
生命維持に欠かせない「水」。
健康効果はもちろんのこと、美肌作りにも大切な要素です。
ちなみに、あの田中みな実さんは毎日3Lの水を飲んでいるのだとか。
そこで今回は、水を飲むことによる美肌効果にクローズアップ。
美容効果を上げる水の飲み方や量、タイミング、NGな飲み方など、詳しくご紹介していきたいと思います。
うるおいのある美肌を目指す方は、ぜひお読みくださいね。
1.水を飲むと美肌になる理由

水を飲むとなぜ美肌になるのでしょうか。
その理由は、次のようにいくつか考えられます。詳しく見ていきましょう。
1-1.角質層の水分量が上がる
肌の最も外側にある角質層は、水分を保持する天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質(セラミド)によって、うるおいが保たれています。
しかし体内の水分が不足すると、角質層の水分量が低下。
肌は乾燥して、かさついたり、粉吹きの状態になります。
ちりめんじわと呼ばれる細かいしわも、乾燥が原因です。
水を飲むことで、体内から水分補給が行われて、角質層へ適切な水分が保たれるようになります。
これにより、乾燥による小じわやかさつきが改善。
細胞は水分によってふっくらして、うるおいのある肌を目指すことができます。
角質層の水分不足に関しては、こちらの記事にて詳しく解説しております。
1-2.ターンオーバーを正常化させる
水は、肌のターンオーバーにも重要な役割を果たします。
肌のターンオーバーとは、肌の生まれ変わりのこと。
約28~35日のサイクルで、古い細胞が剥がれ落ち、新しい細胞が生まれています。
しかし、加齢やストレス、紫外線や不適切なスキンケアなどの理由で、ターンオーバーが乱れてしまいます。
水分不足もその一因。
体内の水分が不足すると、肌に必要な栄養が届かなくなり、ターンオーバーが乱れてしまいます。
すると、古い角質が蓄積。くすみやニキビ、肌荒れの原因となってしまいます。
体内にしっかり水分補給することは、ターンオーバーを正常にして、透明感のある明るい肌を手に入れることにつながります。
1-3.血流を改善させる
水を飲むことは血流の改善にも効果的です。
水分が不足すると、血液がドロドロに。
血流が滞りやすくなり、肌のくすみが目立つ原因になります。
血液の半分以上は、血漿(けっしょう)と呼ばれる液体で構成されています。
そして、この血漿という液体の約90%は水分。
しっかり水分を摂取することで、血液の量が増加して、サラサラの血液になります。
肌に酸素と栄養が行き渡るため、肌がトーンアップして、健康的な印象になるでしょう。
1-4.老廃物を排出しやすくなる
水を飲むことで、老廃物が体外へ排出されやすくなり、肌荒れの予防にも効果が期待できます。
体内の老廃物は、便や尿、汗などから排出されます。
水分が不足すると、便秘になったり、尿や汗の量が減り、老廃物が体内に蓄積。
その結果、ニキビや肌荒れを引き起こします。
水分を適切に補給することで、便が柔らかくなり便通が促進。
尿や汗の排出が促されて、体内の老廃物が排出されやすくなります。
1-5.真皮層の水分量が上がる
水分を適切に補給することは、肌のハリや弾力を左右する真皮層にもよい影響を与えます。
真皮層の60~80%は水分でできていると言われています。
しかし、角質層のようにスキンケアによって水分を与えることが難しいのが実状。
内側から十分な水分を与えることで、真皮層に十分な水分が届き、健やかでハリのある肌を目指すことができます。
2.美容効果を上げる水の飲み方

