。
さらに、悪い姿勢を続けると血行不良に。
肌に必要な栄養が届きにくくなり、肌はくすんでしまいます。
横から見たら、耳が肩と一直線になっているのが正しい姿勢。
私は顎が前に出やすいので、ときどきまっすぐ前を向いて後ろ方向に顎を押すことで、顔を正しいポジションに戻しています。
デスクワークをしていると前傾になりがちですが、この位置をできるだけ意識して美姿勢をキープしていきましょう。
4-3.質の良い睡眠をとる
また、ほうれい線のケアには質の良い睡眠も欠かせません。
「睡眠は最高の美容液」と言われるように、美肌作りと深い関係があるのです。
秘密は、寝ているあいだに分泌される成長ホルモン。
成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復してくれる、美肌の作りの救世主です。
とはいえ忙しい毎日、なかなか睡眠時間を確保できないと思う方もいらっしゃいますよね。
けれど、理想と言われる「8時間睡眠」や「22時~2時のお肌のゴールデンタイム」はあくまで目安。
美肌作りにとって重要なのは、「睡眠の質」です。
とくに眠り始めの3時間は、成長ホルモンの分泌が著しい時間帯。
寝入りに深く眠ることができれば、美肌を目指すことができるのです。
- 寝る前のカフェイン摂取や深酒を避ける
- 寝る前にスマホやパソコン、テレビの使用をやめて、ライトダウンする
- 寝る1~2時間前にぬるめのお風呂に浸かる
などして、心身をリラックスさせておきましょう。
とくに20代のうちは、体力もあるのでついつい夜更かしをしてしまいがちですが、質の良い睡眠をしっかりとる習慣をつけていきましょう。
4-4.バランスの良い食生活を送る
また美肌作りの基本となる「食事」もしっかり意識していきたいポイント。
急激なダイエットや栄養バランスの偏った食事は、肌に栄養が行き渡らずに、ほうれい線を目立たせてしまいます。
栄養バランスのよい食事で、健やかな肌を作っていきましょう。
なかでも、健やかな肌を作るために意識して摂りたいのは次の3つの栄養素です。
・ビタミンC
コラーゲンの生成を助け、ハリのある肌に欠かせない栄養素。
また抗酸化作用により、活性酸素がコラーゲンやエラスチンを破壊するのを防いでくれます。
とくにストレスが多い人やたばこを吸う人はビタミンCを消費しやすいので、意識して摂りましょう。
ただし、一度にたくさん摂取しても余分なビタミンCは尿と一緒に排出されてしまうため、毎日こまめに摂取することが大切です。
多く含まれる食材……いちご、キウイ、パプリカ、ブロッコリーなど
・ビタミンA
肌や粘膜を正常に保つ作用があるビタミンA。
ビタミンCと同じく抗酸化作用もあるので、活性酸素がコラーゲンやエラスチンを破壊するのを防いでくれます。
多く含まれる食材……ほうれん草、にんじん、レバーなど
・たんぱく質
細胞のもととなる栄養素。
たんぱく質が不足すると筋肉の衰えも加速するので、ほうれい線ケアのためにもしっかり摂取していきましょう。
多く含まれる食材……肉や魚、卵、大豆製品など
4-5.禁煙する
また、ほうれい線をより深く刻んでしまうのが、喫煙。
たばこを吸うことで、大量のビタミンCが消費されます。
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない成分。
たばこを吸うことでコラーゲンの生成がスムーズに行われず、肌にハリや弾力がなくなってしまうのです。
他にも、しみやくすみ、歯茎が黒ずむなど、美容への悪影響がたくさん!
習慣になってしまうとやめるのは困難だと思いますが、若々しい肌のためにもぜひ1日でも早く禁煙することをおすすめします。
また他人のたばこの煙を吸う受動喫煙も同様。
自分が吸っていなくても、副流煙を吸うことで同様に体への被害がおきます。
できるだけたばこの煙に近寄らないように、気をつけましょう。
5.まとめ
今回は、老けた印象を与える「ほうれい線」について解説してまいりました。
ほうれい線は、30代から気になり始めて、40代から深刻になってきますが、なかには20代から気になる方もいます。
20代では紫外線対策、保湿などを中心に肌へのダメージを最小限にするスキンケアを。
30代からは真皮のケアや、むくみの解消などを取り入れていきましょう。
またほうれい線が本格的になってくる40代からは、表情筋のトレーニングや美顔器、ヘッドマッサージなど、より積極的なアプローチがおすすめです。
また噛み癖や姿勢など、生活習慣を改善していくことは、どの年代においても大切。
ほうれい線のためにできるケアはたくさんあるので、少しずつ取り入れてみてくださいね。