以上のように、美肌効果のある水ですが、どのように飲んだらよいのでしょうか。
そのポイントを見ていきましょう。
2-1.摂取量
厚生労働省が推奨する成人の1日あたりの水分摂取量は、以下の通りです。
- 男性……2.5L/日
- 女性……2L/日
これらは食事からの水分も含まれているため、飲み物として摂取すべき水分量は、1.2L程度と考えてよいでしょう。
ただし、これはあくまでも目安。
運動後や夏の汗をかきやすい時期はより多く摂取するなど、活動量や環境に合わせて、適切に摂取することも大切です。
2-2.水の温度
水の温度は、常温またはぬるま湯がおすすめ。
最近では、コンビニエンスストアにも常温のペットボトルが販売されていることがあります。
マイボトルにぬるま湯を入れて持ち歩くのもよいでしょう。
2-3.タイミング
水は、1日を通してこまめに摂取することが大切。
喉が渇いたと感じたときには、すでに水分不足になっています。
30分ごとに少量ずつ飲んで、渇きを感じないようにするとよいでしょう。
なかでも、次の2つのタイミングは、しっかり飲むようにしましょう。
・朝起きたとき
まず忘れず飲みたいのが、起床後。
人は1晩寝ている間に、約0.5?1Lの汗をかくと言われています。
そのため、起床直後は脱水状態に。
うがいで口内を清潔にした後、水を必ず飲むようにしましょう。
・夜寝る前
夜寝る前も、しっかり水分を摂取したいタイミング。
肌の修復は、寝ている間に行われます。
そのため、寝る前にしっかり水分を取ることで、肌に必要な栄養素が運ばれやすくなります。
・入浴前後
入浴前後も水を飲むべきタイミングです。
しっかり水分を取ることで発汗しやすくなり、老廃物の排出もスムーズに。
毛穴が開くことで、汚れも浮きやすくなります。
2-4.水の種類
水にはさまざまな種類があります。美容に適した水の種類を確認してみましょう。
・ミネラルウォーター
ミネラルウォーターは、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの天然のミネラルが含まれている水。
地下水や鉱泉水から採取されます。
ミネラルウォーターは、体内の水分バランスをサポートして、肌にうるおいを与えてくれるでしょう。
またシリカ配合のミネラルウォーターは、コラーゲンの生成をサポートするとも言われています。
ミネラルウォーターは、硬水と軟水がありますが、日本で販売されているミネラルウォーターの大半は軟水です。
硬水に比べてミネラルの含有量は少ないものの、飲みやすいため水分補給に適しています。
・アルカリイオン水
アルカリイオン水は、pHが8?9.5の弱アルカリ性の水。
水道水を電気分解して、アルカリ性の部分を飲用に使用します。
胃酸の中和をサポートする効果が期待され、胃腸の調子を整える働きがあると言われています。
ただし、pHが10以上の水は飲料用ではなく、工業用や洗浄用なので注意が必要。
高すぎるpHの水は胃腸に負担をかける可能性があるため、必ず飲用のアルカリイオン水を選びましょう。
・白湯
白湯は、沸騰させた水を少し冷ましたもの。
あまり熱すぎると喉を痛めてしまい、逆に冷たすぎると体が冷えてしまうため、40℃~50℃が最適です。
白湯は、温かいため胃腸を刺激して、消化を促進。
体温が上がり、血行も促進されます。
冷え性や血行不良によるくすみが気になる方に、おすすめです。
3. NGな水の飲み方

以上のように、美容効果を上げるためにはいくつかのポイントがあります。
一方で、次のような飲み方は美容効果を下げてしまうので気をつけましょう。
3-1.冷たい水を飲む
冷たい水は、胃腸に負担をかけてしまうため、消化を妨げることがあります。
消化が不十分になると、食べ物から摂取した栄養がうまく吸収されにくくなることがあります。
ビタミンやアミノ酸など、肌に必要な栄養素が十分に吸収されないと、健やかな肌作りに悪影響となるでしょう。
また血行不良となり、肌のくすみが引き起こされる可能性も。
常温かぬるま湯を飲むようにしましょう。
ただし、暑い日や熱中症を予防したいときなどは、冷たい水でクールダウンさせることも有効。
状況に合わせてセレクトしてくださいね。
3-2.一気に飲む
一気に大量の水を飲むのも、よくありません。
一気に飲むことで、胃腸に負担をかけてしまいます。
また体が必要とする水分量を超えると、余分な水分は尿として排出されやすくなります。
こまめに少量ずつ飲むことで、効率的に水分を吸収。
体内の水分バランスを保つことができるので、適切なタイミングで少量ずつ飲みましょう。
3-3.飲みすぎる
美肌効果のある水ですが、飲み過ぎもよくありません。
これも胃腸に負担をかけてしまうので、適切な量を飲むようにしましょう。
4.水の美肌効果に関するよくある質問

最後に、水の美肌効果に関するよくある質問をまとめてご紹介していきます。
4-1.水2リットルで肌は変わる?
先述したように、厚生労働省が推奨している1日の水の摂取量は、食事の水分も含めて2~2.5Lです。
温度やタイミング、飲み方に気をつけながら適切に摂取することで、肌に酸素や栄養が行き渡りやすくなり、肌のターンオーバーが正常化されることも。
それにより、徐々に肌が変化する可能性があります。
4-2.水を飲むと肌が白くなる?
水に、肌を白くする成分は入っていません。
そのため、水を飲んで、肌が白くなるわけではないのが実状です。
しかし、間接的な効果は期待できます。
水分をしっかり補うことで、肌のターンオーバーが正常化。
古い角質が除去されてくすみが改善して透明感がアップしたり、血流がよくなって、肌が明るく見える可能性はあります。
4-3.水を飲むと、肌の変化はいつから感じられる?
肌のターンオーバーの周期は、約28~35日。
水をしっかり摂取することで、ターンオーバーが正常化するには、1か月程度かかると考えましょう。
ただし、これには個人差があり、すぐに変化を感じる人もいれば、時間がかかる人もいます。
変化を感じなくても、適切に水分を取ることは健康にも美容にも大切ですので、意識して摂取し続けていきましょう。
5.まとめ
今回は、水の美容効果についてクローズアップしてきました。
水は美肌作りに欠かせないもの。毎日適切に摂取することで、健やかでうるおいのある肌を目指すことができます。
ただし、飲み方によっては胃腸に負担をかけてしまうことも。
今回、美肌効果を上げる飲む量や温度、タイミング、種類などもご紹介したので、ぜひ参考になさってくださいね。